休日の電話対応(損害が出そうな場合)

こんにちは、小規模企業を経営しております。 起きていない事ですが気になった事があり相談致しました。
休日の部下に電話をする事ですが、パワハラや労働基準法違反あたる可能性があると存じております。
しかし例えば、本人の抱えた案件で、本人しか分からず、緊急性があり、さらに損害が出る可能性がある事について対応依頼したい場合も連絡してはいけないのでしょうか?
具体的に申し上げますと、部下が先方とやりとりをして、商品を受注致しました。先方が発注した商品と部下が受けた商品が異なっており、先方は土日中にはどうなるか教えて欲しいとのこと(現在土曜です)。経緯を確認すると、いわゆる行き違いで、部下が全て悪いと言うことではないのですが(先方にも非がある)、それでも対応しなければ売り上げが減り(本来納品できる数量を少量で納品しているため)、実損がる可能性があります。このような場合、対応依頼をすることは、後に休日出勤扱いにして対応お願いする方法があると思いますが、例えば応じなかった場合は、労働基準法的には対応しない事が正しいが、実損が出た事には別の法律(例えば損害賠償請求?)での対応(極端な例ですが)をするような形になるのでしょうか? 実際は休日対応してくれて事なきを得てますが、気になりました。 長文すいませんが、ご回答よろしくお願い致します。

例えば応じなかった場合は、労働基準法的には対応しない事が正しいが、実損が出た事には別の法律(例えば損害賠償請求?)での対応(極端な例ですが)をするような形になるのでしょうか?

⇒ご相談者様のように、一時的な業務上の必要性から、労働者に対し、就業規則上休日と定められた特定の日を労働日に変更し、代わりにその前後の労働日である特定の日を休日に変更する措置をとりたいと考えることがあります。このような休日振替について、事前の振替と事後の振替で大きく法律構成が異なります。
今回は、「後に休日出勤扱いにして対応をお願いする方法」を考えていらっしゃるようなので、事後の振替をご案内します。

事後振替を行うには、労働契約法上の根拠を必要とします。この労働法契約法上の根拠は、労働者の個別的合意(労契法8条)のみならず、就業規則の規定(労契法7条)でも足ります。もっとも、労働者への周知と内容の合理性は求められるところです(同条本文)。
そうすると、就業規則において事後振替の規定があり、労働者への周知と内容の合理性があるのであれば、たとえ労働者の個別的合意がなかったとしても、労働者が応じなかった場合には、労働者への指揮命令権を発動することで対応できると考えます。