きん ひろとし
金 浩俊弁護士
金法律事務所
東中神駅
東京都昭島市玉川町3-16-14 三浦ビル2階A室
インタビュー | 金 浩俊弁護士 金法律事務所
ゼネコンの法務部、大手事務所を経て独立。建築や不動産法務に強く、オーダーメイドの契約書も
ゼネコンの法務部、大手法律事務所などを経て独立した金法律事務所の金 浩俊(きん ひろとし)弁護士。
とくに企業法務と不動産問題に強く、建物明け渡しなどの解決実績が山ほどあります。
音信不通になった借主に対し、未払い賃料と原状回復費用を交渉で全額回収したことも。
全国大会に出場した競泳のように、ゴール目掛けて突き進む力強い弁護活動に迫ります。
とくに企業法務と不動産問題に強く、建物明け渡しなどの解決実績が山ほどあります。
音信不通になった借主に対し、未払い賃料と原状回復費用を交渉で全額回収したことも。
全国大会に出場した競泳のように、ゴール目掛けて突き進む力強い弁護活動に迫ります。
01 キャリアと実績
準大手ゼネコンや大手法律事務所などを経て、地元・昭島で独立
ーーまず、弁護士としての活動歴を教えてください。
キャリアをスタートさせたのは、東証一部上場(当時)の準大手ゼネコンでした。
法務部員として入社し、契約関係をはじめとする日常的な法務のほか、訴訟対応などに当たってきました。
被告側の代理人として、建設アスベストの集団訴訟にも携わりました。
その後、2ヶ所の法律事務所勤務を経て、地元の昭島に戻って現事務所を開設しました。
昭島は東京23区内と違い、人口に比べて弁護士の数が少ないエリアです。
困っている方々がたくさんいらっしゃるはずで、助けになりたかったんです。
ーー独立前の2つの事務所では、どんな事件に携わったんですか?
1つ目は全国に拠点を構える大規模な事務所で、おもに不動産案件を担当しました。
建物明け渡し、立ち退きを中心に毎月50件ほどの訴訟を抱えるなど、とにかく膨大な数でした。
その後は一転して、昭島のお隣、立川市にある小規模の事務所に移籍しました。
そこでメインに携わったのは企業法務。
知的財産や事業承継など、比較的ニッチで複雑な案件に当たることも多かったです。
キャリアをスタートさせたのは、東証一部上場(当時)の準大手ゼネコンでした。
法務部員として入社し、契約関係をはじめとする日常的な法務のほか、訴訟対応などに当たってきました。
被告側の代理人として、建設アスベストの集団訴訟にも携わりました。
その後、2ヶ所の法律事務所勤務を経て、地元の昭島に戻って現事務所を開設しました。
昭島は東京23区内と違い、人口に比べて弁護士の数が少ないエリアです。
困っている方々がたくさんいらっしゃるはずで、助けになりたかったんです。
ーー独立前の2つの事務所では、どんな事件に携わったんですか?
1つ目は全国に拠点を構える大規模な事務所で、おもに不動産案件を担当しました。
建物明け渡し、立ち退きを中心に毎月50件ほどの訴訟を抱えるなど、とにかく膨大な数でした。
その後は一転して、昭島のお隣、立川市にある小規模の事務所に移籍しました。
そこでメインに携わったのは企業法務。
知的財産や事業承継など、比較的ニッチで複雑な案件に当たることも多かったです。
02 得意分野と強み①
建築、不動産に精通。事業スキームを落とし込むオーダーメイドの契約書も
ーー企業法務と不動産。2つの領域がとくに経験豊富と考えていいですか?
