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えとう けいすけ
江頭 啓介弁護士
永岡法律事務所
四谷三丁目駅
東京都新宿区左門町6-7 鯉江ビル701
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インタビュー | 江頭 啓介弁護士 永岡法律事務所

両親の離婚に直面して弁護士に。人対人のコミュニケーションで信頼を勝ち取る人情派弁護士

両親の離婚問題へ直面した経験から、弁護士を志したという道しるべ法律事務所の江頭 啓介弁護士。
過去には学費を稼ぐためさまざまな接客業のアルバイトへ従事し、その経験で培った人情味溢れるコミュニケーションスキルで依頼者と向き合います。
相手の人間性や内面も「事件解決の思わぬ糸口に繋がる」と熱く語る、江頭先生ならではの弁護士哲学とは。
これまでのキャリアや日々の取り組み方などを交えて、お話を伺いました。

01 弁護士になった動機

20歳で両親の離婚問題に直面。弁護士は自分の天職だった
――江頭先生はなぜ弁護士を目指したのでしょうか?

現在は34歳(2021年11月現在)ですが、20歳の頃に家庭内のトラブルに直面したのがきっかけでした。
当時、私は短大を卒業する直前でしたが、父親と母親の間で離婚の話が出たのです。
結果として両親は離婚しましたが、その当時にトラブル解決を弁護士に頼ったわけではありません。
ただ、そうした悩みを持つ人たちを救える仕事に就きたいと思い、弁護士を目指し始めました。


――離婚前後はどのような家庭環境にあったのでしょう?

あとで母親から聞いた話ですが、高校時代から父親があまり仕事をせずギャンブルの借金を作っていたのです。
振り返ると両親がよく喧嘩していたのは覚えていて、離婚協議中は兄とも話し合いました。
その後、私は母親と一緒に暮らすようになり、1年だけ防水工事会社の正社員として働いていました。
ただ、母親は私の気持ちを見透かしていたのか、弁護士になりたいという思いを汲み取ってくれたのです。
ある日「やりたいことがあるなら好きなようにやりなさい」と背中を押してくれて、本腰を入れて弁護士資格取得に向けて動き出しました。


――その後はどのよう道のりをたどったのでしょうか?

まず、短大卒の資格しか持っていなかったため、学位授与機構を通して学士の資格を取りました。
そこからロースクールへ入学したのが24歳でしたが、最初の頃は法律の勉強に付いていけず1年留年したので卒業したのは28歳です。
司法試験は3度目でようやく合格し、司法修習生を経て弁護士になれたのは32歳でした。


――お話を聞いていると「苦労人」であったのもうかがえます。

たしかに普通の道ではなかったと思いますし、周りからも言われますがさほど自覚はありません。
唯一、苦労したと思えるのはお金で、学士取得する時から司法試験合格までまでは大体勉強とアルバイトを掛け持ちする生活でした

くじけそうになるときも多々あり、ロースクール留年時など何度かあきらめようと思ったこともあります。
ただ、将来をおぼろげに考えていた自分が、人生で初めてはっきりと決めた目標が弁護士だったのです。
法律家になるための勉強を頑張れた原動力にもなりましたし、今では天職だと思っています。


02 現在の取り組み

相手に限らず人として向き合う。昔の自分と重ねた依頼者
――現在は、道しるべ法律事務所のアソシエイト弁護士として働かれていますね。

弁護士会で知り合った代表弁護士の話を聞き、自分の力を発揮できる場所だと思い入所しました。
扱う分野は幅広く、破産の債務整理や離婚問題、児童相談所に関連した親権問題などを担当しています。
交通事故に関連する相談も比較的多く、損害保険会社との交渉は得意だと自負する部分でもあります。


――交渉が得意だと思われるのはなぜですか?

