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ふくい けんた
福井 健太弁護士
弁護士法人プロテクトスタンス 大阪事務所
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インタビュー | 福井 健太弁護士 弁護士法人プロテクトスタンス 大阪事務所

裁判官歴30年、定年退官後は弁護士の道へ。公平・公正な判断を重視するベテラン法曹人の誇り

約30年にわたり裁判官として勤めた後、活躍の場を法律事務所へ移した弁護士法人プロテクトスタンスの福井 健太弁護士。
交通事故を中心に、離婚問題や遺産相続、刑事事件など、様々な分野の裁判を担当した経験を活かすため、退官後の第二の人生に「真っ先に頭に浮かんだ」という弁護士を選びました。
「弁護士としてはスタートしたばかり」と謙遜しながらも、「新しいチャレンジにワクワクしている」と気力がみなぎっている福井先生。
裁判官としてのキャリアをどのように活かしながら、弁護士としての新たな一歩を踏み出すのでしょうか。
裁判官時代の経験や、弁護士としての今後の展望などをお伺いしました。

01 裁判官を目指したきっかけ

公平・公正な判断をする仲裁役に。研修で気づいた裁判官としての適性


――約30年にわたり裁判官として活躍されましたが、そもそも裁判官を目指したきっかけを教えてください。

実は当初、自分が裁判官に向いているとは思っていませんでした。
なんとなくですが、裁判官はとても堅苦しい仕事というイメージがあり、依頼者のために尽力する弁護士の方が合っているのではないかと感じていたのです。
ところが、司法試験の合格後に神戸で司法修習を受け、裁判官の仕事について深く学んだり、実際に目の当たりにしたりしたことで、考えが変わったのです。


――なぜ考えが変わっていったのでしょうか。

裁判官は法律のルールに基づく凝り固まった議論ばかりしていると思っていました。
実際は、それぞれの意見や考えを自由に主張し、相反する意見もよく聞いて、どのような結論を出すべきか、納得できるまで議論することができるのです。
議論に妥協や制約はなく、それぞれが納得できるまで、あらゆる角度から、出すべき結論を追求することがきでました。
お互いの意見を自由にぶつけ合うことができる議論は非常に刺激的で、司法修習は心地よい体験でした。

弁護士は自分の依頼者の利益を最優先に考える仕事ですが、議論の仲裁役として公正に判断する裁判官の方が向いているかもしれないと、司法修習を通じて考えるようになりました。
教官などから後押しされたこともあり、裁判官の道を目指すことにしたのです。


――裁判官として中立の立場から議論に白黒をつけることが向いていると感じたのですね。


裁判官の仕事は、どちらの言い分が正しいか、議論に白黒をつけるだけではありません。
当事者の言い分をしっかりと聞いたうえで、双方にとって最善の結果をあらゆる角度から検討し、和解につなげることも重要な役割です。

議論の調整役でありながら、最終的には判断者として自分の信じる結論を示さなければなりません。
裁判官としてのキャリアを振り返ると大変なことも多かったですが、それ以上にやりがいを感じられる仕事でしたね。

02 裁判官を経て弁護士へ転身

退官後真っ先に浮かんだ弁護士へ。経験と知識を活かしさらに邁進


――裁判官のキャリアで印象に残っているエピーソードを教えてください。

交通事故を多く扱う裁判所にいたことがあり、そのとき扱った死亡事故が印象に残っています。
過失の有無などで争いがありましたが、最終的に判決に至らず、和解で解決しました。

その後、被害者のお母さまからお礼状が届いたのです。
内容は、裁判官や被害者側の弁護士だけでなく、加害者側の弁護士など、裁判の関係者全員に対し、「子どものために調整を重ね、いい形で解決していただき感謝しています」というものでした。
子どもを亡くされて辛い思いをされているにもかかわらず、温かいお言葉を送っていただいたことにとても感銘を受けました。
数多くの裁判を経験してきましたが、こうしたことはあまりありませんでした。


――退官後の進路として、弁護士を選んだ理由をお聞かせください。

気力はまだまだあふれていて、リタイアすることは全く考えていませんでした。
裁判官として約30年のキャリアがあるので、「これまでの経験や知識を活かしたい」と考えたときに、弁護士が真っ先に思い浮かびました。
弁護士には定年がありませんから、気力が続く限り、仕事を続けていきたいですね。
ただ、裁判官としてのキャリアは十分にあるものの、弁護士となると違う立場になります。
これまでに経験したことのないジャンルもありますが、不安は全くなく、むしろ新しいチャレンジをすることに対するワクワク感に満ち溢れています。


――裁判官として培った経験やスキルはどのように弁護士業に活かせるのでしょうか。

大阪や神戸、福島などさまざまな土地に赴き、交通事故はもちろん、遺産分割や離婚訴訟など、様々な分野で経験を積んできました。
大阪などの大きなところでは、他の裁判所が参考にするような判決を下したこともありました。
大変なプレッシャーでしたが、とてもいい経験になったと思います。
一方で小さな裁判所にいたときは、人数が少ないので、様々な分野の事件を担当しました。
家族間の紛争と並行して、刑事事件や少年事件を担当したこともあります。

様々な裁判所で培ってきた経験を、弁護士として仕事をしていく上で役立てていきたいですし、他の弁護士にも伝えられたら嬉しいです。
実際に、弁護士として活動するようになってから「裁判所はどのように考えるか?」と事務所の弁護士から質問されることがあります。
もちろん裁判官によって様々な考え方はありますが、「自分ならこう考える」と、自分の経験を踏まえて答えています。

03 弁護士としての信念

相手側にも寄り添い、偏見のない弁護が信条


――弁護士としての信念を教えてください。

当事者の気持ちにしっかりと寄り添うことです。
そのためにはどんな場合も決めつけてかからないことが大切だと思っています。

高等裁判所で刑事事件を担当していた時に、尊敬できる裁判官にご指導いただきました。
日本の刑事事件の判決は99.9%が有罪と言われていますが、その方は多くの無罪判決を出されていました。
とにかく事件の記録を丹念に読まれたうえでじっくりと考え、誰も気付かないような見方や考え方を示される方でした。

裁判官として間違った判断をすることはできないので、偏見を持たずに様々な視点から考えるその方の姿勢は、弁護士になった今でもとても参考になっています。


――依頼者にはどのような姿勢で接したいと考えていますか

相手が話しやすい雰囲気を作り、きちんと話を聞くことを大切にしたいと考えています。
限られた時間の中で、スピードを要求される場面もありますが、重要な話を聞き洩らすことがないように、丁寧に話を聞いて、依頼者にとってベストな解決策を提案したいです。

また、依頼者にとって最善の解決につながるのであれば、有利な話をするだけでなく、依頼者を説得することも重要だと思います。
裁判官として多くの和解や調停も担当し、事件の当事者に接して解決策を探ってきた経験があります。
バランス感覚を大切にしながら、依頼者にとってよりよい解決につなげることを目指したいです。

04 今後の展望

裁判官時代の知識を活かし、幅広い分野にどん欲に


――弁護士としての展望をお聞かせください。

交通事故に伴う損害賠償請求を専門にする部署に長く在籍したことがあるので、交通事故を得意分野のひとつにしたいです。
また、遺産相続や刑事事件・少年事件も多くの事件を担当しましたし、家庭裁判所では、離婚に伴う慰謝料や養育費、婚姻費用の請求、面会交流の問題などを扱いました。

弁護士としての仕事を基本的なところからマスターしていきながら、裁判官としての知識と経験を存分に活かしたいと考えています。

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