違法行為をしたと指摘され、自宅謹慎(自宅待機)処分を受けました。今も自宅謹慎(自宅待機)をしています。違法行為が無い場合でも会社の処分に従わないといけないのでしょうか。
清水 廣人
弁護士
【ご相談内容】【ご相談内容】
会社で東京都条例に違反する違法行為があるとの指摘を受けました。顧客が被害者として申し出ているといわれました。疑われるような行為があったのは事実ですが、私は何も悪いことはしていませんし、私のしたことは違法ではありません。癖でスマートフォンを下にしてぶらぶらさせただけで盗撮を疑われましたが、盗撮なんて一切していません。自宅謹慎(自宅待機)処分がされています。また強い退職勧奨をされています。私は何もしていないのに,解雇されるのでしょうか。
【結果】
違法な自宅謹慎(自宅待機)処分に対し損害賠償請求をしてもらい、認められました。
また全く関係ないと思っていましたが、残業代も一部払ってもらいました。
解雇にはなりませんでしたが激しく対立してしまったので、元の職場に戻りづらくなってしまい、合意退職することにしました。満額以上の退職金と示談金を支払ってもらったので、後悔はありません。様々な請求で合計約3000万円を払ってもらいました(そのうち退職金が2000万円です)。次の職場が決まり、働き始めています。泣き寝入りして退職することも考えていましたので、そうしていたらゼロ円(懲戒解雇されていたら退職金もゼロ円)でしたので、想像するだけでも恐ろしいです。
【コメント】
まず非常に重要なのが、自宅謹慎(自宅待機)処分の違法性です。
自宅謹慎(自宅待機)は,就業規則に規定がなければ,原則的に命じることができません。また、就業規則に記載があったとしても無制限にできるわけではなく、適法に行うには条件が満たされなければならないことも多いです。それにもかかわらず違法な自宅謹慎(自宅待機)をさせた場合は、取り消しや損害賠償請求の問題が発生しますし、違法な自宅謹慎(自宅待機)処分ですから,その間の通常の賃金請求も可能になってきます。
懲戒解雇の場合は、退職金が全く支給されないというのが通常です。この事件では依頼者の方(労働者)に全く証拠がなく、また,疑われるようなことをした自分が悪いという認識があったために、懲戒解雇を受け入れようかとも考えていました。法律相談にきて懲戒解雇ができないということを知り、ほっとしておられました。退職金がまったくなくなってしまいますので、そこのところに意識がいかないまま懲戒解雇やむなしとの認識をもってしまうと、非常に大きな損失が発生する場合があります。懲戒解雇は非常に厳しい処分で、使用者が容易に懲戒解雇することはできませんので、懲戒解雇と言われたらすぐ弁護士に相談することをお勧めします。