こばやし こうた
小林 航太弁護士
法律事務所ストレングス
横浜駅
神奈川県横浜市西区岡野1-12-18 ペレネAi 301
インタビュー | 小林 航太弁護士 法律事務所ストレングス
ロースクールを首席で卒業、紅白歌合戦にも出場した「筋肉弁護士」の原点にある思い
趣味は、筋トレとコスプレ。
NHKの情報番組「みんなで筋肉体操」の出演で話題を集め、大晦日の紅白歌合戦にも出場するなど「筋肉弁護士」として知られる法律事務所ストレングスの小林 航太(こばやし こうた)弁護士。
肝心の本業では自ら事務所を経営し、相続や不動産を中心に一般民事の事件対応に奔走しています。
異色のキャラクターを前面に押し出す理由はーー。
弁護士を志したルーツを辿りながら、依頼者への思いに迫ります。
NHKの情報番組「みんなで筋肉体操」の出演で話題を集め、大晦日の紅白歌合戦にも出場するなど「筋肉弁護士」として知られる法律事務所ストレングスの小林 航太(こばやし こうた)弁護士。
肝心の本業では自ら事務所を経営し、相続や不動産を中心に一般民事の事件対応に奔走しています。
異色のキャラクターを前面に押し出す理由はーー。
弁護士を志したルーツを辿りながら、依頼者への思いに迫ります。
01 弁護士になった理由とキャリア
ロースクールを首席で卒業、「筋肉弁護士」のルーツに迫る
ーー「筋肉弁護士」として知られていますが、弁護士を志したのはいつ頃だったんですか?
最初に漠然と興味を抱くようになったのは、中学生の頃でした。
テレビゲーム「逆転裁判」に熱中したのがきっかけです。
無実の罪を着せられた依頼人を救う法廷バトルゲームです。
ゲームを通じて、子どもながらに勇敢な弁護士に憧れるようになったんです。
それと、もうひとつ。
社会保険労務士(社労士)である母の影響です。
母がある日、「もっと若かったら弁護士になりたかった…」と、ぼそっとつぶやいたんです。
業務の幅が広がり、もっと社会の役に立てると思ったからでしょう。
それで大学は法学部を選び、一般就職は考えずロースクールに進学しました。
筋トレを始めたのはその頃です。
ただ、決して勉強を疎かにしていたわけではなく、ロースクールは首席で卒業しました。
ーーそして、今は独立して事務所を経営されています。
その前に一度、同じ横浜市内にある法律事務所に就職したんです。
そこではいわゆる「町弁」として一般民事全般を扱い、事件処理の経験を積みました。
現在も一般民事とともに、企業法務も含めて幅広い事件を扱っています。
離婚や男女間のトラブル、相続、不動産、インターネットやSNSの誹謗中傷などに関するご相談が多いですね。
横浜は、私が生まれ育った場所です。
「ハマっ子」として、地域住民や企業のみなさんに貢献したい思いも強くあります。
02 得意分野と強み①
相続の遺留分、時効消滅間際から約600万円を獲得。生前対策にも注力
ーーなかでも得意意識があり、相談の多い分野はどのあたりになりますか?
相続と不動産です。
どちらも以前の事務所が重点的に扱っていた二本柱だからです。
その事務所は、大手不動産会社のほかに農業協同組合(農協)の顧問を任されていました。
農協の組合員さんたちの法律相談を日常的にお受けしていたんです。
農地の地主が多いので、不動産や相続の事件を扱うことが多かったんですよ。
相続では、遺産分割や遺留分の減殺・侵害請求、相続放棄などのご相談をたくさんいただいています。
また、遺言書の作成をはじめとする生前対策にも力を入れています。
ーー過去の解決事例にはどんなものがありますか?
