自営業でも安心!住宅ローンや隠し口座の問題も解決した財産分与・婚姻費用事例
川波 晃生
弁護士
【ご相談内容】■ 相談前の主な悩み
1. 財産分与の不安
自営業で事業資金がどの程度財産分与に含まれるのか分からず、経済的な将来に不安を抱えていました。
2. 婚姻費用・養育費の不透明さ
- 相手から提示された養育費・婚姻費用が高額で、適正額が分からなかった。
- 離婚後、まだお互いが若く、再婚した場合に養育費がどう変わるのか知りたいという悩みもありました。
3. 相手が預貯金を開示しない
同居中に相手が多額の預貯金を持っていたはずなのに、離婚調停ではその記載がなく不信感を抱えていました。
■ 解決のポイントと最終的な結果
1. 財産分与の明確化:オーバーローンの考え方
財産分与では、「お互いの資産と債務を通算し、余剰があれば折半」が基本です。住宅ローンが残る物件についても正確に評価を行い、相談者の負担を軽減しました。
【具体例】
- 相談者の預貯金: 500万円
- 相手の預貯金: 200万円
- 住宅の評価額: 3000万円
- 住宅ローン残債: 3500万円
◎ 非通算の場合
債務を考慮せずに計算すると、相談者は150万円の財産分与を支払う計算に。
◎ 通算の場合
債務を含めると相談者の負担はゼロとなり、事業資金(例では、500万円)を守ることができました。
裁判所には、不動産査定書やローン明細表などを提出し、オーバーローンであることを証明。また、親の土地が共同担保となっている特殊事情を説明したことで、通算方式が認められました。
結果: 事業資金を維持し、経済的安定を確保しました。
2. 隠し口座の発覚と分与額の抑制
相談者が「相手名義の預金があるはず」と述べたので、弁護士を通じて預金開示を求めた結果、隠し口座が判明しました。
- 裁判所を通じた調査:
相手が開示を拒否しても、裁判所が金融機関に照会することで隠し財産を確認可能です。
- 結果: 相手の資産を正確に把握したことで、相談者が不当に多額の財産分与をする事態を回避しました。
3. 婚姻費用・養育費の適正算定
婚姻費用や養育費は収入に基づいて算定されますが、自営業者の場合は経費や専従者給与を正確に整理する必要があります。適正な収入計算を行い、無理のない金額で合意しました。
- 相手の主張:14万円/月 → 実際の適正額:8万円程度
専門的な資料を用いて説明し、適正額を示しました。その上で、依頼者が、子らのために無理のない金額として、早期離婚を条件に適正額以上の金額を提示しました。そのため、早期に養育費や婚姻費用の金額がまとまりました。
4. 養育費の終期:18歳?20歳?
養育費の支払い期間について、以下の点を協議しました。
- 一般的な基準: 法律上は18歳までが原則ですが、家庭裁判所では長年20歳までとする運用が多いです。
- 今回の合意: 原則20歳まで。ただし、子どもが就職して自立した場合はその月までとするルールを設定。
- 再婚の場合: お互い再婚した場合は協議して見直す仕組みを作りました。
■ まとめ
◎ 財産分与のポイント
- 資産だけでなく、ローンや借金も「夫婦の財産」として考える。
- オーバーローンを正確に把握することで、事業資金を守る手段を検討する。
- 別居前に財産を把握しておくことが重要。
◎ 婚姻費用・養育費のポイント
- 自営業者は、確定申告書や経費明細を整理して正確な収入計算を行うことが大切。
- 支払い期間(18歳or20歳)を明確にし、将来のトラブルを防止する。
- 再婚や子どもの就職など、将来の変化を考慮した柔軟なルールを設定する。
ご相談はお早めに!
「住宅ローンや土地が絡む財産分与が分からない」
「自営業で収入計算が複雑で、婚姻費用・養育費をどう決めるべきか悩んでいる」
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