あさかわ ゆうぞう
浅川 有三弁護士
浅川倉方法律事務所
内幸町駅
東京都千代田区日比谷公園1-3 市政会館地階
インタビュー | 浅川 有三弁護士 浅川倉方法律事務所
自動車営業、議員秘書から異色の転身。ネットトラブルの相談2,000件超、交通事故では過失割合を逆転した実績も
浅川倉方法律事務所の浅川有三弁護士は、元・自動車販売業、国会議員秘書という異色の経歴を辿ってきました。
誹謗中傷をはじめとするインターネット問題に強く、累計相談件数は2,000件を超えます。
大手損保会社の顧問として経験を積んだ交通事故でも、過失割合を逆転させるなど目を見張る結果を手にしてきました。
高校は遠泳部、大学は自動車部と好奇心旺盛な浅川弁護士の原点とはーー。
誹謗中傷をはじめとするインターネット問題に強く、累計相談件数は2,000件を超えます。
大手損保会社の顧問として経験を積んだ交通事故でも、過失割合を逆転させるなど目を見張る結果を手にしてきました。
高校は遠泳部、大学は自動車部と好奇心旺盛な浅川弁護士の原点とはーー。
01 弁護士としてのキャリア
自動車販売、議員秘書から転身。大手損保顧問などを経て独立
ーー自動車の販売・仲介業、国会議員秘書と異色の経歴をお持ちですね。
大学では経済学を学び、卒業後は自動車の販売・仲介業を立ち上げました。
法曹界とは、まったく縁がありませんでしたね。
ただ、仕事を通じてお客様や取引先の方々とお付き合いしていくなかで、みなさんの困りごとや悩みを聞くうちに「何かできることはないか」と思うようになったんです。
ふと「弁護士」の文字が頭をよぎり、そこから独学で勉強を始めました。
弁護士資格を手にしてからは、まずは知人の紹介で国会議員の政策担当秘書になりました。
法律の知識を生かし、政策立案に必要な調査などをしていましたね。
ーーそれから、弁護士としてのキャリアを本格的にスタートさせたわけですか?
最初は大手損保会社の顧問として、交通事故や医療事故、施設賠償などの保険事故を重点的に扱うことになります。
数百件の案件に携わり、激務でしたが事件処理の力をつけられたのは大きかったですね。
そして、次に司法修習の同期たちと事務所を共同運営することにしました。
医師の資格を持つ弁護士もいたので、医療訴訟などにも力を入れていましたね。
その後2015年に独立し、現在の事務所を立ち上げました。
02 得意分野と強み①
相談件数2,000件超、ネットの誹謗中傷削除をスピード解決
ーー現在、重点的に扱っている事件や得意分野はありますか?
誹謗中傷やなりすまし被害をはじめとするインターネット問題、交通事故、離婚・男女問題、債務整理、さらに企業法務なども幅広く扱っています。
なかでも自信があるのは、ネット問題と交通事故です。
ネットの誹謗中傷などは近年、深刻な問題としてクローズアップされる機会が増えています。
ただ、私はそれほど注目される前、まだ扱っている弁護士が少ない頃から力を入れており、これまでの相談件数は2,000件以上に上ります。
ーーネット問題には法律の知識だけでなく、ITの特殊な知識や対応も求められそうですが。
言うまでもなく、基本的なIT用語への理解は必須です。
加えて、TwitterやFacebookなどのSNS、「5ちゃんねる」や「爆サイ」などの掲示板、それぞれのサイトごとにシステムの仕様などが違います。
サイトによって、投稿の削除や犯人の特定などに必要な手続き、対応方法も変わってくるのです。
私の場合は、もともとITに関心があり基礎知識が備わっているうえ、これまでの事件処理の経験からサイトごとに異なる手続きも熟知しています。
それまで前例のなかったような事件も何度も任せていただきました。
ーー例えば、どんな事件があったのでしょう?