それ以外にも幅広いご相談を受けていますが、企業法務と不動産はとくに得意としています。
ゼネコンの企業内弁護士を務めたこと、以前の事務所で不動産案件を大量に担当したこと。その2点が最大の理由です。
ゼネコン勤務時代は法務だけでなく、現場仕事もやっていました。
愛知県でのリニア新幹線の工事や、静岡県での食品メーカーの工場建設。
現場に入って建設作業の事務や経理を担っていたんです。
ーーどちらも大掛かりな工事ですね。
同期が都会で華やかな弁護士生活を送っているなか、私は作業服で汗水垂らして働いていたわけです。
正直、焦りや苦労もありましたが、今となっては貴重な体験だったと感謝しています。
業界特有の専門用語などを含め、現場の実態に即したアドバイスができるようになったからです。
その後異動した法務部での業務を通じ、ビジネスの流れや会社の意思決定のプロセスなどを内部から見られたのも大きかったです。
ーー個別の業務ではどうでしょう?企業法務でよくある相談などを教えてください。
これまで契約書の作成・チェックも山ほどやってきましたし、今も実際にそのご相談を多くいただいています。
私の場合は定型的な契約書だけでなく、事業スキームを契約書に落とし込むようなことも得意としています。
白紙の状態から、オーダーメイドの契約書をおつくりするイメージです。
たとえば、取引基本契約書です。
同じ取引相手から繰り返し商品を購入したり、継続して業務を依頼したりする場合に、その都度契約書を交わさなくても済むようにあらかじめ共通する内容を定めておく契約書のことです。
以前お手伝いをさせていただいたケースでは、依頼者さまはそれまでクレーム対応を各営業担当者の判断に頼っていたそうです。
それを取引基本契約書を作成することで標準化でき、頭を悩ますことが減ったと感謝いただきました。
それ以外にも幅広いご相談を受けていますが、企業法務と不動産はとくに得意としています。
ゼネコンの企業内弁護士を務めたこと、以前の事務所で不動産案件を大量に担当したこと。その2点が最大の理由です。
ゼネコン勤務時代は法務だけでなく、現場仕事もやっていました。
愛知県でのリニア新幹線の工事や、静岡県での食品メーカーの工場建設。
現場に入って建設作業の事務や経理を担っていたんです。
ーーどちらも大掛かりな工事ですね。
同期が都会で華やかな弁護士生活を送っているなか、私は作業服で汗水垂らして働いていたわけです。
正直、焦りや苦労もありましたが、今となっては貴重な体験だったと感謝しています。
業界特有の専門用語などを含め、現場の実態に即したアドバイスができるようになったからです。
その後異動した法務部での業務を通じ、ビジネスの流れや会社の意思決定のプロセスなどを内部から見られたのも大きかったです。
ーー個別の業務ではどうでしょう?企業法務でよくある相談などを教えてください。
これまで契約書の作成・チェックも山ほどやってきましたし、今も実際にそのご相談を多くいただいています。
私の場合は定型的な契約書だけでなく、事業スキームを契約書に落とし込むようなことも得意としています。
白紙の状態から、オーダーメイドの契約書をおつくりするイメージです。
たとえば、取引基本契約書です。
同じ取引相手から繰り返し商品を購入したり、継続して業務を依頼したりする場合に、その都度契約書を交わさなくても済むようにあらかじめ共通する内容を定めておく契約書のことです。
以前お手伝いをさせていただいたケースでは、依頼者さまはそれまでクレーム対応を各営業担当者の判断に頼っていたそうです。
それを取引基本契約書を作成することで標準化でき、頭を悩ますことが減ったと感謝いただきました。
03 得意分野と強み②
退去した借主と音信不通も、未払い賃料と原状回復費用を全額回収
ーー不動産問題では、どんな相談を多く受けているんですか?
