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いとう かおり
伊東 香織弁護士
弁護士法人ALG&Associates 横浜法律事務所
横浜駅
神奈川県横浜市神奈川区金港町7-3 金港ビル
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インタビュー | 伊東 香織弁護士 弁護士法人ALG&Associates 横浜法律事務所

子どもの親権、企業の労働問題など。自身の正義に従い、初志貫徹の精神で戦う弁護士

自身の正義に従い、間違いを正す。
伊東 香織(いとうかおり)弁護士は、依頼者の希望を叶えたいという強い信念のもと、弁護活動に取り組んでいます。

所属している弁護士法人ALG&Associates横浜法律事務所では所長を務め、離婚問題や企業法務などに注力。
特に子どもの親権トラブルに関しては群を抜いた経験を持ち、多くの親子の笑顔を守り続けてきました。

伊東弁護士は、学生時代に経験した交通事故がきっかけで弁護士を目指したそうです。
事故により大けがを負ったものの、不屈の精神で乗り越えたその姿は、依頼者に勇気を与えていることでしょう。

今回はそんな伊東弁護士のこれまでのキャリアや、信念などをご紹介します。

01 弁護士を目指したきっかけ

交通事故で脊髄損傷の大けが。自身の裁判経験から困難を乗り越え弁護士に

――なぜ、弁護士を目指したのでしょうか。

大学生の頃、交通事故に巻き込まれてしまったんです。
脊髄を損傷する大ケガを負い、車椅子生活を余儀なくされてしまいました。
これまで普通に大学生活を謳歌していたわけですから、生活環境が一変して非常にショックも大きかったです。


――大変な経験をされたのですね。

しかも、ちょうど就職活動の時期だったんです。
身体が不自由な状態では、一般企業への就職は難しいだろうと思いました。
普通の会社員になれないのであれば、生きていくためにも何か手に職を付けなければなりません。
そこで、弁護士という選択肢が浮かんだんです。


――もともと、大学は法学部だったのでしょうか?

いいえ、全く関係のない学部でした。
でも、私自身の交通事故の裁判で初めて法律の世界に触れ、弁護士が果たす役割の大きさを痛感したんです。
事故被害者である私と向き合い、想いや希望を汲み取って戦う弁護士の姿に、胸を打たれましたね。
私も弁護士になれば、自分と同じように苦しんでいる人の役に立てるかもしれないと考えて、弁護士を目指すことに決めました。


――弁護士のやりがいも教えてください。

ご相談の中には、収拾がつかないほど揉めているケースもあります。
そんな困難な状況でも、法律を使って絡まった糸を解き、最終的にスッキリと解決できたときにはやりがいを感じます。
依頼者さまが新たな気持ちで人生の一歩を踏み出す姿を見届けられるのは、とても幸せなことです。

02 これまでのキャリア、心がけ

数多くの親権問題に取り組む。人の心に訴えかけ、親子の幸せを追求
――これまでのキャリアを教えてください。

生まれ育った横浜で働きたいという思いがあり、ALG&Associates横浜事務所に入所いたしました。
現在は、同支店の所長を務めております。
入所当初から一貫して取り組んできたのは、離婚や相続などの家事事件や交通事故です。
その中でも特に、子の監護者指定や引き渡しといったお子さんが関わる問題に数多く取り組んでまいりました。


――子どもが関わると、争いは激化しがちです。何か心がけていることはありますか?

一番は適切な証拠を揃え、主張を補強し続けることです。
たとえば親権を争い裁判になった場合、審理を進めるのは裁判官です。
要するに、「人」が判断を下すことになります。
「人」の心を動かすには、写真や動画など視覚に訴えかける証拠を提出することが重要だと考えています。
子どもの成績表や監護の様子がわかる動画など、説得力のある証拠を集めることは心がけています。

更に子どもは、争いの渦中でも日常生活を送っています。
日常生活の中で、新たに証拠となり得るものが出てくる可能性があるんです。
もし現時点で親権者にふさわしいことを示す証拠が手元になくても、子どもとの生活の中でどんな証拠を集めればいいのか、しっかりとアドバイスもさせていただいています。


――とても心強いです。

ALG&Associatesは全国に拠点があるので、他の弁護士が対応した事例をすぐに共有してもらえるのも強みですね。
どんな証拠が有利になるのか、近年の裁判所の傾向など、情報がすぐに集まるのでより正確なアドバイスができるのだと思います。

また最近は、企業法務にも注力して取り組んでいます。


――企業法務は、どのようなご相談が多いですか?

