相続人がいない姪の特別縁故者になれないか依頼した事案
岩岡 優子
弁護士
【ご相談内容】「姪が亡くなったが、姪に子・兄弟はおらず、両親も既に他界して、誰も相続人がいない状況です。相続人がいない場合、遺産は全て国庫に行くと聞きました。ただ、私たちは、姪の生前から付き合いが深く、姪の両親の供養や墓のことを任されており、また、姪が亡くなった後の片付けや葬儀等も行ってきたし、今後も供養を続けていく予定です。特別縁故者への分与申立という手続きがあると聞いたのですが、申立てをお願いできないでしょうか」
⇒特別縁故者への分与申立の前に、まず相続財産管理人選任の申立てを行う必要があり、相続財産管理人選任と特別縁故者申立ての2つの依頼を受けた。
相続財産管理人選任申立事件では、被相続人の財産について、申立てを急ぎつつも、資料を元にできる限り詳細な申立書を作成した。
相続財産管理人申立後、相続財産管理人として司法書士が選任された後、一定期間の経過を待ち、特別縁故者への分与申立てを行った。
この申立の中では、これまで依頼者と姪の方の交流の状況や死後の状況等できる限り具体的な事情を、資料をもとに主張した。
この特別縁故者申立事件の中で、家庭裁判所調査官の調査が入り、依頼者と調査官との面談があったが、その際は代理人として同席した。
ただ、その後作成された調査官による調査報告書を確認したところ、依頼者と姪の方(被相続人)との親族関係について調査官が誤認している箇所が発見された。
そこで、当職から意見書を提出し、事実の誤りを指摘し、重ねて分与が相当であることを主張した。
その結果、最終的な審判では、調査官の報告書に書かれた意見書よりも、高い金額で特別縁故者への分与が認められた。
<弁護士から>
特別縁故者への分与申立という手続きは、一般的に多い手続きではありませんが、依頼者の方の協力もあり、生前の故人との交流や依頼者の方が故人のためにされていたことを具体的に立証・主張し、最終的には大きな分与を認めてもらうことができた事案でした。