【ご相談内容】【ご相談内容】
Bさんは、会社のある同僚から無視される等という嫌がらせを日常的に受けていました。
Bさんは、深刻に悩み、嫌がらせを受けていることについて上司に相談していましたが、改善されることはありませんでした。
そんな中、ある日、Bさんは不満が溜まり、我慢の限界に達していたこともあり、嫌がらせをしてくる同僚に対して、強い口調で不満を相手にぶつけました。
すると、会社は、このBさんが強い口調で不満を相手にぶつけた行為を、「卑劣な行為であり、当社として到底看過できない」として、Bさんに対して退職するように告げました。
会社はこの退職勧奨をするまでに、Bさんの言い分を聴く機会を設けることは一切しませんでした。
Bさんとしては、突然、退職勧奨を告げられたことに納得がいかず、「納得できない」と部長に言いました。そうすると、その部長は「明日から来なくて良い。従わないなら懲戒解雇だ。」と言い、全く、Bさんと話しをする素振りがありませんでした。
Bさんとしては、このような会社のやり方に納得がいかず、復職を希望されて相談に来られました。
【解決の方針・結果】
本件での会社の行為は、不当な退職勧奨行為であり、不法行為に該当するものでした。
また実質的には、不当な解雇を突き付けるものでもありました。
このような会社側の行為によって、Bさんと会社の信頼関係は完全に破壊されてしまっていましたので、関係を修復したうえで、Bさんが復職できる環境を整えることが本件のポイントでした。
そこで、会社に対し、本件は不当な退職勧奨及び解雇であることを告げたうえで、復職できる環境を整えたうえで復職をさせるように請求したところ、会社は、不当な退職勧奨はしていない、解雇もしていないから、いつでも復職して良いという回答でした。
このように、自らの行為を全く反省していない会社の態度に、Bさんの会社に対する不信感が増すばかりで、とても会社に復職できる状態ではありませんでした。
そのため、会社に対し、不当な退職勧奨行為の再発防止策の提示を求める等、Bさんと会社との信頼関係の回復を実現するための交渉を重ねました。
会社との交渉は平行線の状態が続きましたので、会社の代表者とBさん(弁護士も同席)が直接話合いをする機会を設け、そこで、率直にBさんの言い分を会社に伝えて頂きました。
話合いでは、平行線の部分も残りはしましたが、代表者が、会社側に至らぬ点があったこと認め、改善していく等の提案もあったため、最低限の信頼関係の回復につながりました。
そして、後日、会社からは、退職勧奨の手続きに配慮が足りなかった旨の謝罪があり、復職するまでの賃金相当額の大半の支払いと弁護士費用の援助も頂いたうえで、Bさんは無事に職場に復帰しました。
「明日から来なくて良い。」等と言われた労働者の方にとっては、復職するということが何よりの結果だと思います。
表面的に復職して良いと言われたとしても、復職したところで会社から再度不当な処分をうけることは目に見えています。
そのため、労働者としては、会社との信頼関係が回復できないままでは復職をためらうのは当然です(参考裁判例として福井地裁平成28年1月15日判決)。
最低限ながらも真に信頼関係の回復を行い、復職できる環境を整えるための交渉を続けたことにより得られた結果だと考えております。