大麻リキッド(CBDオイル)につき、違法なTHC成分が含まれていることの認識がなかったことを主張して不起訴処分となった事例
永岡 孝裕
弁護士
【ご相談内容】【相談前】
依頼者が深夜、警察からの職務質問及び所持品検査を受けた際に、電子タバコに入れて加熱吸引するタイプの大麻リキッド(CBDオイル)が発見されました。
大麻リキッドについてはその場で警察が簡易鑑定を行い、陽性反応が出ました。その場では逮捕はされなかったものの、押収された上で科捜研での鑑定に送られ、数か月後に「違法なTHC成分を含有するものである」との鑑定結果が出たため、警察から呼び出しをされ、取調べを行われました。
依頼者は違法な成分が含まれているとの認識は全くありませんでしたが、本当は違法なものだったのではないか、このままでは前科がついて職を失ってしまうのではないかと不安になり、当職に依頼をしました。
【相談後】
実際の取調べには弁護士の立会は認められていないため、取調べ予定日が決まる度にその直前に依頼者との打合せ及び模擬取調べを行い、どのような質問がされても答えられるように万全の準備の上、毎回の取調べに臨んでいただきました。
最終的には、検察庁に書類送検され、検察官からも二度の取調べを受けましたが、不起訴処分となり事件は終了しました。
【先生のコメント】
本件が起こったのがCBDオイルという新しい形態の大麻が普及し始めた時期であったこともあり、警察・検察としても本気で起訴し立件したいという強い感情があったようで、本件は不起訴処分の獲得に至るまで在宅事件ながら1年近くかかり、依頼者も警察や検察に相当回数呼ばれ、取調べを受けました。
依頼人は一貫して違法な成分が含まれているCBDオイルとは知らなかったことを供述し、それと共に弁護人の立場からはCBDオイルを販売している路面店での聞き取り調査やネットオークションにおける同種商品の販売状況、更に同種事例における判例等の調査を行った上、依頼人の主観面における故意がなかったことの状況や根拠につき資料と共に警察及び検察に提出しました。