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しみず たく
清水 卓弁護士
しみず法律事務所
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インタビュー | 清水 卓弁護士 しみず法律事務所

交通事故、殺人、性犯罪。ライフワークは「被害者支援」、犯罪被害者支援委員会の副委員長

交通事故、殺人・傷害、性犯罪。
しみず法律事務所の代表・清水 卓(しみず たく)弁護士は、重大事故や凶悪犯罪の被害者支援をライフワークにしています。
かつては東日本大震災と福島第一原発事故に見舞われた東北で、被災者の法律相談や原発事故の賠償請求にも力を尽くしました。
大切な人を失った絶望、一生消えない喪失感。
被害者や遺族に向き合う日々に迫ります。

01 現事務所と注力分野

交通事故や犯罪の「被害者支援」と「企業法務」の二枚看板

ーー重点分野の「被害者支援」。具体的にはどんなことをされているんですか?

交通事故で死亡したり、重大な後遺症を負ったりした被害者。
殺人事件や凶悪な性犯罪に巻き込まれた被害者。
おもにそういった方々や、そのご家族を支援するのが柱です。

示談交渉や損害賠償請求訴訟などは、多くの弁護士が経験していること。
私の場合はそれに加え、刑事裁判でご本人やご遺族が直接参加できる「被害者参加制度」を利用し、法廷で意見陳述したり、被告人に質問したりすることのサポート。
それに、加害者の起訴や厳正な処罰を求める諸活動、被害者支援を充実させるための法改正を後押しするような活動にも携わっています。

犯罪被害者支援委員会(第二東京弁護士会)にも所属し、2013年度からは副委員長を務めています。
被害者支援は、私にとってライフワークなんです。

それと、当事務所にはもうひとつの柱があります。
企業法務です。
とくに若い起業家のみなさんを中心に、幅広く法的サポートを行っています。

02 弁護士としてのキャリア

被災地で法律相談、原発事故の賠償1号案件を担当。激動の船出と今

ーー被害者支援に力を入れるようになったのには、何か理由があったんでしょうか?

ひとつは、大学である講義を受講したことでした。
オウム真理教の犯罪被害者を支援している弁護士の講座です。
その意義や熱心な活動ぶりに感銘を受けたんです。
その後進学した大学院でも、被害者支援をテーマに研究を続けてきました。

それと、もうひとつ。
東日本大震災と福島第一原発事故です。
直後から、縁あって被災者の法律相談などに関わることになったんです。

そうした経緯から、交通事故や犯罪の被害者、それに災害の被災者支援が、現在まで続く活動の大きな柱になっていったんです。


ーー震災と原発事故後の活動は、どういった経緯で始められたんですか?

実は司法修習先が福島県で、原発事故が起きる前の一時期、現地で暮らしていたんです。
そういった縁や微力ながら何らかの恩返しをしたいとの思いなどから被災地支援の諸活動に取り組むことになりました。

当時の私は、まだ2年目の駆け出しの弁護士でした。
それでも、毎週のように現地に通い、避難所や仮設住宅で被災者の法律相談に駆け回りました。

また、それとは別に参加していたのが、原発事故をめぐって損害賠償請求を行う弁護団活動です。
そこで偶然にも、原子力損害賠償紛争解決センター(ADR)を通じて賠償が認められた第1号案件を担当することにもなりました。


ーーキャリアの初期は、激動の数年間だったんですね。

あれだけの巨大な津波被害と、悲惨な原発事故です。
現地で活動する弁護士にとっても、初めてのことばかり。
ベテランから若手まで、みんなで試行錯誤し、激論を交わす毎日でした。
過酷な現場でしたが、その分みっちり鍛えられましたね。

並行して東京でもそれ以外の仕事を細々とやっていたなか、2014年に現在の場所に事務所を移転し、少しずつ事務所の案件も増やしてきました。
今では、所属弁護士が私を含め6人に。
ありがたいことに、多くの方々から信頼していただけるようになりました。

03 事件解決のスタンスと信念

遺族の声をどう届けるか。「法律の壁」を越えた先にあるもの

ーーここからまた、現在の業務内容についてお聞きします。被害者支援としては、交通事故などが多いんですか?

