やまぐち ひでや
山口 秀哉弁護士
すずかけ法律事務所
柳川駅
岡山県岡山市北区富田町2-12-13 片山ビル2階
インタビュー | 山口 秀哉弁護士 すずかけ法律事務所
高校中退から一念発起で弁護士に。挫折を知る自分だからこそできる依頼者との接し方
高校を中退して社会人となり、24歳で「弁護士になりたい」と一念発起した山口 秀哉(やまぐち ひでや)先生。
弁護士になった時点で自身の事務所を開業、現在はすずかけ法律事務所で、少年事件や離婚問題をはじめ分野を問わず多くの悩みに応えています。
人情味あふれる性格で依頼者さまに寄り添い、事件を解決へ導くだけではなくその後の生活設計までアドバイスしています。
挫折を味わってきたからこそ「依頼者さまと向き合える」という山口先生の弁護士哲学を聞きました。
弁護士になった時点で自身の事務所を開業、現在はすずかけ法律事務所で、少年事件や離婚問題をはじめ分野を問わず多くの悩みに応えています。
人情味あふれる性格で依頼者さまに寄り添い、事件を解決へ導くだけではなくその後の生活設計までアドバイスしています。
挫折を味わってきたからこそ「依頼者さまと向き合える」という山口先生の弁護士哲学を聞きました。
01 弁護士への道
高校中退で社会人に。24歳で弁護士をめざして一念発起
――弁護士になるまでのキャリアを教えてください。
いろいろな会社で働き、飲食店などアルバイトもたくさん経験してきました。
じつは、「世の中の動きを知ってから大学へ進学しよう」と思い、高校を中退した経験もあります。
通っていた高校自体、大学進学ではなく就職する生徒の多い学校でしたが、どこか自分の至らなさを感じていたんです。
やりたいことへ近づくために調べて考えるのも一つの手ですが、体験してみないと分からないこともある。
そんな思いを持ち中卒で働き始めて、24歳の頃に「弁護士になりたい」と夢を抱くようになりました。
――弁護士を目指したきっかけは何でしたか?
中卒で社会へ出たことにより、若者が働くことの難しさを味わったのが一つのきっかけでした。
弁護士をめざしたのは24歳の頃でしたが、過去の自分と似た境遇で働いている子たちもたくさん見てきて、「若者の成長には社会の助けも必要」と考えるようになったんです。
彼らを助けられる仕事に就ければと思っていたところ、たどりついたのが弁護士の仕事でした。
――20代なかばにして高校卒業、大学卒業、さらにロースクールへ進学されたのですね。
高校時代までしっかりと勉強した経験がなかったので、弁護士になるために日本語の基礎から勉強し直しました。
その後は仕事をしながら通信制高校へ通ったあと、大阪の私立大学を4年間で卒業しました。
30歳を目前にしてロースクールへ進み、30代前半で司法試験に合格して現在に至ります。
02 弁護士としてのスタート
地元の岡山県で開業。自身の経験をたよりに少年の更生へ注力
――弁護士として活動を始めた時点で、ご自身の法律事務所を設立されたのですね。
他の事務所で経験を積んでから独立する選択肢よりも、自由を優先したい気持ちが強かったのです。
司法修習時代に「大阪の事務所へ来ないか」とお誘いを受けたこともありましたが、地元の岡山県で働きたい思いもありました。
現事務所の所在地である岡山市は私が育った町ですし、弁護士として地元の人たちに対する恩返しの気持ちで日々の業務にあたっています。
――来歴のお話にもあった少年事件については、日々どのように取り組んでいますか?
裁判など事件に関する相談はもちろんですが、個人的には彼らが更正するためのサポートに力をそそいでいます。
少年事件の場合、難しいのは彼らを取り巻く環境も考慮する必要がある点で、いかに調整するかが弁護士としての責務だと考えているのです。
これは経験則となりますが、たいていの少年事件では非行に走った少年だけでなく、親御さんや学校など周囲の環境も影響しているケースが多くあります。
そのなかで私がやるべきことは、彼らが更正するための環境を調整して準備することだと考えているのです。
例えば、学校へ通えないとなれば一人ひとりに合った通信制高校への転校を提案しますし、仕事をしているのであれば経営者の方とじかに会い「職場に残してあげてほしいです」と頭を下げに行きます。
本人の気持ちを受け入れながら、彼らの居場所や帰れる場所を作り上げられるように日々、取り組んでいます。
――弁護士の枠を超えたライフワークのような印象も受けます。
ライフワークと言われれば、たしかにそうかもしれません。
非行へ走った少年たちと接していると、ふと過去の自分を振り返る瞬間もあるのです。
会話していると「自分がやったことの何が悪いんですか?」と聞かれるときもありますが、そこでけっして「法律で禁止されているから」と返さないと決めています。
更正のためには、自分の中で「何が間違っていたのか」と考えて気づいてもらうことも必要だと考えているので、私は「なぜだと思う?」と本人の答えをうながします。
大人も子どもも関係なく常に対等な目線で、彼らと心を通わせる仕事にやりがいを感じています。
03 相談時の心がまえ
挫折があったから向き合える。離婚問題では生活設計まで提案
――山口先生の人情味あふれる姿勢は、他の分野を担当される場合も生きていそうです。
そもそも自分自身がたくさんの挫折を味わってきたからこそ、現在のような形で依頼者さまと向き合えているのかもしれません。
離婚問題や相続も強みとしていますが、相談に来られる方々の生活が立ちいかなくなることのないよう、事件解決からその先まで提案するよう努めています。
――依頼者さまから話を引き出す上での工夫はありますか?
自分の経験談なども話しながら緊張をほぐし、ぼんやりとした考えを形にしていただくためにじっくり話を聞いていきます。
最初はやはり緊張されているでしょうし、限られた時間で相手へ思いを伝える難しさは誰もが感じることだと思うのです。
ときには身の上話もまじえながらお悩みを引き出し、自分自身も「相手の言いたいことを導く質問ができているか」とかえりみながら、依頼内容を整理しています。
04 今後の展望
安心感のある弁護士でありたい。常に対等な立場で解決を目指す
――ちなみに、休日の趣味や息抜きはいかがでしょう?
休日は、小学生の息子が所属する少年野球チームでコーチとして指導しています。
ゴルフや将棋も好きで、種類は違いますが一方はグリーン上で、もう一方は盤面上で戦略を考え攻略していくのが楽しいです。
――今後はどのように活躍していきたいですか?
分野を問わず、何でも相談できるような安心感のある弁護士としてみなさまに寄り添い続けたいと思っています。
弁護士として、私は、依頼者さまのお話のどこに問題意識を向けるかが重要と考えています。
そのためには相手との距離感も大切で、状況により、丁寧な口調やフランクな口調を使い分けるときもあります。
弁護士になる前から現在まで常に“がけっぷち“の精神でいるからこそ寄り添える部分もあるので、なんでも打ち明けていただければと思います。
――最後、相談に迷っている読者へメッセージをお願いします。
弁護士への相談は「敷居が高い」と考える方もいらっしゃると思いますが、そんなことはありません。
依頼者さまとは対等な立場ですし、法律の専門家としてみなさまの相談を受け入れ、解決へ導くのが私たちの仕事です。
一度お話させていただければ十分に伝わると思いますので、気がねなくご相談ください。