子の引渡しや直接的面会交流等を求める多数の事件を申し立てられたものの、これらを排斥し、親権獲得、養育費支払いを含む離婚判決を得たケース
髙塚 真希
弁護士
【ご相談内容】【事案概要】
ご依頼者さまは、夫とお子さまの3人家族で生活していましたが、夫からのDVを苦にして、お子さまと共に別居しました。その後、夫から、子の引渡し事件、同保全事件、面会交流事件、監護者指定事件を複数回申し立てられました。ご依頼者さまは、これらの事件対応だけでなく、生活費の支払と離婚を求めておられました。
【解決内容】
子の引渡し事件は、その保全手続と共に申し立てられることが多く、緊急の手続であるため進行が早く、申し立てられた側としても速やかな対応を求められます。そこで、所内複数弁護士で対応することとし、全面的にご依頼者さまをサポートしました。
子の引渡し事件では、ほとんどのケースで、家庭裁判所調査官による調査が行われます。調査官との面談や家庭訪問など、ご依頼者さま、お子さまにとっても負担の大きい手続ですが、これまで複数の子の引渡し事件を担当してきた経験を踏まえ、どのような流れとなるのか、注意しておくべきことは何か、お子さまにはどのように説明しておくべきかなど、ご依頼者さまとお子さまが少しでも安心できるよう、具体的かつ詳細に説明し、安心して調査に臨んでいただくことができました。
子の引渡し事件については夫の請求は認められず、監護者はご依頼者さまと指定され、また、面会交流についてはお子さまの希望に沿ってオンラインでの間接的交流が取り決められました。
また、並行して、生活費を得るための婚姻費用分担調停を申し立てて婚姻費用を獲得しました。
さらに、離婚調停を申し立てましたが、親権が折り合わず、離婚訴訟となり、ご依頼者さまが親権を取得する判決を得ました。しかし、夫はこれに納得せず控訴し、控訴審でもご依頼者さまが親権を取得することとなり、決着しました。
【髙塚弁護士のコメント】
離婚事件に関連して、多くの事件が申し立てられるというケースがありますが、本件はまさにその一種でした。
DV等の事情で別居した方の多くは、精神的に疲弊し、うつ病などの精神疾患を患っておられる方も多くおられます。そのような状況で、離婚手続を遂行するだけでも大きな負担ですが、これに加えて子の引渡し事件などが別に進行すると、弁護士を依頼していたとしても各種書類の準備や打合せなどが重なり、ご依頼者さまの負担は言葉では言い表せないほどとなります。
また、弁護士としても事件対応の負担が大きくなるため、このケースでは2名の弁護士で協力して対応しました。
ご依頼から全ての解決まで2年半を要した事案で、ご依頼者さまの精神的疲弊も筆舌に尽くし難いものしたが、複数の弁護士で丁寧な対応を継続し、無事に解決に至ることができ、お子さまとの安定した生活を守ることができました。