>パート雇用契約は今年(2025年)の5月31日になっているが、それよりも早く退職できるか(契約書には自己都合退職は30日前に知らせる、とあります)
→ まず、使用者との合意退職であれば、辞める時期に制限はありません。
次に、雇用期間の定めがある労働契約(有期労働契約)の場合、「当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。」(民法628条)と定められています。
ご家族の病状•ご家族構成•ご家族の居住地等によっては、家族の介護のための転居の必要性という事情も、やむを得ない事由に該当する可能性があるように思われます。
やむを得ない事由がある場合には、あなた側の申入れにより、雇用契約は直ちに終了となります。
また、契約書や有期労働契約に適用される就業規則に、一定期間前(30日前等)に申し出れば退職できる旨定められていれば、契約期間満了前に退職することが可能です。
なお、民法628条の規定にかかわらず、有期労働契約の期間の初日から1年を経過した日以後は、使用者に申し出ることにより、いつでも退職することが可能です(労働基準法137条)。
>退職理由である家族の介護について病状や介護が必要な理由の説明、診断書の提出が必要か
→ 法律上は必ずしも提出が必要とはされていませんが、「やむを得ない事由」があることを説明するためには、これらの事情を説明したり、診断書を提出された方が使用者側の理解が得られるかもしれません。
>代わりの人材を探したり求人広告の費用、家族の健康状態を話さなかったことで勤務先に迷惑をかけたことへの迷惑料など弁償は必要か
→ やむを得ない事由があることに基づく退職の場合、「その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。」(民法628条)と定められています。
過失がなければ投稿内容にあるような弁償義務は負いませんが、労働者のご家族の病状の予期できない悪化により真に介護の必要性が生じたような場合にまで、当事者の一方の過失を問えるのか疑義があるところです。
以上を参考に使用者とよく話し合ってみて下さい。
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