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わかい りょう
若井 亮弁護士
弁護士法人若井綜合法律事務所
東池袋駅
東京都豊島区東池袋4-25-12 サンシャイン・サイド9階
対応体制
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インタビュー | 若井 亮弁護士 弁護士法人若井綜合法律事務所

誰もやらないなら、私がやる。社会の暗部に切り込む弁護士

がっしりとした体つきと、あご周りに生やしたヒゲ。柔和な語り口と、やさしい眼差し。それはまるで、先生の弁護活動を物語っているように見えます。若井綜合法律事務所の代表弁護士、若井亮先生。相手方には鋭く切れ込み、依頼者の悩みには包み込むように寄り添う。硬軟織り交ぜながら、男女問題や不当要求をはじめとする数々のトラブルを解決しています。「声すら上げられない人たちの力になることが、私の役割です」。そう話す若井先生の仕事ぶりに迫ります。

01 弁護士になるまで

営業マンから転身。妻に支えられ、ボクシングから刺激

ーー弁護士を目指した理由は何だったのでしょうか。

もともとは、大手人材派遣会社の営業マンでした。名の知れた会社だったので、会社の看板を背負っているだけで、私自身の実力とは無関係にある程度の仕事ができる。そんな恵まれた環境でした。ただ、それゆえに「私がやる理由があるのか」「他の人でもできるんじゃないか」。そんな疑問が湧いてきたんです。

組織の一員としてではなく、「若井亮」という個人としてどう生きていくか。私にしかできないような仕事、私だからこそできる役割はないだろうか。入社して1年半経った頃、それを探そうと会社を辞めました。

起業家か、医者か、弁護士か。3つの選択肢の中から、弁護士の世界に飛び込むことにしました。もちろん法律の勉強をしたことはないし、どんな世界なのかもはっきりわかっていない。あのときはとにかく、「人や社会の役に立ちたい」という思いだけでしたね。ただ、声高らかに「弁護士になる」と周りに宣言したものの、その道のりは決して平坦ではありませんでした。

ーー「山あり谷あり」だったんですね。

最初は両親や親戚をはじめ、周囲には反対されましたね。安定の職を捨てて、まさか弁護士を目指すなんて想像もしてなかったはずです。そんな中、一番近くで応援してくれたのが、現在の妻です。当時、彼女と2人で暮らしていた小さなアパート。私は予備校やロースクールに通いながら、必死に勉強する日々。一方の彼女は、立派な社会人。毎日忙しく働いていました。

司法試験に受かったのは、30歳のときです。それまで何年もかかりましたが、彼女はそんな下積み時代からずっと隣で支えてくれました。もうあのときのアパートからは引っ越しましたが、今でも時々一緒に見にいくんです。あの場所は私の原点ですね。

ーー当時、ボクシングにも熱中されていたそうですね。

司法試験に向けて気合を入れ直そうと、近所のボクシングジムにふらっと行ったのがきっかけです。ボクシングはストイックな世界です。プロを目指す若者が、汗水垂らしながらがむしゃらに夢を追いかけている。その姿が刺激的で、受験生だった私も妙にシンパシーを感じたものです。もともと何かに熱中しやすい性格なので、一気にハマりましたね。

早朝からトレーニングして、勉強して、ジムに行って、帰宅してまた勉強。そんな生活を1年ほど続けました。プロテストも受けましたが、それは叶いませんでしたね。それでも、後楽園ホールのリングに立てたのはいい思い出です。あのときの経験は、弁護士の活動にも非常に役立っています。折れない心、不安や恐怖に立ち向かう姿勢、粘り強さ。それらは、ボクシングで培われたものでもあるんです。

02 弁護士としての活動

声すら上げられないような人たちの力になる

ーー念願の弁護士資格を取ってからは、どんな活動をしてきたのでしょうか。

最初は大きな弁護士事務所に入りました。扱う案件が多く、処理スピードも早い。そういう場所でできるだけ幅広いジャンルの案件を担当し、経験を積もうと思ったからです。そして約1年後、独立して現在の法律事務所を立ち上げました。東京・新宿にあるシェアオフィスの一角を借りて、たった1人でスタートです。

まだ独立したての無名の弁護士です。どんな道を目指すのか。どうすれば依頼が来るようになるか。やはり、他の弁護士と同じようなことをしてもしょうがない。他の人があまりやっていない、やりがたらないような案件を積極的に受けていくことにしました。それは同時に、困っているのにSOSを届けられない。そんな人たちの声に耳を傾けるということでもあります。とにかく、「どんな案件でもやるぞ」という気持ちでしたね。

ーー具体的にどんな案件を担当されるようになったのですか。

多かったのは、「不当要求」への対応ですね。一般的には男女問題や借金、債権回収、労働事件などのカテゴリーに該当するんですが、私はその中でも特殊な事例を数多く扱ってきました。風俗店やホストクラブのトラブル、ヤクザの男女問題、暴力団からの脅迫など様々です。例えば、交際中に撮影されたプライベートな動画や写真を公開すると脅されたり、風俗店の従業員がお客さんから渡された高額な金品について返還を求められたり。新宿という土地柄もあってか、特に夜の繁華街で起こるそうした不当要求の事案が多かったですね。

その現場は、私が今まで見てきた世界とはまるで違いました。社会から見えづらい場所で、こんなに血なまぐさい争いが起きている。そこには、そもそも弁護士の存在すら知らなかったり、どうしていいかわからず途方に暮れている人たちがいました。現場に入り込むと、当事者の悲痛な叫びが聞こえてきたんです。弁護士としてなんとか力になりたい。声すら上げられないような人たちの力になること。それが私の役割だと強く思うようになりました。