相手との距離を比較的早く近づけられると思うからで、それは依頼者さまからの相談時にも役立っています。
誰であろうと、弁護士と誰かの関係性ではなく「人として向き合う」という姿勢を重視しているのです。
依頼者さまからの相談時は、事件に関するお話だけではなくプライベートも掘り下げるよう心がけています。
緊張感をほぐすためでもありますし、相手の人間性や内面が事件解決の思わぬ糸口に繋がるとも考えています。


――人として向き合う姿勢が実際に役立ったと思われる場面はありましたか?

国選弁護人として、20代で実刑判決を受けた依頼者さまからの相談では役に立ったと思います。
本人が犯行をすでに認めていたので、裁判ではどれほど減刑できるかが焦点になっていました。
接見を重ねるなかでは、弁護士として説教するのではなく人対人で「更生しよう」とさとしていきました。
その気持ちが届いたのか、先日も彼から「社会復帰のため資格試験の勉強をしています」と聞いてうれしかったです。
昔の自分と重ねてしまうのもあり「20代だから、まだやり直せるよ」と私からもメッセージを伝えました。

03 過去からの学び

十数種類の接客業を経験。相手にとって何が大切かに重きを
――先生からは人情味も感じられます。コミュニケーションスキルはどのように培ったのでしょうか?

そもそもは学費を稼ぐためでしたが、過去のさまざまなアルバイト経験が生きているのかもしれません。
枚挙にいとまがなく、飲食店やホームセンター、レンタルビデオ店など十数種類の接客業を経験してきました。
様々な仕事を通して、社会の縮図を体感してきたのは弁護士となった今も役立っている気はします。


――その経験が生かされる場面はありますか?

離婚問題の相談時にはこれまでの経験から来る自分の姿勢が役立っていると自負しています。
相手の性格をみきわめながらコミュニケーションを重ねて、当事者同士ができる限り傷付かないように努めています。
夫婦間で離婚の話が持ち上がっている段階では、双方がヒートアップしているケースも少なくないのです。
相手を苦しめようとする気持ちが先走ってしまうと、冷静な判断ができなくなるおそれもあります。

そうした場合には、依頼者さまにとって何が大切かを考えていただきながら、アドバイスするようにしています。
例えば、子どもに対する優先度が高い方には「両親が争う姿を見るとお子さんもきっと苦しいはずです。だから、冷静になりましょう」とかけ合います。


04 自身の将来像

ネットの誹謗中傷などにも注力。結論を決めつけずに相談を
――今後、どのような弁護士として活躍していきたいですか?

依頼者さまとできる限り近い距離でコミュニケーションを図る姿勢は、キャリアを重ねても貫いていきたいです。
分野の幅としては、インターネット上での誹謗中傷や名誉毀損に関する問題にも取り組んでいきたいと考えています。
ネットによるコミュニケーションが急速に進化して,名誉棄損、誹謗中傷を内容とする情報発信が社会問題化している昨今では、削除請求や発信者に対する責任追及は今後ますます必要とされる場面が増える分野だと思うので、よりいっそう注力していきたいです。


――ちなみに、日々の忙しさを癒やしてくれる趣味はありますか?

温泉巡りが好きで、箱根や草津、伊香保など関東近郊の温泉地へ月に1〜2度は家内と出かけます。
自宅の近所にあるスーパー銭湯にも足を運ぶ機会が多く、お風呂はもちろん、サウナも欠かさず二度三度と入ります。
汗をかいて体を追い込むと、内面がスッキリして凝り固まった頭がリフレッシュされる感覚もあるのです。
日常から解放される中で、仕事に関する思わぬアイデアがひらめくときもあります。


――最後、悩みを抱える読者へメッセージをお願いします。

法律のトラブルに対しては、そもそも「法律で解決できるのか」と相談をためらっていらっしゃる方もいると思います。
ただ、私たちはどのような悩みでも相談に応じますし、できる限りにじっくりとお話を聞かせていただきます。
自分で結論を決め付けることなく、お気軽にお問い合わせいただけるようならうれしいです。
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