不動産関連業者やオーナーさまの代理人として、建物明け渡し請求、立ち退き交渉は数え切れないほど大量に扱ってきました。
賃料の回収や、借家の原状回復費用の請求も非常に多いです。
たとえば、お父さまから相続した築40年の木造アパートを取り壊し、自宅の建築を考えていた方からご相談いただいたときのことです。
生活保護を受給されている方が数名入居されており、その方々の転居先が見つからず、退去交渉が難航していたそうなんです。
ーーそれはなかなか悩ましい事態ですね。
ただ、ご相談をいただいてから自治体のケースワーカーに働きかけ、まずはその方々の転居先を確保。
退去費用についても役所の担当者に交渉に当たってもらい、必要最小限に抑えることができました。
依頼者さまはお子さんの小学校入学に間に合わせるため、早急に建築に取り掛かりたいとおっしゃっていました。
その願いを叶えることができて、私も一安心です。
ーー賃料や原状回復の相談も多いとおっしゃっていました。
その一例に、未払い家賃と原状回復費用の踏み倒しに直面したケースがありました。
借主が未払い家賃を精算しないまま退去し、音信不通になってしまったんですよ。
さらに、室内の壁紙はボロボロに剥がされ、床や建具は傷だらけ。
やむなくオーナーさまが自腹で修繕したものの、借主とは一向に連絡がつかず、原状回復費を回収できずに困っていらっしゃったんです。
ーーでも、それもなんとか解決できたんですか?
借主の転居先を突き止めたうえで、未払い家賃と修繕費に利息をつけ、その支払いを求めました。
その結果、利息も含めて請求額の全額を回収することができたんです。
訴訟を提起したうえで強制執行を行うことも視野に入れていましたが、費用や時間の負担が大きい。
粘り強い交渉が実った事件でした。
ーーそうした交渉時に大切にしていることは何でしょう?
最終的な解決策として、こちらには「裁判」という切り札があります。
要求を飲んでいただけない場合はそのカードをちらつかせながら、強気の態度で臨むべきです。
そして相手の譲歩を引き出し、有利な展開に持ち込んでいくんです。
最初から必ず交渉で終えようと考えるのは危険です。
裁判という次の一手も選択肢に置いておくことで初めて、相手は交渉のテーブルに乗ってきます。
それは、裁判で勝つ自信があるからこそできる戦術ともいえます。
ーーご自身は、裁判にも強い自負があると。
難しい裁判も含めて、これまで数多く経験してきました。
たとえば、遺言無効確認訴訟です。
母の遺言に「長男に相続させる」と記載されていた不動産。
これが生前に売却されていることが判明し、その売却代金が遺言に記載のない預金口座に預けられていたんです。
それで娘さんから、「預金は長男と私で等分に分割したい」とご相談いただいたんです。
遺言に照らせば、売却代金も長男に相続させる方向に動いても不思議ではありません。
詳細は伏せますが、その解釈や遺言の効力をめぐって徹底的に争い、預金を分け合うかたちで決着させました。
不動産関連業者やオーナーさまの代理人として、建物明け渡し請求、立ち退き交渉は数え切れないほど大量に扱ってきました。
賃料の回収や、借家の原状回復費用の請求も非常に多いです。
たとえば、お父さまから相続した築40年の木造アパートを取り壊し、自宅の建築を考えていた方からご相談いただいたときのことです。
生活保護を受給されている方が数名入居されており、その方々の転居先が見つからず、退去交渉が難航していたそうなんです。
ーーそれはなかなか悩ましい事態ですね。
ただ、ご相談をいただいてから自治体のケースワーカーに働きかけ、まずはその方々の転居先を確保。
退去費用についても役所の担当者に交渉に当たってもらい、必要最小限に抑えることができました。
依頼者さまはお子さんの小学校入学に間に合わせるため、早急に建築に取り掛かりたいとおっしゃっていました。
その願いを叶えることができて、私も一安心です。
ーー賃料や原状回復の相談も多いとおっしゃっていました。
その一例に、未払い家賃と原状回復費用の踏み倒しに直面したケースがありました。
借主が未払い家賃を精算しないまま退去し、音信不通になってしまったんですよ。
さらに、室内の壁紙はボロボロに剥がされ、床や建具は傷だらけ。
やむなくオーナーさまが自腹で修繕したものの、借主とは一向に連絡がつかず、原状回復費を回収できずに困っていらっしゃったんです。
ーーでも、それもなんとか解決できたんですか?