遺留分について、時効消滅間際の状態から約600万円を手にした事例をご紹介します。
依頼者さまは、父親を亡くした息子さんでした。
父の世話をしていた弟夫婦から「遺産はほとんどない」と説明されたんですが、弟さんは以前、自宅を購入する際に父から援助を受けていたようなんです。
ですから納得できず、過去の援助の実態や相続財産の調査を依頼された事件でした。
遺留分減殺請求権には1年の時効があるんですが、ご相談時にはすでに期限が迫っていました。
まずはそれを阻止する手続きを済ませた後、弟さんと交渉の場を設け、約2,400万円の援助を受けていた事実を突き止めました。
そのうえで、最終的に侵害された遺留分として約600万円を回収することに成功したんです。
ーー手続きや調査のスピード感が光る事件ですね。
相続についてはつい最近も、複数の事務所を回った後に私のもとにご相談にいらっしゃった方がいたんです。
事務所によって弁護士の説明は違っていたそうですが、私の説明に「最も納得がいった」とおっしゃっていただきました。
おそらく、結論や見通しを明確にお伝えできたことが大きかったんだと思います。
事件の着地点を見通すために必要なのは、丁寧な聞き取りと、それに基づいて現状を正確に把握する分析力です。
そのうえで最善のゴールを設定し、そこから逆算して必要な手続きを粛々と進めていくことが重要です。
その考え方やプロセスは、実は筋トレと似ているんです。
筋トレも、まずは体の状態をしっかり把握したうえで目標を立てます。
そして、そこに近づくためのプロセスを段階的に踏んでいくんです。
決して闇雲に鍛えればいいわけではないんですよ。
つまり、どちらもロジック、理屈なんです。
それと、筋トレが教えてくれたのは、地道にコツコツと努力を続けることの大切さです。
以前出演していたNHK番組「みんなで筋肉体操」のキャッチフレーズは、「筋肉は裏切らない」でした。
日々のトレーニングの積み重ねが何よりも重要で、それは弁護士としても徹底した調査や粘り強く事件に当たる姿勢に通ずるものがあります。
03 得意分野と強み②
Twitterのフォロワーは3.9万人。ネットの誹謗中傷にスピード対応
ーーもうひとつの柱である不動産では、どんな相談が多いんですか?
家賃滞納や建物明け渡し請求、不動産売買に関するトラブルがとくに多いですね。
それと最近、立て続けにリフォーム詐欺のご相談を何件かお受けしたんです。
ひとつは、台風被害に遭った自宅の修理を業者に頼んだところ、過大な工事費を請求された依頼者さまからのご相談でした。
状況を調べると、まともな工事が行われていなかったんです。
現場の写真をはじめ、杜撰(ずさん)な工事を裏付ける証拠とともに「支払いを拒否する」と伝えたところ、一切返事がこなくなりました。
代金は支払わずに済み、依頼者さまはホッと一安心された様子でしたね。
ーー相続や不動産以外にも、いろんな事件を受けているんですよね?
それ以外で最近多いのは、インターネット関連のご相談です。
ネットやSNS上で誹謗中傷された方に加え、逆に被害者から開示請求をされたりしている方から救済を求められるケースも多いですね。
一般の方々だけでなく、YouTuber(ユーチューバー)などの芸能関係者からもSOSが届いています。
私自身もTwitterをやっており、フォロワーは3万9,000人ほどいます(2022年3月現在)。
SNSの知識やノウハウを活かして、スピード対応できるのが持ち味です。
あとは、コスプレ関連のトラブル対応です。
衣装の制作や貸し借りのトラブル、女性コスプレイヤーへの痴漢行為、ネット上でのつきまといや誹謗中傷など、トラブルは後を絶ちません。
私自身が現役のコスプレイヤーでもあるので、業界特有の事情は手に取るようにわかります。
コスプレ関連の初回相談はすべて無料でやらせてもらっています。
業界の健全な発展のために、少しでも役に立ちたい思いからです。
04 弁護士としてのモットー
最も大事なのはコミュニケーション。「三足のわらじ」を貫く覚悟
ーー依頼者とは普段、どんな距離感や温度で接しているか教えてください。
私が何よりも大事にしているのは、依頼者さまとのコミュニケーションです。
これは、信頼関係を築くうえで絶対に欠かせないことですよ。
私の場合は、以前の事務所の教育で叩き込まれたこともあり、こまめな進捗報告は徹底するようにしていますね。
また、依頼者さまには「少しでも気になることがあればすぐに連絡して」と必ずお伝えしています。
弁護士に萎縮してしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、遠慮や気後れは一切不要です。
私は依頼者さまの「代理人」なわけですから。
ーーメディア出演やTwitterでの発信には、そんな「弁護士を身近な存在に」という思いもあるんでしょうか?
まさにその通りです。
残念ながら、ご相談をいただいた時点ですでに取り返しのつかない事態になってしまっていることもあります。
そうなる前に、真っ先に私にご相談いただきたいんです。
もちろん、この職業の品位を汚すような活動は避けるべきですが、今後も可能な限りメディアにも顔を出し、法律相談の敷居を下げることに貢献していきたいですね。
弁護士、筋トレ、コスプレ。
これらはどれも、決して譲れない私のアイデンティティーです。
これからも「三足のわらじ」を貫き、誰も成し遂げたことのないような私ならではの弁護士像をつくり上げていきたいですね。