さいとう まさひろ
齋藤 真宏弁護士
ミカン法律事務所
草津駅
滋賀県草津市大路1-8-25 エムビル3階
インタビュー | 齋藤 真宏弁護士 ミカン法律事務所
「弁護士を、インフラに」。地域密着を掲げ、宅建士の資格も。離婚や相続などスピード解決
JR草津駅から徒歩2分、「地域密着」を掲げるミカン法律事務所。
齋藤 真宏弁護士は、法テラスの常勤弁護士として約6年勤務した後、同事務所に加わりました。
宅建士の資格を持ち、建築・不動産関係に強いほか、不動産が絡む離婚や相続案件、企業法務にも定評があります。
モットーとする「スピード解決」の極意をお聞きしました。
齋藤 真宏弁護士は、法テラスの常勤弁護士として約6年勤務した後、同事務所に加わりました。
宅建士の資格を持ち、建築・不動産関係に強いほか、不動産が絡む離婚や相続案件、企業法務にも定評があります。
モットーとする「スピード解決」の極意をお聞きしました。
01 弁護士としてのキャリア
法テラスの常勤弁護士を約6年。国選弁護100件超、行政訴訟も
ーー最初に、これまでのキャリアの歩みについて教えてください。
弁護士になってからはまず、「法テラス」(日本司法支援センター)の常勤弁護士として働き始めました。
法テラスは、弁護士費用を払えないような経済的に苦しい方々などのために法律相談を行う機関です。
修業期間として1年間大阪の「上野共同法律事務所」に在籍した後、「法テラス滋賀法律事務所」で約5年超勤務し、個人向けの事件を扱ってきました。
キャリアを法テラスでスタートさせたのは、私が生まれ育った場所や環境も影響しています。
出身地の大阪府豊中市は、部落差別が根強い地域のひとつでした。
小さい頃から差別問題が身近にあり、「差別はいけない」と人権意識が芽生えるようになりました。
そういう経緯もあり、「困っている人を助けたい」と弁護士を志すようになり、法テラスで働くことにしたのです。
ーー法テラスでは、具体的にどんな事件に携わってきたのですか?
一般的な民事事件から刑事事件、行政訴訟などまで、扱ってきた事件の種類は多岐にわたります。
例えば、刑事事件は国選弁護人として100件以上、また債務整理のご相談も多かったですね。
さらに、行政訴訟では原告への障害者虐待防止法上の対応を怠ったとして、滋賀県近江八幡市を相手どり、国家賠償請求を行って第一審で一部勝訴判決を獲得したこともあります。
02 注力分野と強み
宅建士の資格、建築・不動産に注力。不動産絡む離婚や相続も
ーーそして2020年に、現在のミカン法律事務所に移籍されました。
現在も離婚や不貞の慰謝料、遺産相続、不動産問題、労働事件など、一般の方々向けに幅広い事件をお受けしている点は変わりません。
それらに加え、中小企業の法務にも力を入れています。
私の強みのひとつは、宅建士(宅地建物取引士)の資格を持っていることです。
不動産や建築関係に強いことから、建築瑕疵やリフォームトラブル、不動産売買のトラブルなどのご依頼が多くよせられます。
よくお受けするご相談としては、土地や一軒家を購入した後に、地中埋設物やシロアリの大量発生、雨漏りなどが判明するケースなどがあります。
そういう場合は業者側に損害賠償を請求したりするわけですが、工学的な知識が必要なケースも少なくありません。
もちろん、専門的な建築工学の知識などがあるわけではないのですが、一般の弁護士に比べますと、ベースとなる知識はある程度持ち合わせているものと自負しています。
ーー不動産は、離婚や遺産相続などにも深く関わってくると思います。
離婚関係では婚姻費用や養育費、不貞の慰謝料など様々な金銭問題が生じますが、不動産も重要な要素のひとつです。
遺産相続も同じで、金額規模が大きいこともあり、被相続人間で争いの種になりやすいんです。
そうした不動産をどう評価し、正当に分与するか。
そのあたりは不動産事情に詳しい弁護士に頼んだほうが、円満解決につながりやすいはずです。
当事務所は企業法務にも注力している関係上、経営者の方々からの離婚や相続のご相談も多いんです。
経営者の場合は、離婚なら役員や理事でもある配偶者の処遇をどうするか、相続なら事業や株式の分割をどうするかなど、特有の問題が生じてきます。
そうした問題も含めて、総合的にご支援できる体制を整えています。
さらにもうひとつ、この地域に事務所を構える私たちならではの特性があるんです。
ーーその「地域性」とは、何でしょうか?
