契約書の効力と著作権について
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先月まで、とある音楽団体で映像を作成しておりました。所が代表者と揉めて脱退を宣告されました。脱退には応じますが、その時にやっていたYouTubeの動画は私が製作した物だから著作権があり、発信する事には著作隣接権があるので現存する動画は保護してもらいたいと、契約解除同意書を作成し、団体の権利者(代表と衣装製作者)がいる前で読み上げ、署名と捺印(1人は拇印)してもらい、その様子は秘密録音にて音声を残しました。 所が最近になり、 権利者の1人で衣装を作成した物が、 衣装は私の著作物だから映像も削除して!という内容証明郵便を送ってきました。 契約解除同意書には今回の契約を反故にする場合は動画製作費(それまでは無償で製作していた)として金80万円を支払うという文言もあり、代表と衣装製作者も署名しております。 もし裁判になった場合、私の映像は削除されるのでしょうか? また、契約書通り80万円の請求は出来るのでしょうか?
ぬこたろう さん ()
弁護士からの回答タイムライン
- ぬこたろうさん佐山先生お忙しい中、ありがとうございます。契約解除合意書にはこう書かれています。 甲が私 乙が代表 丙が衣装製作者 1.甲が保有管理する現存している作成物の保護。sns、映像、公的な機関に記録されているデータなどの抹消を求めない。ただし甲が自らのデータを抹消するのは自由。 2.ただし、甲は音楽グループDを多方面にプロモーションしている関係上、説明責任がある為、引退する旨と簡略的に掻い摘んだ事の経緯を甲の持つSNSにそれぞれ1つだけ発表し残す事。 3.それ以上所有権者及び、メンバー全員、本件に関する事についてSNS、記事に至るまで発信しない事。 この条件の上で隣接権抹消と契約の破棄、ディレクション撮影費用、その他一切を請求をしない事とする。 ただし、これら上記の条件が守られない場合はディレクション撮影費用相当分、金100万円を乙、丙双方が合算し、甲に支払うこと。 という内容を読み上げ、異議や質問はありますか?との問いに特にありませんと回答があり、では署名捺印をお願いしますという音声データが残っております。
- ぬこたろうさんすみません、金額は100万円でした
- 著作権使用料関係は書ききれていないように思えますが、1項をみるかぎり、動画削除は免れるでしょう。 最後のただし書を見る限り、契約に違反すれば違約金として100万円を代表か衣装製作者に請求できると思います。 ただ、どの時点を契約違反とするかは、契約書の読み方としては少しはっきりしないように思います。 こちらからどの時点で打って出るかはこちらに都合よく契約書を解釈して決めて良いと思いますが、裁判にもつれ込んだ場合、第三者の目から見て客観的にも条件が守られないとはっきり言えるのは相手が削除請求をしたことが記録上はっきりするとき(例えばYouTubeへの通報などにより動画を削除させた時)となるかも知れません。 以上を前提に、まずは動画の配信は合意に基づく正当な権利だと主張し、相手が反論や削除請求の通報・裁判等をしてきたら弁護士に依頼して対応するとよいと考えます。
- ぬこたろうさんありがとうございます!いざとなれば佐山先生にご相談させていただきます。 本当にありがとうございました!
この投稿は、2022年6月19日時点の情報です。
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