【ご相談内容】【内容】
依頼者(ご本人)は、被害車両の助手席に同乗していた方でした。
そして、被害者側、加害者側の両方の運転手に過失が認められる交通事故でした。
ご本人は、助手席にたまたま同乗していただけであり、被害者側の運転手とは家族でもなく、友人関係にすぎませんでした。
加害者側の二輪車が、ご本人が同乗する助手席側に衝突してきたことから、運転手は比較的軽いけがですみましたが、ご本人は脳挫傷など大けがを負った事案でした。
【対応】
被害者側の運転手に過失があっても、本件依頼者(ご本人)は、その運転手とは他人同士であり、ご本人の過失は0と考えることができました。
そこで、ご本人は、加害者側だけでなく、被害者側の運転手に対しても、100%の損害賠償請求できる立場にありました。
どちらに対し請求してもよいですし、両者に対し同時に請求することも可能でした(ただし、受け取れる賠償額が2倍になるというわけではありません)。
本件では、加害者側の過失の方が大きいこと、被害者側の運転手とは友人関係にあり、その運転手の弁護士費用特約を利用して弁護士に依頼したいという希望があったことなどから、加害者側に対し、100%請求することとしました。
なお、加害者側が賠償額を100%支払った場合には、過失のある被害者側に、過失割合に応じて求償請求できますし、当然、求償請求してきます(もっとも、双方ともに損害保険に加入していれば、求償問題については保険会社同士で調整するだけですので、事故当事者間で直接交渉することなどは、通常ありません)。
本件では、こうした求償問題が生じることとなることから、弁護士において、ご本人が弁護士費用特約の利用を希望する損保会社に対し、加害者側に100%請求した場合でも、結果的に被害者側にも求償請求されること、こういった場合でも弁護士費用特約の利用が可能かを、確認し、利用可能との回答があったことから、正式な契約に至りました。
ご本人は、高齢の女性であったこと、頭部を負傷するなど大けがであったことから、治療期間も比較的長期間に及びましたが、治療終了後に、被害者請求による後遺障害等級認定申請を行い、結果として高次脳機能障害により9級の後遺障害等級認定を受けるにいたりました。
ご本人は無職、単身の高齢者であり、今後仕事や家事従事者となる蓋然性もなかったことから後遺障害の逸失利益が認められないケースではありましたしかし、後遺障害等級認定には至らない負傷部分も存在したとして、後遺障害の慰謝料部分につき増額交渉を行い、合計約900万円の損害金を受け取ることができました。