「支払いに応じる代わりに今後かかわらない等の書面を交わしてもらうべきでしょうか?」
→相手方が関わらないという条件に応じるか次第になってくるかと思われます。相手方が支払は受けるが競業避止義務は課したままにするという条件を提示されるおそれもあります。
「それとも内容に不服である場合や訴訟を起こされた場合、こちらも弁護士に依頼し争うしかないのでしょうか?」
→競業避止義務条項が無効になる可能性があるため、内容に不服がある場合には、具体的な事実関係等により結論が左右され得ることから、弁護士にご相談いただくのがよいかと存じます。
ご相談者様の事案と全く同じ事案ではないものの、アーティストの専属契約終了後の競業避止義務違反が争われた事案において、
「実演家は、契約期間終了後6ヶ月間、甲への事前の承諾なく、甲以外の第三者との間で、マネージメント契約等実演を目的とするいかなる契約も締結することはできない。」という「本件条項は、本件専属契約の終了後において、上記のような一審原告らの実演家としての活動を広範に制約し、一審原告らが自ら習得した技能や経験を活用して活動することを禁止するものであって、一審原告らの職業選択の自由ないし営業の自由を制約するものである。そうすると、本件条項による制約に合理性がない場合には本件条項は公序良俗に反し無効と解すべきであり、合理性の有無については、本件条項を設けた目的、本件条項による保護される一審被告会社の利益、一審原告らの受ける不利益その他の状況を総合考慮して判断する」と示されていることから、競業避止義務条項や業務内容等の事情によっては無効になる可能性が想定されます。
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