【ご相談内容】<ご依頼前の状況>
M子さんは結婚して約15年になる夫との離婚を決意し、ご主人に離婚を切り出しました。しかし、ご主人は絶対に離婚はしない、と言いそれ以来ろくな会話もできないとのことでした。離婚の原因としては、ご主人との価値観や趣味が合わず今後もずっと一緒にいることに耐えられなくなったから、とのことでした。
<ご依頼後の状況>
M子さんは仕事をしており収入がありました。そこで担当弁護士は、ともかく別居をすること、そして、M子さんの別居開始と同時に、担当弁護士からご主人に宛てて今後M子さんへのご連絡は全て弁護士を通すこととともに、婚姻費用の請求をすることとしました。ご主人はM子さんの突然の別居に驚き、家庭裁判所に夫婦円満調停を申立ててきました。
調停ではご主人の側は自分に落ち度があるのであれば謝るからと言って一刻も早く同居を再開するようにと求めました。
これに対して、担当弁護士は、調停委員を通して、M子さんにとってはご主人と一緒に暮らすことがどれだけ苦痛か、別居を決意するほど離婚の意思が固いこと、もう同居することは全く考えられないこと等を説き続け、また、仮にこの調停が不調でも、別居は続くためご主人はM子さんに婚姻費用の支払いを続けなければならないことも調停員を通じてご主人に伝えてもらいました。
その結果、最後にはご主人の側も離婚に応じ、財産分与をえることもできました。
<コメント>
本件では離婚の原因がいわゆる夫婦間の性格の不一致というものしかなく、当初これは長引くな、と思われました。しかし、本件は、1年かからずに解決しました。
M子さんが別居を決意して別居に踏み出してくれたことにより、ご主人側には婚姻費用を負担しなければならないという事情が生じ、調停ではM子さんがご主人との同居を再開する意思が断じてないことを告げたことで、ご主人の側では婚姻費用を払いつづけるだけの関係になってしまう事が分かり、ついには離婚に応じたものと思われます。
離婚事由がなくともご本人様の離婚に向けた強い意志と行動があれば離婚という解決を得られるという事を示した事例だろうといえます。