JRA(日本中央競馬会)の栗東トレーニングセンターの存在です。
調教師や厩務員などの関係者が数多く出入りしており、関係者の方々から離婚や遺産相続などの身近な法的トラブルについてご相談をいただいています。
実は私自身、実家の近くに地方競馬の競馬場(園田競馬場)があったこともあり、小さい頃から競馬が好きなんです。
ただしギャンブルとしてではなく、サラブレッドの物語や白熱するレース展開を楽しんでいます。
競馬業界の話が多少わかっているという点もご依頼者から喜んでいただけています。
ーー中小企業法務についても、強みや武器をお聞きできますか?
滋賀県内の多くの中小企業からご依頼を受けており、宅建士の資格を持っている関係で建築・不動産関係の会社も多いですね。
ベンチャーやスタートアップの支援にも力を入れており、例えば私の母校でもある岡山大学の学生らによるAI(人工知能)ベンチャーのご相談もお受けしたことがあります。
私は、経営者の方々とビジネスの話をするのが好きなんです。
母は実家で整体治療院を経営しており、母方の祖父母は洋服店を経営していましたので、昔からそうしたスモールビジネスにはなじみがありました。
また、そもそも、弁護士業というのも、法律事務所の経営という意味では、そうしたスモールビジネスの典型のような側面があります。
ですので、経営者の方々とビジネスの話をすることは、自分自身とても勉強になりますし、もはやスモールビジネスとは呼べない大きなビジネスの話を聴きますとわくわくします。
経営者の方々と近い目線で議論でき、リーガルサービスとしても問題発生時の火消しだけでなく、法律の視点をどうビジネスに役立てるか、といった観点から事業の成長を後押しする気持ちでサポートしています。
03 弁護士としての信念
モットーは「スピード解決」。法テラスで培った丁寧な聞き取り
ーーいろんな事件を担当するなかで、共通して大切にしている心構えなどはありますか?
なるべく紛争を長引かせずに、スピーディーに解決することです。
多くの方が深刻なお悩みを抱え、困難な状況にいらっしゃいます。
法律を扱う者として事件を解決させることはもちろん、私はいかに迅速に出口まで導くかにもこだわっています。
ただ、もちろん闇雲に早期解決に持ち込むわけではありません。
ご依頼者からの丁寧な聞き取りが大前提で、その点は法テラスでの経験が役立っています。
一般的な法律事務所ではお会いできないような複雑な事情を抱えた方々と接し、そのお話に粘り強く耳を傾けてきたからです。
丁寧かつスピーディーに解決へと導くことが、私のモットーなんです。
ーーそうやって依頼者の信頼を積み重ねてきたのですね。
今は、インターネットである程度の法律知識や弁護士の情報を調べられる時代です。
ただ、事件は一つひとつ、異なるものです。
だからこそ、弁護士が介入してご依頼者の心情にしっかり寄り添いつつ、それぞれの事情に応じた解決策を見出す必要があるんです。
弁護士は、ご依頼者の「代理人」です。
すべてを尽くし、「この人の言うことなら間違いない」と全幅の信頼を寄せていただけるように常に努めています。
04 今後の展望
弁護士を、インフラに。地域密着の事務所、「note」で発信も
ーー先ほど競馬のお話を聞きましたが、仕事を離れた齋藤先生の素顔も知りたいです。
競馬以外では、漫画をはじめとするサブカル好きです。
また、学生時代は小説や哲学書を読み漁っていました。
家庭では普段からよく料理もしていて、私が作る天ぷらは妻や子どもに好評です。
実は、そういう趣味の話などを記事投稿サイト「note」で紹介しています。
サブカルや読書ネタのほかにも、「裁判に臨むときの勝負服」といったテーマで服装などについての記事も書いており、そうしたことがきっかけでウエディング関係のデザイン業をされている方からお問い合わせをいただいたこともあるんです。
弁護士は敷居が高いと言われがちですが、noteでの発信にはもっと身近な存在に感じてもらいたいとの思いもあります。
当事務所は、2018年に開設された新興の事務所です。
固定概念に縛られず、新しいことにどんどんチャレンジしたい思いが強くあるんです。
ーーそんなミカン法律事務所として、今後への意気込みを聞かせてください。
当事務所は、「弁護士を、インフラに」というコンセプトを掲げています。
事務所名の「ミカン」には、そんな風に身近な存在としてみなさんを元気づけたいという思いを込めているんです。
これからも地域に密着し、少しでも多くの方々のトラブル解決にお役に立っていきたいですね。
コロナ禍で今、多くの方々が先行きが見えず、不安を増大させているはずです。
私が全力でサポートさせていただきますので、ひとりで抱え込まずに、気軽にご相談いただきたいです。