『不動産退去費用をめぐる賃貸人不動産管理会社との齟齬について』

賃貸人不動産管理会社と退去費用について齟齬が発生している事案です。
築5年8ヶ月のの物件に5年2ヶ月間居住していました。
新築分譲マンションで間取りは1LDKで49mほどです。
賃料は21万/月、原状回復費用として、75万円ほど請求が来ております。

■事案 1 建具費用について
過失があり建具(ドア)を3枚毀損しており、建具交換となりました。
賃貸人不動産管理会社から3枚で45万円の請求であったため、
納得して支払いを行いたいとの思いから、賃貸人不動産管理会社が
建具製作を依頼した建具メーカーの請求書を開示してもらったところ、
建具メーカーからの見積書は41.5万円との記載がありました。
賃借人不動産管理会社に確認したところ、
「当然ながら建具に対しては、当社利益を乗せております」
との回答を得ました。
現在、建具以外の請求のあった項目(巾木・フローリング補修等)についても
発注メーカーの見積もり請求書の開示を求めている段階です。

□事案1に対する疑問点
原状回復費用の賃借人負担は、建具メーカーが見積もった建具の価格のみ
の支払いが適切ではないかという点です。
賃借人不動産管理会社は、建具メーカーに対して発注依頼をしたのみであり
建具メーカーの建具見積もり費用に、根拠のない金額(当社利益)を上乗せして賃借人に請求
しても良いのかという疑問点。
それとは別に別途運搬諸経費3万円の請求を受けています。

■事案 2 浴室鏡交換について

退去立会時には指摘のなかった、浴室の鏡交換2万円の請求がありました。
浴室鏡は横30cm 縦1.5mほどのものです。
賃借人不動産管理会社に確認したところ、
「契約期間中に適切な清掃が行われておらずシャンプーやボディソープが鏡に
ついたままにしたことによる汚れによる交換」と言うことでした。

□事案2に対する疑問点
浴室鏡を毎週清掃していたかと言われれば、そうではありませんが、
通常通り使用していたとの認識であり、特に破損等もありません。
また、シャンプーなどの飛び散り汚れによる汚損と言うのであれば
鏡付近の浴室壁も同様に汚損しているかと思料しますが、
そのような話は相手方からはなく、私も汚損していたという認識はありません。
社会通念上要求される程度の使用を超え、その損耗・損傷等を
生じさせてはいないという認識です。

■お伺いしたいこと
発生事案と疑問点をまとめましたが、以下要点2点について
法律的見地をお伺いできればと存じます。

1、原状回復費用(建具本体費用)に不動産管理会社が勝手に水増し、
  賃借人へ請求することの妥当性。
  また運搬諸費用賃借人全額負担の妥当性。

2、鏡交換費用の支払いを拒否することはできるか。

1、水増し部分については、不当請求でしょうね。
2、運搬諸費用は、通常、見積もりに含まれていることが
多いですね。
3、鏡は、故意、過失があるわけではないので、支払に応
じる必要はないでしょうね。

民事調停を利用して、適正な金額を検討するのも方法でしょう。