「他者の著作物を、著作権利者に無断で利用しても、権利者から黙認されていれば違法にならない」は正しい?

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著作権侵害について、私はこれまで、 著作権法で認められている場合を除き、 他者の著作物をその著作権利者に無断で利用する行為は 著作権侵害に該当すると認識していました。 しかし先日、ある方から、 「他者を著作物を、 その著作権利者の明示的な許可をとらずに利用した場合であっても、 その著作権利者がその利用を黙認していれば、 黙示の許諾があるので違反にはならない。」 と教えてもらいました。 その見解は正しいのですか? ※著作権法で無許可利用が認められているケースに該当しない という前提です。

りんご さん

弁護士からの回答タイムライン

  • 匿名A
    匿名A弁護士
    著作権者による利用許諾は必ず明示的なものでなければならないということはなく、黙示的な利用許諾であっても基本的には有効と考えていただいて良いかと存じます。その意味においてはご記載いただいた見解は正しいと思います。 ただ、実務的には黙示的な利用許諾があったといえるかどうか明確に判断できるケースは少なく、明示的な利用許諾を得ずに著作物を利用することはリスクが伴うので、慎重な検討が必要になります。
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  • りんご
    りんごさん
    ご回答ありがとうございます。 それでは例えば、著作権利者の明示的な許諾を得ずに、商業作品の二次創作作品を制作・販売している場合であっても、その著作権利者がそれを黙認をしていれば「黙示的な利用許諾があった」として違法にはならないのでしょうか?
  • りんご
    りんごさん
    同人誌即売会などにおいて、そのような事例が多く見受けられます。
  • 「黙示の許諾」に頼ってビジネスを進めるのは危険です。 権利者から、黙示の許諾をしていないとして法的な請求をされた場合、これを拒むことは基本的に難しいです。
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この投稿は、2021年9月13日時点の情報です。
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