借主の転居先を突き止めたうえで、未払い家賃と修繕費に利息をつけ、その支払いを求めました。
その結果、利息も含めて請求額の全額を回収することができたんです。
訴訟を提起したうえで強制執行を行うことも視野に入れていましたが、費用や時間の負担が大きい。
粘り強い交渉が実った事件でした。
ーーそうした交渉時に大切にしていることは何でしょう?
最終的な解決策として、こちらには「裁判」という切り札があります。
要求を飲んでいただけない場合はそのカードをちらつかせながら、強気の態度で臨むべきです。
そして相手の譲歩を引き出し、有利な展開に持ち込んでいくんです。
最初から必ず交渉で終えようと考えるのは危険です。
裁判という次の一手も選択肢に置いておくことで初めて、相手は交渉のテーブルに乗ってきます。
それは、裁判で勝つ自信があるからこそできる戦術ともいえます。
ーーご自身は、裁判にも強い自負があると。
難しい裁判も含めて、これまで数多く経験してきました。
たとえば、遺言無効確認訴訟です。
母の遺言に「長男に相続させる」と記載されていた不動産。
これが生前に売却されていることが判明し、その売却代金が遺言に記載のない預金口座に預けられていたんです。
それで娘さんから、「預金は長男と私で等分に分割したい」とご相談いただいたんです。
遺言に照らせば、売却代金も長男に相続させる方向に動いても不思議ではありません。
詳細は伏せますが、その解釈や遺言の効力をめぐって徹底的に争い、預金を分け合うかたちで決着させました。
04 依頼者への思い
「住民の困りごとは、何でも解決したい」。地域のために全力投球
ーー真っ直ぐ、力強く突き進む。そんな姿勢が一貫しているように感じます。
どんな事件も、一切手を抜かずに最後までやり遂げる。それが私のポリシー。
振り返ると、大学まで続けた競泳に打ち込んでいたときもそうでした。
毎日練習にのめり込み、バタフライで全国大会に出場したこともあるんです。
ーーストイックな方なんですね。
それに、弁護士としても普通なら探偵がやるようなことをお手伝いしたりと、たとえ無報酬でもいろんな問題に首を突っ込んできたように思います。
事務所経営のことを考えれば、効率的とはいえないのかもしれません。
ただ、どうしても放って置けないんですよ。
開業した当初、10万人都市の昭島には、弁護士が10人ほどしかいませんでした。
地域の困りごとにできる限り耳を傾けてきた結果、今こうやって多くの住民や企業のみなさんに信頼いただけるようになったんです。
むしろ、私の方が感謝しなければいけません。
だからこそ、これからも生まれ育った昭島のために、常に全力投球のスタイルを貫いていく覚悟です。
どんな事件も、一切手を抜かずに最後までやり遂げる。それが私のポリシー。
振り返ると、大学まで続けた競泳に打ち込んでいたときもそうでした。
毎日練習にのめり込み、バタフライで全国大会に出場したこともあるんです。
ーーストイックな方なんですね。
それに、弁護士としても普通なら探偵がやるようなことをお手伝いしたりと、たとえ無報酬でもいろんな問題に首を突っ込んできたように思います。
事務所経営のことを考えれば、効率的とはいえないのかもしれません。
ただ、どうしても放って置けないんですよ。
開業した当初、10万人都市の昭島には、弁護士が10人ほどしかいませんでした。
地域の困りごとにできる限り耳を傾けてきた結果、今こうやって多くの住民や企業のみなさんに信頼いただけるようになったんです。
むしろ、私の方が感謝しなければいけません。
だからこそ、これからも生まれ育った昭島のために、常に全力投球のスタイルを貫いていく覚悟です。