03 事務所の体制・特徴

カテゴリー別専門サイト、24時間のLINE相談

ーー現在、事務所はどのような体制で、どういった案件を扱うことが多いですか。

たった1人でスタートしたこの事務所も、現在は私を含めて7人の弁護士が在籍しています。年齢は20代から40代と幅広く、私の影響かどうかわかりませんが、どの弁護士も馬力や粘り強さがありますね。

主に扱っている案件は、離婚・男女問題、詐欺・消費者被害、不当要求・クレーム対策、慰謝料請求、債権回収、労働問題、刑事事件などです。在籍する7人の弁護士にはそれぞれ得意分野があります。7人のチーム力を生かし、今は不当要求以外のカテゴリーに対処する事案も増えている状況です。

ーー事務所として、こだわっていることはありますか。

不当要求や男女問題をはじめ、ご相談の多いジャンルについては専門サイトを運営しています。困っている人の問題解決に役立ててもらうためです。「不当要求相談サイト」や「男女トラブル相談窓口」「ストーカー被害相談窓口」「債権回収弁護士ナビ」などです。それぞれのサイトで、過去の相談事例や解決までの流れなどについて情報を集約しています。

また、無料通話アプリ「LINE」での24時間相談も受け付けています。実際、特に夜中や早朝に相談が来るケースが多いんですよ。繁華街のお酒絡みのトラブルなどは、夜中に起こることが多いですからね。相談者のSOSを拾うための大事なコミュニケーションツールになっています。

事務所に来社したり、弁護士と電話で話すことに心理的な障壁を感じる人も少なくないと思います。そんなときに、専門サイトで調べれば何かヒントが得られるかもしれませんし、困ったときはLINEで気軽にご相談いただきたい。そんな思いから始めたことです。

ーー「相談者目線」の取り組みに熱心なんですね。

それともう1つ、無料相談の「質」にもこだわってますね。もし無料相談で解決できれば、相談者にとってはお金も手間もかかりません。それが一番いいですよね。「ここまでやってくれるのか」と言われるくらい、無料相談の段階で最大限に価値を提供しようと意識してますね。実際、「他の事務所では話を聞いてくれなかった」とうちに相談に来た人から、「相談してよかった」「気が楽になった」と言っていただけることはよくあります。

このように専門サイトでの情報発信やLINE、無料での相談に力を入れる一方で、状況に応じてすぐに現場に出向くことも心がけてますね。特に夜間の緊急トラブルなどでは、直接現場に突撃することが少なくありません。その場で相手方と交渉するなど、トラブルを収束させるために最も必要なアクションをとるようにしています。

04 弁護士として大切にしていること

一瞬の「笑い」で、緊張を信頼に変える

ーー若井先生個人として、心がけていることはどうでしょう。

依頼者と相談しているときに、必ず一度は「笑い」をとることです。依頼者は深刻な悩み1人で抱え込み、精神的に追い詰められている状態にあります。泣きながら話をされる人もいれば、緊張してうまく話せないような人もいる。そんなときに一瞬でも笑いが生まれると、雰囲気ががらっと変わって、堰を切ったように話していただけることがあるんです。

もちろん、深刻な悩みですから、法律的な観点で真面目に相談に乗るのが大前提ですよ。その中で、笑いが生まれると自然と弁護士との距離がぐっと縮まり、信頼関係が生まれ、最終的にはいい解決方法が見出せるようになると思うんです。一瞬の笑いは些細なことかもしれませんが、私はとても大事にしてますね。

ーータフな現場を離れると、2児の父親ですね。

8歳の娘と2歳の息子がいます。妻は会社勤務で、毎日忙しく働いています。加えて、子育てにも大変熱心です。「疲れた」などと一言も言わず、仕事と育児を両立する、そんな妻にはとても頭が上がりません。私自身も日々の仕事が忙しく、なかなか難しいことも多いのですが、それでも妻の負担をなんとか減らせるように、家事・育児に関しては小さなことでもできる限り取り組んでいきたいと思っています。
休日は子供とベッタリです。娘は今、バレエに熱中しています。練習の送迎や発表会へ向けての精神的なサポート、あとは学校の宿題に付き合ったりと、一緒に過ごす時間が多いですね。

弁護士の仕事は忙しく、精神的な疲労もたまりやすいんですが、子供と一緒にいるとリラックスできて、オンとオフのスイッチがバチっと切り替えられるんですよ。あとは、ボクシングもリフレッシュするにはいいですね。今も週1回くらいのペースでジムに通って、思いっきり体を動かしています。ハードな練習は精神的にも鍛えられるので、根気のいる弁護活動にも役立ってますね。

05 今後の目標

認知の低いカテゴリーを開拓していく

ーー事務所としての今後の方向性を聞かせてください。

既に多くの弁護士が解決にあたっている問題だけではなく、不当要求をはじめまだ認知が低いカテゴリーに弁護の手を差し伸べること。これが私たちならではの役割だと思っています。採算が合うかどうかではなく、埋もれている声やニーズに応え、弁護の領域を私たち自身で広げていく。これからも、そういう発想を大事にしていきたいですね。

それと、この事務所にいる弁護士たちには大きく育ってほしいですね。私にとっては、我が子のように大事な存在です。彼らを世に送り出したときに、社会から高く評価され、同業者からも一目置かれるような弁護士になってほしい。もちろん私自身も力をつけて、同時に彼らもどんどん成長していく。その結果、1人でも多くの人が救われる。そんな状況を少しでも早く実現させたいですね。
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