ふじい てっぺい
藤井 鉄平弁護士
藤井鉄平法律事務所
新御茶ノ水駅
東京都千代田区神田駿河台3-5-15 荒井ビル4階
インタビュー | 藤井 鉄平弁護士 藤井鉄平法律事務所
ノーと突き放さない弁護士の矜持。「法律的に無理」ではなく、見通しを説明し、やれる方法を一緒に考える
合理性と温かみを兼ね備える、藤井鉄平法律事務所の藤井 鉄平(ふじい てっぺい)弁護士。
どんな事案に対しても、頭ごなしに「ノー」とはいわないのが流儀です。
まず受け止め、見通しを立てて、わかりやすく依頼者に説明をすることを欠かしません。
弁護士になるにあたっては、職業上のリスクと自身の性分を綿密に擦り合わせ、合理的に絞り込んだという藤井先生。
その点だけを見ればビジネスライクな印象ですが、事案には最後まで責任を持って対応する、誠実さと温かさを備えた人格者です。
どんな事案に対しても、頭ごなしに「ノー」とはいわないのが流儀です。
まず受け止め、見通しを立てて、わかりやすく依頼者に説明をすることを欠かしません。
弁護士になるにあたっては、職業上のリスクと自身の性分を綿密に擦り合わせ、合理的に絞り込んだという藤井先生。
その点だけを見ればビジネスライクな印象ですが、事案には最後まで責任を持って対応する、誠実さと温かさを備えた人格者です。
01 志した理由
綿密なシミュレーションの末に絞り込んだ職業としての弁護士
ーー弁護士を職業と決めるまでに、いろいろシミュレーションしたそうですね。
前提として、会社に所属する会社員という働き方は自分に合っていないということがありました。
そうなると、職業の選択肢は大きく2つ。
起業する、あるいは資格を取得して専門職に就く。
ただし、ある程度リターンの大きい仕事がしたいという想いもありました。
仮にベンチャー企業を起業したとすれば、リターンは大きいかもしれません。
しかしリスクも比例して大きい。
一方、専門職だと、最高峰といわれる弁護士なら旧試験で合格率3%というリスクはあるものの、起業の失敗リスクに比べれば、大した問題ではありません。
加えて、資格が参入障壁にもなるので、リスクはさらに低減されます。
ーー現状を見極めた上で、最善を目指す。職業選択の時点ですでに「弁護士脳」をお持ちだった印象です。
せっかくの人生。
一番自分らしく働くにはどうすればいいかを考えただけですよ(笑)。
20代の経験はとても貴重だと思うんです。
企業で組織の一員としてビジネスマナーやスキルを身につけるのも、いいのかもしれません。
あるいは会社を起こして、IPOを目指すのも夢があるのかもしれません。
でも、それよりも私は20代だからこそ、より自分らしく働きたいと考えたんです。
前提として、会社に所属する会社員という働き方は自分に合っていないということがありました。
そうなると、職業の選択肢は大きく2つ。
起業する、あるいは資格を取得して専門職に就く。
ただし、ある程度リターンの大きい仕事がしたいという想いもありました。
仮にベンチャー企業を起業したとすれば、リターンは大きいかもしれません。
しかしリスクも比例して大きい。
一方、専門職だと、最高峰といわれる弁護士なら旧試験で合格率3%というリスクはあるものの、起業の失敗リスクに比べれば、大した問題ではありません。
加えて、資格が参入障壁にもなるので、リスクはさらに低減されます。
ーー現状を見極めた上で、最善を目指す。職業選択の時点ですでに「弁護士脳」をお持ちだった印象です。
せっかくの人生。
一番自分らしく働くにはどうすればいいかを考えただけですよ(笑)。
20代の経験はとても貴重だと思うんです。
企業で組織の一員としてビジネスマナーやスキルを身につけるのも、いいのかもしれません。
あるいは会社を起こして、IPOを目指すのも夢があるのかもしれません。
でも、それよりも私は20代だからこそ、より自分らしく働きたいと考えたんです。
02 キャリア・信念
中国語堪能で税理士資格も。計画的に積み上げたキャリアで満を辞して果たした独立
ーーいまの充実ぶりは、結果論ではなさそうですね。
