【ご相談内容】◆事案概要
相談者は、勤務先が経営困難に陥る中、残務処理に尽力していました。
しかし、勤務先は相談者に賃金を支払えない状況であり、オフィスを明け渡した際に返還される敷金を相談者の未払い賃金に充てる予定としていました。
ところが、明け渡しが完了し、敷金返還金を受け取ろうとしたところ、別の債権者が敷金返還請求権を仮差押えし、相談者の未払い賃金を受け取ることが困難な状況に陥りました。
相談者は、200万円を超える未払い賃金の回収を求めて相談に訪れました。
◆課題
①他の債権者による仮差押えに対抗し、相談者が未払い賃金を回収する方法を確立すること。
②迅速に手続きを進め、相談者の生活への影響を最小限に抑えること。
③勤務先の敷金返還金を確実に相談者の賃金支払いに充てること。
◆対応
そこで以下の対応を行いました:
①先取特権に基づく差押え手続
賃金支払請求権には民法上の先取特権が認められており、他の債権者に優先して支払いを受ける権利があります。
この権利に基づき、敷金返還金を差し押さえる手続きを迅速に実施しました。
②迅速な回収を実現
先取特権がある場合には訴訟を経ずに差押を行うことが可能になります。
これを利用することで、判決を待つことなく回収手続きを進めることができました。
この手法により、相談者の未払い賃金の早期回収が可能となりました。
③他の債権者への対抗
先取特権の効力を主張することで、仮差押えを行った他の債権者に優先して支払いを受ける権利を確保しました。
◆結果
相談者は未払い賃金を無事回収することができ、200万円を超える支払いを受けました。
この結果により、相談者は生活の安定を取り戻し、経済的負担を軽減することができました。
◆解決のポイント
未払い賃金には法的に強い保護があり、先取特権を活用することで他の債権者よりも優先して支払いを受けることが可能です。
本事案では、迅速に差押え手続きを行うことで、相談者の生活に深刻な影響が及ぶ前に問題を解決しました。
◆弁護士からのアドバイス
未払い賃金が発生した場合、以下の点に注意してください:
・先取特権の活用:賃金支払請求権には先取特権が認められているため、他の債権者に優先して支払いを受けることができます。
・迅速な対応:先取特権を行使するための手続きは、迅速に行うことが重要です。
・早期相談の重要性:債務者の財産状況が悪化する前に、弁護士に相談して適切な法的手続きを進めることをお勧めします。
これらを実践することで、未払い賃金の早期回収を実現し、生活への影響を最小限に抑えることができます。