残業代請求や退職勧奨といった労働問題のご相談が多いです。
更には、パワハラに関するセミナーの実施や契約書のリーガルチェックなど、予防法務にも力を入れています。

社内のトラブルは、企業に大きなダメージを与えることが多いです。
そもそも問題が起こらないように予防すること、そして万が一問題が起きたら、大きくなる前になるべく早期に解決することが大切です。
企業が一日でも早く日常を取り戻せるように、迅速にきめ細やかに対応することを心がけています。

03 解決事例

子どもを置いて別居した母親。原審の判断を覆し、見事親権を獲得

――印象に残っている解決事例を教えてください。

お子さんを置いて別居した女性からご相談を受けた、親権問題の事例をご紹介します。

依頼者さまは夫のモラハラに耐えかね、離婚を強く希望していました。
そこで別居に向けて動いていたところ、夫と夫の両親にバレてしまったんです。
夫側から「子どもは置いていけ」と言われてしまい、依頼者さまは泣く泣くひとりで家を出ていくことになりました。


――どのように解決まで進めたのでしょうか?

まず、子の監護者指定の審判を申し立て、裁判で争うことになったんです。
これまでお子さんのお世話をしていたのは依頼者さまで、監護実績も十分でした。
私は書面と証拠で、いかに母親が監護者となるのが相応しいのかを訴えかけました。

全ての状況を加味しても、親権者は母親になるべき事案でした。
しかし原審では、「父親を監護者とすべき」という結論が出されたのです。


――監護実績も証拠もあったのに、なぜでしょうか?

恐らく原審では、「母親が子どもを置いて別居した」という点が注視されたのでしょう。
現在子どもが父親のもとで問題なく暮らしているのに、わざわざ生活環境を変える必要はないと。
当然依頼者さまは、納得しませんよね。
本当は子どもを連れて別居したかったのに、と悔しい想いをされていました。
そこで私はすぐさま即時抗告をして、高等裁判所で更に争うことにしました。


――高等裁判所では、どのような主張を?

原審で行われた調査官調査の結果を、改めて強く主張しました。
調査官調査でのお子さんの些細な発言を拾って分析し、母親が監護者になるべきだということを粘り強く訴え続けたんです。
他にも、子どもを連れて別居できなかった事情やお子さんと相手方との関係性、これまでの依頼者さまの監護実績など、事細かに書面に盛り込んで提出しました。


――結果は、どうなったのですか?

原審の判断が見事に覆り、母親を監護者にするという結果を獲得することができたんです。
依頼者さまは、わが子と一緒に暮らせる日々が戻ってきたと大変喜んでくださいました。
そして、その後の離婚協議で、依頼者さまを親権者とすることになり、離婚が成立しました。

多くの親御さんが、大切な子どもを手放したくないと考えているでしょう。
親権は、お金では解決できる問題ではありません。
子どもと誕生日やクリスマスを楽しんだり、夜一緒に眠ったり、子どもと過ごす時間はかけがえがなく、お金では買えないものなんです。
だからこそ争いは激化しますし、解決に時間もかかります。
でも私は、絶対に諦めません。
たとえ裁判所が決めたことでも、おかしいと思ったことはとことん戦い続けます。
本ケースでも粘り強く、原審からブレることない主張を続けたことが良い結果に結びついたのだと思っています。

04 信念、メッセージ

正義に従い初志貫徹。妥協しない姿勢で絡まった糸を解きほぐす

――先生の信念は?

おかしいことは、おかしいと主張することです。
一般的にこう言われているから、ではなくて、個々の事情を確認し、私の中の正義に従い物事を判断するようにしています。
お金で解決できることなら、金額を数万上げるために長々と戦い続けるよりも早期解決をしたほうがメリットが大きい場合もあるでしょう。
しかし、お金で解決できないこともあります。先ほどもお伝えした通り、子どもの親権はお金では解決できません。
親権を獲得できるかできないかが、全てなんです。

とはいえ、根拠もないのにただ闇雲に意見を言い続けていては、感情的な争いを生むだけです。
親権獲得への構成を練り、説得力ある証拠で主張を補強していくこと、そして、初志貫徹する強い意思で戦い続ける妥協しない姿勢は、私の武器でもあります。


――最後に、メッセージをお願いします。

悩みを抱え込みすぎず、気軽な気持ちでご相談ください。
ぐちゃぐちゃに絡まった糸を解くには、時間と精神力が必要です。
法律問題も同様で、相談を躊躇しているとトラブルが深刻化し、当初より拗れてしまうこともあります。
早めにご相談にいらしていただければ、より多くの選択肢を考えることができます。
そして、今何をすべきなのか、適切な行動のアドバイスもできます。
離婚したいけど、どうしたらいいのか、これからも子どもと一緒に暮らしたいなど、ご家庭のお悩みは、経験豊富な私にぜひご相談ください。
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