あるSNS上で、ストーカーと誹謗中傷を繰り返していた投稿者を特定した事件がありました。
それが通常の事件と違ったのは、サイト上の特殊な仕様が理由でした。
犯人はそれを知ってか知らずか、書き込みを行うごとに新規IDを発行し、IPアドレスを特定されないようにしていたのです。
残念ながら具体的な方法を詳しく明かすことができませんが、そんな状況下でも特殊な対応を講じて投稿者を特定することに成功したのです。
ーーネットの誹謗中傷などは、「時間との闘い」とよく聞きます。
ネットやSNSが急速に普及した今、情報は瞬く間に拡散します。
IPアドレスも保存期間が設定されているので、それを過ぎてからでは投稿者の特定も難しくなります。
残念ながら、もう手遅れになってしまってからご相談にいらっしゃる方も少なくありません。
時間が経った分だけ解決方法も限られてしまうので、なるべく早い段階でご相談いただきたいですね。
当事務所は、被害状況の調査・把握、具体的な対策のご提案までを無料で行っています。
また、正式依頼後の弁護士費用も、他の事務所と比べて安価だとよく言われます。
ネット問題に注力する事務所は増えていますが、手続きが煩雑なのでその分費用がかさむようです。
私は昔から扱っていてノウハウがあるので、リーズナブルな費用でお引き受けできるのだと思います。
03 得意分野と強み②
交通事故の過失割合を9割→3割に。元自動車部、販売業の検証力
ーー交通事故も最初の事務所時代から扱っており、経験が武器になりますか?
交通事故は比較的扱いやすい分野だと思われがちですが、実は特有の問題が多く潜んでいます。
例えば、医療や保険の知識も必要です。
後遺障害等級の認定などに加え、保険も対物、対人、あるいは行政保険など、いろんな種類があります。
以前、自動車販売・仲介業を営んでいたことはすでにお話しましたが、実は大学でも自動車部に所属し、車の整備や耐久レースなどに出場していたことがあるんです。
事故時の車の挙動や運転手の姿勢の変化など、事故の正確な検証にも自信があります。
ーー車に精通していることが、事件解決に役立った例はたくさんありそうですね。
例えば、当初はご依頼者の「加害事故」とされたものを「被害事故」にひっくり返し、過失割合を大きく逆転させたケースがあります。
それは、バイクとタクシーの衝突事故でした。
ご依頼者は、バイクを運転していた青年の父親です。
事故で大けがを負った青年は数日間、集中治療室で治療を受けていたので、父親は息子さんから詳しい状況を聞けぬまま、タクシー会社の間でバイクの加害事故として示談を成立させてしまったのです。
父親は後になって「息子が被害を受けた可能性がある」と考え、私にご相談いただきました。
ーー実態は「加害事故」ではなかったわけですか?
警察の実況見分調書を入念に確認するとともに、事故現場も視察して事故状況を再現すると、タクシー側に重大な過失があることがわかったのです。
すぐにタクシー会社と交渉し、最終的には当初、バイクとタクシーで「9対1」だった過失割合を「3対7」にひっくり返すことができました。
04 弁護士として大切にしていること
依頼者の「安心」と「納得」を第一に。相談会やセミナーも開催
ーー仕事から離れますが、サッカーに遠泳、車と多趣味なのも印象的です。
小さい頃から、好奇心旺盛な性格でした。
サッカーや空手、書道などの習い事に夢中で、高校では遠泳部に入り毎日のように数十キロを泳いでいました。
とくに遠泳はめずらしがられますが、仕事に必要な根性や忍耐強さを養えたのでよかったですよ。
数年前からは、新たにテニスを習い始めたんです。
小学生の息子が始めた影響で、週2.3回レッスンに通っています。
テニスは1対1の駆け引きが色濃く出るスポーツで、戦術やメンタルが勝敗を大きく左右します。
そのあたりは、交渉や裁判などでの相手との駆け引きに通ずる部分があり、仕事にも生かせていますね。
ーー多彩な趣味やキャリアは、いろんな面で弁護士業務に役立っているのですね。
私には、自動車販売業を経て法曹界に身を投じた経験から、弁護士業務は法律の「サービス業」であるという持論があります。
お客様であるご依頼者の安心と納得が一番であり、そのために常に同じ目線に立って、わかりやすい説明、親身な相談をさせていただくことを心がけています。
弁護士は敷居が高く、身近な存在でないと言われがちです。
ですから、少しでも弁護士や法律問題を身近に感じてもらおうと、相談会やセミナーなどもできる限り開催するようにしています。
早めの健康診断が病気のリスク軽減につながるように、法律問題もなるべく早くご相談いただいた分だけ、トラブル回避や早期解決につながります。
些細なことでも遠慮せず、気軽にご相談いただきたいですね。