沖縄県での傷害事件及び貸付金に関する民事訴訟における仮差押え及び本訴の管轄問題について
弁護士からの回答タイムライン
- >傷害事件(発生地、沖縄県)に対する慰謝料と貸付金に対して民事訴訟を行う予定、私の所在地である東京 → 予定されている本訴(本案)の内容は、不法行為に基づく損害賠償請求、貸金返還請求かと思いますが、いずれも財産権上の訴えとして、義務履行地を管轄裁判所として訴訟提起できる可能性があります(民事訴訟法第5条1号)。そして、上記いずれの請求も、別段の合意がないときは、債権者の現在の住所が義務履行地にあたる可能性があります(民法第484条)。 次に、保全命令事件の管轄は、「本案の管轄裁判所又は仮に差し押さえるべき物若しくは係争物の所在地を管轄する地方裁判所が管轄する。」と定められています(民事保全法第12条)。 以上のような管轄の検討に加え、仮差押えのためには、被保全債権の存在、保全の必要性の疎明をクリアーできるかも問題となります。また、仮差押命令への対抗手段として、債務者側から起訴命令が申し立てられると、債権者が相当期間内に本案の訴えを提起しない場合には、保全命令が取り消されてしまいますので、留意が必要です(民事保全法第37条)。 そのため、一度、お手もとの資料を持参の上、お住まいの地域等の弁護士に直接相談し、適切な対応方針を立てられてみてはいかがでしょうか。 【参考】 民事訴訟法 (財産権上の訴え等についての管轄) 第五条 次の各号に掲げる訴えは、それぞれ当該各号に定める地を管轄する裁判所に提起することができる。 一 財産権上の訴え 義務履行地 【参考】民法 (弁済の場所及び時間) 第四百八十四条 弁済をすべき場所について別段の意思表示がないときは、特定物の引渡しは債権発生の時にその物が存在した場所において、その他の弁済は債権者の現在の住所において、それぞれしなければならない 【参考】 民事保全法 (保全命令事件の管轄) 第十一条 保全命令の申立ては、日本の裁判所に本案の訴えを提起することができるとき、又は仮に差し押さえるべき物若しくは係争物が日本国内にあるときに限り、することができる。 第十二条 保全命令事件は、本案の管轄裁判所又は仮に差し押さえるべき物若しくは係争物の所在地を管轄する地方裁判所が管轄する。
この投稿は、2024年2月23日時点の情報です。
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