そうですね、多いのは交通事故、それに殺人、傷害事件や凶悪な性被害などが中心になります。

交通事故については、日弁連(日本弁護士連合会)の交通事故相談センターでも相談担当を任されており、膨大な数の事故相談に当たってきました。

ここからは、具体的な事例を交えながら説明していきましょう。
交通事故で旦那さまを亡くした奥さまからご依頼をいただいたときのことです。

舞台は、刑事裁判の法廷です。
奥さまは被害者参加制度を利用し、意見を陳述することに。
どんな内容にするか、私は代理人として、そのご相談に乗りながら一緒に案を練り、法廷で思いの丈を伝えたんです。


ーー被告人を前に意見陳述するのは、とても勇気のいることだと思います。

大切な家族を失った喪失感、悲しみ、そして怒り。
それを被告人にぶつけたい。
そして、夫の無念を晴らしたい。
そんな一心だったんだと思います。

実は、2人の間には幼いお子さんがいらっしゃったんです。
「パパはいつ帰ってくるの?」と、まだお父さまの死を深く理解できない年齢でした。
その事実をいつ、どうやって伝えるか。
そんなご相談にも乗りながら、必死でサポートした事件でした。

この事件は加害者が起訴されましたが、なかには起訴してもらえず、刑事罰を問えないような事案もあるんです。


ーー法律上、そこはどうしても難しい案件もあるわけですよね…

それでも、できることはあります。
つい最近も、起訴や厳罰化を求めるご遺族の手紙や署名を検察に渡してきたんですが、そういう活動もひとつです。

これは、中学生が交通事故死してしまった事案です。
起訴へのハードルが高いとされるなか、ご両親の手紙とともに、亡くなったお子さんの友人たちと集めた署名を届けてきたんです。

法律上、起訴・不起訴の線引きはあっても、大切な人を失ったご遺族の気持ちは同じはず。
それなら、どうやってご遺族の声を届けるか、思いを実現させるか。
あきらめずに、一緒に闘うべきでしょう。


ーー本来の弁護士業務の枠を越え、被害者支援に奔走されている様子がよくわかります。

ただ正直、限界を感じることもあるんです。
「懲役◯◯年に処された」「◯◯万円の賠償金を獲得した」。
それだけ聞くと、大仕事をやってのけたように見えるかもしれません。

でも、ご遺族にとっては、その日からまた日常が始まるわけです。
昨日までいたはずの家族が、今日はいない。
その喪失感は、おそらく一生消えないはずです。
実は、私自身も20歳のときに父を病気で失った過去があります。
その苦しみは、痛いほどわかっているつもりです。

それでも、なんとか生きていかないといけない。
事件が終わった後も続く人生に、どこまで寄り添えるか。
弁護士として関われる範囲には、どうしても限界があるんですよね。

だからといって、無力感に浸っているわけにはいきません。
加害者に適正な刑事罰を科すこと、適正な額の賠償金を獲得すること。
そうすることで少しでも傷を癒やし、安心した生活を送れるようなお手伝いがしたい。
私の胸にあるのは、その一心なんです。

04 今後の展望

被害者支援をめぐる期待と課題。起業家、経営者の法務サポートも

ーー被害者支援を手厚くするために、今後どんなことが必要か。ご意見があればお聞かせください。

経済的な支援の充実は、課題のひとつでしょう。
裁判で賠償が確定する判決が出ても、実際にその金額が手に入るケースはまれだからです。
その点も含め、犯罪被害者支援の司令塔となる省庁を立ち上げる必要もあるのではないでしょうか。

それと、地方自治体による犯罪被害者支援条例の制定も注目すべき動きです。
東京都では2020年に施行されましたが、この動きがもっと全国的に広まってほしいですね。


ーー話は変わりますが、もうひとつの柱である企業法務についても詳細を教えていただけますか?

企業法務では、スタートアップからベンチャー企業、中小企業まで幅広くサポートさせていただいています。

契約書の作成をはじめとする一般的な法務に加え、解雇や残業代などの労働問題、風評被害やSNSの炎上防止をはじめとするインターネット問題、著作権などの知的財産、売掛金などの債権回収。
業界・業種を含め、手広くカバーしています。

私自身、若くして独立し、事務所を軌道に乗せた経験があります。
法律知識だけでなく、経営者のパートナーとして、ビジネス全般のアドバイスもできるはずです。

交通事故や犯罪の被害に遭われた方々を含め、困ったことがあればぜひ気軽にご相談いただきたいですね。
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