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おの たかひろ
小野 隆大弁護士
弁護士法人啓葉法律事務所
淀屋橋駅
大阪府大阪市中央区北浜4-7-28 住友ビルディング2号館5階
対応体制
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インタビュー | 小野 隆大弁護士 弁護士法人啓葉法律事務所

900万円の資産や自宅を残し、数億~数十億の負債を整理。取引先や従業員を守りながら二人三脚で経営者を支える縁の下の弁護士

「二人三脚。依頼者さまと私の関係を一言で表すなら、二人三脚ですね」

親しみをもってそう話すのは、弁護士法人啓葉法律事務所に所属する小野 隆大(おの たかひろ)先生です。

小野先生はこれまで中小企業を中心とした企業法務に力を入れてきました。
企業法務と聞くとビジネスライクでシステマティックな仕事をイメージするかもしれません。

しかし、小野先生の弁護スタイルは「話を最後まで聴く」というもの。
非常に人間味あふれる方法で依頼者の悩みを解決してきました。

多くある解決事例の一部を、小野先生は丁寧に話してくれました。

01 原点とキャリア

中小企業の経営者に寄り添う救世主。学生時代の経験を活かす

――なぜ弁護士を目指そうと思ったのですか?

大学生のときに法律相談を行うサークルで、法律問題に困る地域の方々の相談に乗っていました。
とても感謝されたり、不安そうな顔で相談に来られた方が明るい顔になったりと、うれしいことが多くありました。

それが弁護士を目指した理由です。


――学生時代に熱中していたことはありますか?

小学校から高校まで野球をやっていました。
中学生のときにはクラブチーム(硬式野球)で全国優勝した経験もあります。

野球を通して一番学んだのはチームで戦うことです。
企業の問題を解決するときに、税理士やコンサルタントなどほかの職種の方とチームを組むため、今の仕事にも活きています。


――これまで扱ってきた事件の分野を教えてください。

多いのは経営が苦しくなった中小企業様のサポートです。

事業再生やそれに伴う保証債務の整理を扱うことが多いです。経営者さまの生活再建も一緒に考えていくことになります。
事業再生と一口に言っても、M&Aを活用した事業譲渡など方法はさまざまです。事業継続を図ることができない場合でも、法的倒産手続ではなく、まずは関係者への被害を最小限に抑えるべく、円滑な廃業を目指します。

また、労務問題や契約書チェック、債権回収や企業間トラブルなど、中小企業にまつわる問題も幅広く解決してきました。


――中小企業のサポートに力を入れてきた理由は何ですか?

弁護士として自分にしかできない仕事をしたいと思ったのがきっかけでした。

中小企業の経営者は基本的に孤独なものです。
経営の相談を気軽にできる人は、社内にも社外にもそう多くいません。

それなら中小企業の経営者さまに寄り添って、私にしかできない仕事をしたいと思ったのです。

02 解決事例①

数十億の債務を整理して900万円資産や自宅を残す。経営者を守るため

――印象に残っている事件を教えてください。

ある経営者さまから相談をいただきました。
その会社は半年後に資金ショートする状態だったのです。

非常にタイトなスケジュールでしたが、経営者さまと話し合い、スポンサーに事業を譲渡する形で事業を維持し、取引先や従業員の仕事を守りつつ、会社を清算することになりました。

まずは事業を引き受けていただける企業を探しました。私的整理という枠組みの中で、金融機関と交渉し、事業譲渡の対価や譲渡対象外の資産をもって金融機関への返済に充て、数十億円の負債を免除してもらったのです。

――相談前と比べると、解決に近づいたのですね。

しかし、それだけでは経営者保証は免除してもらえません。

経営者保証とは、経営者個人が会社(法人)の連帯保証人となる制度です。
会社の負債が免除されても、本来なら、連帯保証債務は免除されません。

しかし、全国銀行協会と日本商工会議所が策定した「経営者保証に関するガイドライン」を利用すれば連帯保証を免除してもらえます。

譲渡先企業の選定や債務整理などにより、もともと数十億の負債があった状態から900万円ほどの個人資産や自宅を残しつつ会社を清算できました。

取引先や従業員が譲渡先企業と引き続き仕事をできるよう、影響を最小限に抑えました。


――チームを組んで問題を解決していると伺いました。気を付けていることは何ですか?

税理士などほかの士業の方や、コンサルタントの方とチームを組んで仕事をすることが多いです。
そのとき気を付けているのは、各々の得意分野や特性を見極めることです。

起こっている問題に対して、最も効果的な方をアサインするようにしています。
得意分野が同じでも性格は人によって異なるため、経営者さまとの相性も気にしていますね。

03 解決事例②

会社のあらゆる問題を解決。こまめな会話と軽いフットワーク

――ほかにも解決してきた事件を教えてください。

ほかにも共同経営者どうしのトラブルや、会長と社長のトラブル、それに従業員と会社のトラブルなど多く解決してきました。

大きな事件だと、ある事業部門の閉鎖や工場の閉鎖、子会社の清算などの経験もあります。
その場合は、従業員の方の再就職先に向けたケアという面で経営者さまをサポートすることもありました。


――経営者の方はさまざまなトラブルを抱えているのですね。

そうですね。
ビジネスライクに思えても、意外に感情論が先行している事例もあります。

たとえば、共同経営者どうしのトラブルや会長と社長のトラブルにおいて、相手に退任してほしい場合には退任事由が必要です。

過去の経営の失敗など、トラブルに至った原因が明確でもそれだけでは退任させられないこともあるのです。

そのよう場合でも粘り強く交渉を行い、一定程度の解決金をもって金銭的解決を目指したり、元々会社名義として居住していた社宅を名義変更するなどして円満解決を図ることもあります。


――経営者の方をサポートするときに、大切にしていることは何ですか?

こまめに、そして最後まで話を聴くことです。

場合によっては経営者さまが暴走しそうになるケースもあるんです。
そういったときはすぐに経営者さまのもとに駆けつけ、きちんと話を聴くようにしています。

経営者さまの要望どおり解決できるとは限りませんが、真摯に向き合って話を聴くことで、落ち着きを取り戻して納得してくださることもあります。

04 弁護士として心がけること

問題の本質を探る。解決後、元気な経営者の顔を見るために

――経営者の方のお話を聴くとき、どのようなことを考えていますか?

経営者さまが何に不満を感じているのか、あるいは何に困っているのか、本質的な部分を探るようにしています。

中には思い悩んで、状況が整理できていない状態で相談に来られる経営者さまもいます。
そのようなときはこちらで状況を整理し、解決策を提示して経営者さまが選択できるところまでサポートするのです。

しかし、何もかも100%解決できることはあまりなく、どの選択をしてもリスクが残ることもあります。
メリットだけでなくデメリットの説明を十分して、経営者さまが決断しやすいようにしています。


――今後、どのような弁護士になっていきたいですか?

経営者さまの悩みは深刻で、精神的に参っておられるケースも多々あります。
そのため、気軽に相談できる弁護士でいたいですね。
ただでさえ悩んでいるのに、弁護士に相談することがまたハードルになると大変なので。

特に企業再生の事件では、解決までに半年、あるいは1年ほどかかるケースもあります。
相談前に飲んでいた薬を飲まなくて良くなった、睡眠剤がなくても寝られるようになったというお話を聴くと、こちらまでうれしくなります。


――最後に小野先生から困っている人にメッセージをお願いいたします。

とにかく困ったら早く相談していただければと思います。
「こんなこと相談していいのかな?」と迷う必要はありません。

どんなことでも、困ったと思ったときが相談のタイミングです。
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