管理会社が紹介してきた弁護士を変えたいです!マンション管理費滞納の回収案件、よろしくお願い致します。
今年から居住するマンションの理事になり、管理費等長期滞納者問題について悩ませれています。理事になる以前の状況について、議事録等から確認できる状況は下記の通りです。
どうしようもない管理会社を変更するのは大変ですが、理事会の承認があれば担当弁護士の変更は可能だそうなので、未収金回収してくださる先生、全ての質問に回答してくださらなくても構いませんのでご教示いただけると嬉しいです。
【経緯】
①2021年5月から現在まで管理費等滞納
②2023年に滞納者に対して裁判。公示送達となる(管理会社の話によると滞納者は高齢で施設に入院していた)。債務名義取得。
③2023年2月までに担当弁護士より59条競売の提案があった。
④2023年5月管理組合総会で59条競売に進むかを検討するも、管理会社から59条競売をするためには【管理組合を法人化しなければならない】等の説明があったことから競売には進まなかった。
⑤2023年6月、滞納者の娘と名乗る人物から滞納者は他界した・滞納分は保険金で支払うとの連絡あり。
⑥その後現在まで毎月管理会社が自称相続人(←⑤の娘)の携帯に電話、催告書の発送を行うも一切連絡がつかない。
⑦昨日私が理事になってから2度目の理事会が行われた際に、同席した管理会社担当者に疑問点を質問するも、「専門の部署でないと分からない、知識不足なので答えられない」との回答。
⑧登記情報は本日現在、相続登記なし、現在効力を有する抵当権や差押え登記なし。
【質問1】
上記④の管理会社の、59条競売をするためには【管理組合を法人化しなければならない】との説明は適切なのでしょうか?
法人化しなくとも、少なくとも区分所有者全員の委任状があれば59条競売手続きを弁護士先生にお願いすることが可能ではないかと思いました。
【質問2】
⑦の理事会にて初めて、管理会社が催告書を本物件の他界した滞納者の部屋宛に送付し続けていたことが発覚しました。滞納者が居住していた部屋には現在誰も住んでいないことは管理会社も把握しています。相続開始後は、保険金で支払うと連絡してきた滞納者の娘宛に催告書を送付するのが当然だと思っていたのですが、この管理会社の対応は適切なのでしょうか。なお「娘」から管理会社に連絡が来た際に娘の住所を聞かなかったのかを管理会社担当者に質問したところ、それすら確認してみないと分からないとの回答でした。
【質問3】
④で管理会社が法人化のデメリットを説明したことから、総会で法人化は否決されました。このデメリットを②の裁判を行う(=多額の弁護士報酬を支出する)前に理事会等できちんと説明しなかったことにつき、管理会社の責任はないのでしょうか。差押えもしないのに債務名義だけ取っても無駄ですよね…?
【質問4】
質問3について管理会社は「時効中断のためにも」訴訟の必要があったと言っていましたが、初回滞納月から考えて2023年に時効中断のために訴訟する必要性があるのでしょうか。
【質問5】
⑦の理事会で、次回臨時総会での「弁護士へ滞納者の相続人調査依頼の件」の議題を管理会社が提案してきました。
これについての弁護士の見積書によると、「戸籍関係書類の収集と家裁へ相続放棄等の有無照会」の手数料が20万円だそうです。
戸籍と家裁照会だけで20万はさすがに高くないですか?なおもちろん訴訟着手金を含むものではありません。
この管理会社の言いなりになっていては、共有財産はどんどんなくなってしまいます。競売手続き等を担当してくださる先生を切実に探しています。よろしくお願い致します。
【質問1】59条競売の申立て自体は、法人化せずとも、区分所有者及び議決権の4分の3以上の決議で可能です(区分所有59Ⅱ、58Ⅱ)。しかし、本件では対象物件に抵当権等設定がないとのことですので、通常の差押手続によればよく(債務者に相続が発生しているので少し手間がありますが)、59条競売は必要ない(というか認められない)のではないかと思われます。
【質問2】管理委託契約をご確認ください。管理会社においては事務対応を取ればよく、それ以上の債権回収は管理組合の責任である旨が定められていないでしょうか。(標準管理委託契約ではそのような定めがあります。)
【質問3】質問2と同じく、管理委託契約をご確認ください。おそらく債権回収の方法選択は管理組合の責任で行われたことですから、管理会社の責任は問えないと考えます。
【質問4】質問3と同じく、おそらく債権回収の方法選択は管理組合の責任で行われたことですから、管理会社に「そもそも訴訟する必要はなかったのではないか」と問うことは筋違いであると考えます。
【質問5】弁護士報酬に関しては自由化しておりますので、高い低いというコメントは差し控えます。高いと思われるのであれば、相見積もりをされてください。
加藤先生
お忙しい中とてもご丁寧で分かりやすいご回答ありがとうございます。
お礼が遅くなり申し訳ありません。
ここまで詳しくご説明いただけると思っていなかったので感動しました。
管理委託契約を確認の上、今後は自分が理事でない期間でも総会議事録などをきちんと確認しようと思いました。
弁護士先生への相見積もりもお願いしてみます。
この度は誠にありがとうございました。