独立は、最初から視野に入れていました。
ですので、事務所を選ぶ際も、そのためにより有益になりそうなことができるのかを優先しました。
最初に入った事務所は、民事事件を中心とする都内の中規模事務所です。
10人くらいの規模感でしたので、事件に対して大局観を養えるだろうと。
中国の支局にもいましたので、現地で中国語も普通に使いこなしていました。
次は、少し大きな事務所を見てみたいと思い、大規模事務所へ移籍しました。
規模は大きかったのですが、比較的若い事務所でしたので、紹介案件は少なく、初見になる依頼者が中心でした。
このことで、接客力、対応力が鍛えられましたね。
その事務所を退所後に独立しました。
2つの事務所で、弁護士としてのベースといわゆる集客のためのマーケティングスキルをバランス良く習得できたことは、大きな財産になりました。
ーー独立までの足跡は、イメージ通り。
独立にあたっては、いわゆる事務所案件と個人案件の比率で、個人案件が大きくなってからのタイミングでしたので、不安はありませんでした。
ただ、独立といっても、なにかを大きく変えることはしていません。
あえていうなら、時間の制約が完全になくなり、より自分らしく働けるようになったことは、大きな変化といえるかもしれません。
ーー得意分野や強みについてお聞かせください。
他の弁護士と比べてということなら、中国語を駆使して一般民事や刑事事件を処理できることは強みといえるかもしれません。
あとは税理士登録をしていますので、相続や不動産の事案で、より踏み込んだ包括的なアドバイスが可能です。
ただ、私としてはどの分野が得意ということよりも、基本「ノー」と言わないようにして、幅広い分野をカバーしたいと考えています。
自信があるからでもありますし、本当に難しい場合でも「法律的にできません」と応えてしまうのでは能がないですから。
依頼者の方は困って相談に来ているわけです。
当然、それをなんとかしてあげたいですし、そうするのが弁護士の役割だと私は思っています。
独立は、最初から視野に入れていました。
ですので、事務所を選ぶ際も、そのためにより有益になりそうなことができるのかを優先しました。
最初に入った事務所は、民事事件を中心とする都内の中規模事務所です。
10人くらいの規模感でしたので、事件に対して大局観を養えるだろうと。
中国の支局にもいましたので、現地で中国語も普通に使いこなしていました。
次は、少し大きな事務所を見てみたいと思い、大規模事務所へ移籍しました。
規模は大きかったのですが、比較的若い事務所でしたので、紹介案件は少なく、初見になる依頼者が中心でした。
このことで、接客力、対応力が鍛えられましたね。
その事務所を退所後に独立しました。
2つの事務所で、弁護士としてのベースといわゆる集客のためのマーケティングスキルをバランス良く習得できたことは、大きな財産になりました。
ーー独立までの足跡は、イメージ通り。
独立にあたっては、いわゆる事務所案件と個人案件の比率で、個人案件が大きくなってからのタイミングでしたので、不安はありませんでした。
ただ、独立といっても、なにかを大きく変えることはしていません。
あえていうなら、時間の制約が完全になくなり、より自分らしく働けるようになったことは、大きな変化といえるかもしれません。
ーー得意分野や強みについてお聞かせください。
他の弁護士と比べてということなら、中国語を駆使して一般民事や刑事事件を処理できることは強みといえるかもしれません。
あとは税理士登録をしていますので、相続や不動産の事案で、より踏み込んだ包括的なアドバイスが可能です。
ただ、私としてはどの分野が得意ということよりも、基本「ノー」と言わないようにして、幅広い分野をカバーしたいと考えています。
自信があるからでもありますし、本当に難しい場合でも「法律的にできません」と応えてしまうのでは能がないですから。
依頼者の方は困って相談に来ているわけです。
当然、それをなんとかしてあげたいですし、そうするのが弁護士の役割だと私は思っています。
