遺留分請求における問題と対応について

以前、関連した質問をさせて頂いたのですが、遺留分請求について、改めて確認させて下さい。
親と兄弟、2人に対して遺留分請求をします。
既に内容証明は二人に送付済みで、兄弟は弁護士を代理人につけた旨、連絡がきました。
この兄弟とは話し合いにならない為、裁判へと進みますが、もう一人の相続人である親からは返事が来ていません。

兄弟が理由をつけて親を私に会わせない為、親には直接あっていないことから認知症気味だと聞かされてはいますが、程度については不明です。

・兄弟には代理人がつき、裁判になることは避けられませんが、一方で、親とは揉めているわけではないので、話し合いや調停で対応する事は可能でしょうか。
それともこのケースでは、裁判以外は認められないのでしょうか。

・同居の兄弟がいながらこちらで代理人をつける事は法的には問題ないか、同居兄弟の協力なしには親に会えないと思うのですが、弁護士を伴う形でなら会うことは可能なのでしょうか。

まずは調停において、親を含めた他の相続人を相手方とした上で調停を申し立てる形が良いかと思われます。

また、親が認知症気味であり、判断能力が不十分である場合、成年後見人を立てた上で手続きを進める必要がある可能性もあるでしょう。

弁護士同席の元であっても相手方が拒否をした場合には直接会って話をするというのは難しくなってしまうかと思われます。

遺留分侵害額請求をなされているということは、あなたの遺留分を侵害する法律行為(生前贈与、死因贈与、遺言、遺贈等)がなされているという理解でよろしいでしょうか。
 その場合、当該法律行為自体の有効性は争わずに、遺留分侵害の部分のみ是正を求めて行く方針をとることにされたという理解でよろしいでしょうか。
 もし、遺留分侵害額請求のみなさる場合には、親の出方を見極める、統一的な解決を試みる等の観点から、遺留分を侵害している親と兄弟の全員を相手にして調停を申し立ててみるのも一つの選択肢かと思います。
 なお、厳密に言えば、親御さんが代理人を立てていないならば、あなたが親御さんと会うことに法的な支障はないかと思われますが、親御さんと兄弟が同居している場合、強引に親御さんと会おうとすると警察沙汰になる等のトラブルに発展し、余計に関係を拗らせてしまうおそれもあるため、調停による話し合い等の方法をとられた方が望ましいかもしれません。

泉先生

ご回答頂きありがとうございます。

まずは調停において、親を含めた他の相続人を相手方とした上で調停を申し立てる形が良いとの事ですが、兄弟の代理人が目録さえも拒否している状態で、調停に応じてくれるものでしょうか。(目録は執行人の方から最近、入手できました)

この様な揉め事が初めてでよく把握しておらず、調停を申し立てる際の手順がよくわからないのですが、母にはまだ誰もついていないので、認知症だった場合、同居の兄弟に母の分を申し立てるのでしょうか。

成年後見人を立てた上で手続きを進める必要がある場合、それはこちらで手配しても良いのでしょうか。
弁護士に依頼してこの手続きをやってもらうことも可能なのでしょうか。

清水先生

ご回答ありがとうございます。
こうした揉め事が初めてで、よく分からないのですが、親と兄弟の2人対して調停を申し立てる場合、どのような流れになりますか。
現在、兄弟にのみ代理人の弁護士がついておりますが、財産の開示も拒否している状態で、調停に応じてくれるものでしょうか。(先日、やっと執行人から目録が開示されました)

親が認知症だったとして、代理人がつけば調停も可能という事でしょうか。

親と私との会話の際、重要な点を親が聞き間違いをしましたが、それを兄弟が悪意で捉え、そのまま弁護士に相談されました。(こちらはこの時の会話の音声がありますので、事実ではないと証明できます)

しかし、弁護士から言われた事で親は兄弟の話を信じ、結果として両親共に遺言を作った経緯があります。
弁護士がついているのだからと自身の考えまでが正当化されたように、堂々と親に会わせないようにしています。

否定することも話し合いもさせてもらえず、調停にできればと思ったのは親に何らかの形で直接訴えかける機会を得たいというのもあります。

仮に調停が出来なかった場合、親に会わせない兄弟に対して、こちらが出来る対応はありますか?

