インターネット上の誹謗中傷、公訴時効と仮処分の実際とは?
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「誹謗中傷は投稿がインターネット上に掲載されている間は犯罪が継続し、継続している以上は告訴期間・公訴時効が満了しない」 というネットの情報を目にしましたが本当でしょうか? つまり何らかの原因で(例えばTwitterならアカウントのパスワードがわからずログインができない、掲示板なら投稿が消せない等)誹謗中傷の投稿が削除できない場合は、公訴時効がたとえ何年経とうと成立しないということなのでしょうか? それともう一点お願いします。 「プロバイダーのログが消えてしまうと思われる6ヶ月の間に 発信者情報消去禁止仮処分 だけ持ってれば 掲示板等においては何年後でも訴訟可能」という情報も本当でしょうか?
匿名希望 さん (被害者)
弁護士からの回答タイムライン
- 1 ご質問の前段について インターネット・SNSでの誹謗中傷にかかる公訴時効は、「犯罪行為が終わったとき」とされています。基本的には書き込み(投稿)されたときと考えられますので、当該投稿・書き込みから3年を経過すると公訴時効が完成することになります。なので、公訴時効がたとえ何年経とうと成立しないということはありません。 2 ご質問の後段について 仮処分は、その後の本訴提起を予定した手続きですので、原則として本訴の提起が必要です。 仮処分命令発令後に本訴提起をせずに放置をしていると、債務者から裁判所に起訴命令の申し立てがなされる可能性が高いです。この場合、裁判所は債権者に対して、一定期間内に訴訟提起をするように命じます。債権者が定められた期間内に訴訟提起をしない場合には、仮処分命令が取り消されることになるでしょう。 なので、「何年後でも訴訟可能」というのは、理屈上はあり得るかもしれませんが、実務上はまずないです。
- インターネット上の誹謗中傷行為については、誹謗中傷の投稿が完了された時点が公訴時効の起算点と考えられますので、投稿が完了後3年間が公訴時効となります。 投稿が残っている限り時効が完成しないということはありません。 また、仮処分に関しては、あくまで仮の処分で、本案訴訟つまり発信者情報開示請求訴訟が次に予定されていることを前提とするものですので、仮処分の状態で長期間放置した場合はその仮処分自体が取り消されることとなります。 そのため、仮処分をうっておけば半永久的にいつでも開示請求を行えるということにはなりません。
この投稿は、2024年1月10日時点の情報です。
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