03 解決事例・信念
盗撮をしてしまい、バレるのが心配なら、まず弁護士へ。重要なのは、誰に相談するか
ーーつくづく頼もしいです。
世の中には、なにかマズいことをしてしまってモヤモヤを抱えたまま、日常を過ごしている方は少なからずいらっしゃると思うんです。
例えば、駅で盗撮をしてしまった。
その場で「盗撮だ」と声を上げられた。
しかし、素知らぬ顔でその場は逃走した。
証拠はなさそうだけど、やったことは事実だし、声も上げられた。
昨今は駅構内なら四方に防犯カメラが普通に設置されているものです。
やった方は、ずっと「バレたらどうしよう」と不安を抱え続けることになります。
こういうとき、弁護士に相談いただければ、モヤモヤを晴らすことができるんです。
相談を受ければ、私はまず、所轄の警察署に被害届が出ていないかを照会します。
出ていなければ、まずは一安心ですよね。
その後、仮に被害届が出たとしても、警察はまず、私に連絡をくれるでしょう。
そうなれば、私は依頼者の方にそのことを報告し、その後について見通しを説明しつつ、最善の対応を考えます。
ーーバレることを気にしすぎるあまり、誰にも言わない選択をする方も多そうです。
誰にも言わなければバレるリスクは減るかもしれません。
でも、モヤモヤが晴れることはないんです。
大事なことは、誰に話すかなんです。
昨今はネット社会ならではの消費者系の詐欺も増えています。
私が受任した事案では、依頼者の方はお金を預けてくれれば何倍にもしてやるといわれ、100万円を支払っていました。
驚くのは、やり取りがSNSのみということ。
会ってもいない相手に大金を支払っているんです。
このケースでは、依頼者の方の協力を得て、会って話せる場を設定してもらい、そこに私が同席し、交渉しました。
いともすんなりと返金を確約してもらえましたよ。
意外かもしれませんが、やった方も大きな罪の意識があるわけじゃないんです。
だからこそ、できるだけ早く弁護士に相談することが肝要なんです。
この事例のようにあっさり解決につながる可能性もあるわけですから。
ーー弁護士に依頼する心構えが変わりそうな生々しいトピックスです。
ただし、注意した方がいいこともあるんです。
簡単に「やりましょう」という弁護士はあまり信用しない方がいいということです。
十分に検討せずにとにかく進めてしまうと、たいていは後々、揉め事になるんです。
世の中には、なにかマズいことをしてしまってモヤモヤを抱えたまま、日常を過ごしている方は少なからずいらっしゃると思うんです。
例えば、駅で盗撮をしてしまった。
その場で「盗撮だ」と声を上げられた。
しかし、素知らぬ顔でその場は逃走した。
証拠はなさそうだけど、やったことは事実だし、声も上げられた。
昨今は駅構内なら四方に防犯カメラが普通に設置されているものです。
やった方は、ずっと「バレたらどうしよう」と不安を抱え続けることになります。
こういうとき、弁護士に相談いただければ、モヤモヤを晴らすことができるんです。
相談を受ければ、私はまず、所轄の警察署に被害届が出ていないかを照会します。
出ていなければ、まずは一安心ですよね。
その後、仮に被害届が出たとしても、警察はまず、私に連絡をくれるでしょう。
そうなれば、私は依頼者の方にそのことを報告し、その後について見通しを説明しつつ、最善の対応を考えます。
ーーバレることを気にしすぎるあまり、誰にも言わない選択をする方も多そうです。
誰にも言わなければバレるリスクは減るかもしれません。
でも、モヤモヤが晴れることはないんです。
大事なことは、誰に話すかなんです。
昨今はネット社会ならではの消費者系の詐欺も増えています。
私が受任した事案では、依頼者の方はお金を預けてくれれば何倍にもしてやるといわれ、100万円を支払っていました。
驚くのは、やり取りがSNSのみということ。
会ってもいない相手に大金を支払っているんです。
このケースでは、依頼者の方の協力を得て、会って話せる場を設定してもらい、そこに私が同席し、交渉しました。