・兄弟には代理人がつき、裁判になることは避けられませんが、一方で、親とは揉めているわけではないので、話し合いや調停で対応する事は可能でしょうか。
それともこのケースでは、裁判以外は認められないのでしょうか。
親との間では、親に判断能力があるのであれば、裁判外の交渉で号をすることが可能です。
 親に判断能力がない場合は後見人をつける必要があります。

・同居の兄弟がいながらこちらで代理人をつける事は法的には問題ないか、同居兄弟の協力なしには親に会えないと思うのですが、弁護士を伴う形でなら会うことは可能なのでしょうか。
 代理人というのは、親にということでしょうか。
 親に判断能力がない場合は、あなたが成年後見の申し立てをすることは可能です。
 ただし、後見人は裁判所が中立の弁護士を選任すると思います。
 親に判断能力がある場合は、親に代理人をつける必要はなく親との話し合いで決めることができます。
 親と合意できなければ親との間で裁判になります。

  弁護士に詳しい事情を話して相談された方が良いと思います。

調停に関しては、弁護士を立てているのであれば対応をしてもらえる可能性が高いかと思われます。

また、成年後見人を選任する申し立てをこちらで行うことも可能です。またその申し立てについても弁護士を代理とすることもできます。

調停で解決ができなかった場合は裁判手続きへと進む形となるでしょう。

調停の申し立てに関しては、各相続人それぞれの住居に申立書が送付される形となりますので、兄弟宛に母親の分を送付するということはありません。

まずは調停を申し立てた上で母親の対応を含めて確認をする必要があるかと思われます。

一度個別に弁護士に相談されると良いでしょう。

高島先生
ご回答頂きありがとうございます。

兄弟とは裁判になっても、親の方とは裁判ではなく、話し合いが出来るのですね。

後見人は裁判所が中立の弁護士を選任するとのこと、これまで兄弟についた代理人が執行人なるなどしており、母も又、その弁護士に関係した代理人を付けられてしまう事を懸念していましたので、中立であればむしろ好都合です。

因みに、後見人がついた状態になった場合、その後見人との話し合いは出来ますか。

親に判断能力がある状態なのか否かは兄弟が面会させない今の状況からこちらはどのように判断すれば良いのでしょうか。

ヘルパーや医師が定期的に家に来ている様子なので、かかりつけの病院がわかれば、こちらから連絡を取って確認することは問題ないでしょうか。

又、遺留分請求の内容証明送付後3ヶ月経ちますが、親の方からなんのアクションもない場合、一般的にはどれ位放置しても良いものでしょうか。

泉先生

ありがとうございます。

調停の申し立てに関しては、各相続人それぞれの住居に申立書が送付される形となり、兄弟宛に母親の分を送付するということはないとのこと、兄弟と母が同居し、母の認知機能がハッキリしませんが、仮に母が対応出来ない状態だった場合、変わりに兄弟が確認しても、自分への申立書ではないからと、そのまま放置される事もあり得ますか。

遺留分請求の内容証明を送付してから3ヶ月経ちますが、なんのアクションもなく、現在に至ります。

後見人をつけなくてはいけない状態であるか否かもわかりませんが、これを確認する手段はありますか。

調停を申し立てた上で母親の対応を含めて確認をする必要があるというのは、この様な点も含めてという事になりますか。

書面が受領された場合、手続きは進みますのでそのまま放置されるという可能性はゼロではないですが、低いかと思われます。

母親の状態の確認も含めて調停を起こすことにより確認がしやすくなる面があるかと思われます。

後見人がついた場合は、その後見人と、兄弟の代理人、こちらの代理人という形で話を進めていく形となるでしょう。

泉先生
書面が受領されその後、何ヶ月か何の動きもない場合、こちらが次に出来る事は何でしょうか。

少しそれてしまいますが、要は兄弟が親を囲い込む形で何年も会わせてもらえず、親の考えを一度もハッキリ聞いていない為、直接話し合える方法を探しています。 

兄弟とは相続が起こってから何度も話し合いましたが、話がまとまると壊す、全く異なる事を言い出すの繰り返しで、都合よく親の考えと自分の考えを使い分ける為、兄弟が話す親の意思が本当なのか信じられません。

遺留分請求は一つのきっかけで、それが調停という形ならそれで良いですし、他にも兄弟に影響されず、親と話をする為の法的な手段はありましたら教えて下さい。
宜しくお願い致します。

申立書を受領しながら、相手が対応をしないとなると、調停手続きが進みませんので、その場合は調停を不調という形で終結し、訴訟を提起する形となるかと思われます。

同居の親族の影響なく、というのは難しいでしょう。ただ、裁判や調停の中では主張等が書面で残るため、後からひっくり返すということは難しくなってくるかと思われます。

公開相談の場でのご相談については、どうしても限界が出てしまうため、一度個別にご相談をされることをお勧めいたします。