いともすんなりと返金を確約してもらえましたよ。
意外かもしれませんが、やった方も大きな罪の意識があるわけじゃないんです。
だからこそ、できるだけ早く弁護士に相談することが肝要なんです。
この事例のようにあっさり解決につながる可能性もあるわけですから。
ーー弁護士に依頼する心構えが変わりそうな生々しいトピックスです。
ただし、注意した方がいいこともあるんです。
簡単に「やりましょう」という弁護士はあまり信用しない方がいいということです。
十分に検討せずにとにかく進めてしまうと、たいていは後々、揉め事になるんです。
04 弁護士としての想い
法律、お金、感情。最善の解決に到達するために考慮する3つの観点
ーー清々しいほど、リスクに対するスタンスが一貫しています。
例えば依頼者の方が優先したいことが、貸したお金の回収だとしましょう。
回収ルートはいくつか考えられます。
弁護士としては、大きく3つの観点から考えます。
法律的視点、金銭的視点、そして感情的視点です。
この中で法律的視点では、最悪の場合こうなるというシナリオを描けます。
法律は決して万能ではありません。
しかし、事案の分析ツールとしては優秀なんです。
最大のリスクを見立てられるのですから、あとはどれだけ良いシナリオにしていくかを考えればいい。
それを決めるのは依頼者の方の想いです。
たくさんお金が欲しいのか、感情的に納得できればいいのか。
そこはしっかりと対話をしながら、一緒に考えていく部分だと思います。
ーーこんな風に話していただくと、スッと頭に入ってきてとても安心できます。
弁護士になって以来、先輩等からご指導いただきながら、私なりのスタイルを磨いてきたつもりです。
ただ、このスタイルを例えば誰かに指導して、再現性があるものなのかは、正直自分ではわからないんです。
その意味で、将来的に、事務所に若い弁護士を雇って、試してみたいなという想いは持っています。
ーー最後に依頼者へメッセージをお願いします。
誤解を恐れずにいえば、私にとって前例や判例のない事案が難しいかというと、そうは思わないんです。
それよりも、解決した、勝訴したとしても、その後実際にそれが本当に反映されるかが、一番の難所だと。
最後の最後までやり抜いて初めて、弁護士としては依頼者の方のお役に立てた、と私は思うんです。
そのために、これまでの経験と知見を惜しみなく活かさせていただきます。
例えば依頼者の方が優先したいことが、貸したお金の回収だとしましょう。
回収ルートはいくつか考えられます。
弁護士としては、大きく3つの観点から考えます。
法律的視点、金銭的視点、そして感情的視点です。
この中で法律的視点では、最悪の場合こうなるというシナリオを描けます。
法律は決して万能ではありません。
しかし、事案の分析ツールとしては優秀なんです。
最大のリスクを見立てられるのですから、あとはどれだけ良いシナリオにしていくかを考えればいい。
それを決めるのは依頼者の方の想いです。
たくさんお金が欲しいのか、感情的に納得できればいいのか。
そこはしっかりと対話をしながら、一緒に考えていく部分だと思います。
ーーこんな風に話していただくと、スッと頭に入ってきてとても安心できます。
弁護士になって以来、先輩等からご指導いただきながら、私なりのスタイルを磨いてきたつもりです。
ただ、このスタイルを例えば誰かに指導して、再現性があるものなのかは、正直自分ではわからないんです。
その意味で、将来的に、事務所に若い弁護士を雇って、試してみたいなという想いは持っています。
ーー最後に依頼者へメッセージをお願いします。
誤解を恐れずにいえば、私にとって前例や判例のない事案が難しいかというと、そうは思わないんです。
それよりも、解決した、勝訴したとしても、その後実際にそれが本当に反映されるかが、一番の難所だと。
最後の最後までやり抜いて初めて、弁護士としては依頼者の方のお役に立てた、と私は思うんです。
そのために、これまでの経験と知見を惜しみなく活かさせていただきます。