なかむら ひろし
中村 浩士弁護士
弁護士法人シティ総合法律事務所
西11丁目駅
北海道札幌市中央区大通西10丁目4番地南大通ビル5階
インタビュー | 中村 浩士弁護士 弁護士法人シティ総合法律事務所
元検事で刑事事件を得意とする札幌の代表弁護士。更生支援、依存症離脱支援に注力。社労士資格を持ち、労務管理にも精通。薬物や性犯罪の依存症治療も
約5年勤めた検事から転向し、札幌で約20年の弁護士キャリアを刻んできた弁護士法人シティ総合法律事務所の中村 浩士(なかむら ひろし)弁護士。
得意の刑事弁護では更生支援にも力を注ぎ、依存症治療のほか、元受刑者を雇う飲食店を経営していました。
社会保険労務士の資格も持ち、労務管理を得意とし、顧問先は約100社に上ります。
「私を頼ってくださる方々を、絶対に後悔させない」。
弁護士としての気概や、依頼者へのあふれる思いに迫ります。
得意の刑事弁護では更生支援にも力を注ぎ、依存症治療のほか、元受刑者を雇う飲食店を経営していました。
社会保険労務士の資格も持ち、労務管理を得意とし、顧問先は約100社に上ります。
「私を頼ってくださる方々を、絶対に後悔させない」。
弁護士としての気概や、依頼者へのあふれる思いに迫ります。
01 キャリアと原点
「更生や再犯防止の力になりたい」。検事から転向し、札幌で約20年
ーー以前は検察官をされていたそうですね。
東京と仙台、札幌の各地方検察庁で5年間、検事を務めました。
強盗殺人、暴力団の組織的犯罪、特殊過失事犯など数々の捜査や裁判に携わってきました。
きっかけは、大学の講義で現役検事の話を聞いたことです。
ただ、それに感銘を受けたのではありません。
取り調べについて犯罪者を上から見下すように語る姿に、むしろ反発を覚えたんです。
ーーどういうことですか?
お恥ずかしい話なんですが、私は小さい頃の素行があまりよろしくなくて。
もしかしたら、自分自身も服役していたかもしれない。
そんな紙一重の少年時代を過ごしていました。
その検事の話を聞いたときに、「私なら絶対に心を開かないだろうな」と思ったんです。
ただ、逆に興味が湧いたんですよね。
私であれば、被疑者や被告人の気持ちに寄り添いながら、当事者目線で対話して本音を聞き出すことができるんじゃないかと考えたんです。
そんな経緯もあって検事になったんですが、次第にまた別の問題意識や関心を抱くようになりました。
ーーどんな問題意識だったんですか?
そもそも、犯罪を起こさせないためにはどうすればいいのか。
本人が罪を反省し、次の犯罪に及ばないよう、更生するサポートがしたい。
そんな思いが沸々と湧き上がってきたんです。
検事は、起きてしまった犯罪の処罰を求める仕事、犯人をとことん追い詰める仕事ですが、弁護士になれば、犯罪防止や更生の力になれると考え、転向することを決意しました。
弁護士としてのキャリアは、検事をはるかに超える約20年。
一貫して札幌で活動を続け、現事務所を開業してからも約17年の月日が経ちました(2024年10月現在)。
東京と仙台、札幌の各地方検察庁で5年間、検事を務めました。
強盗殺人、暴力団の組織的犯罪、特殊過失事犯など数々の捜査や裁判に携わってきました。
きっかけは、大学の講義で現役検事の話を聞いたことです。
ただ、それに感銘を受けたのではありません。
取り調べについて犯罪者を上から見下すように語る姿に、むしろ反発を覚えたんです。
ーーどういうことですか?
お恥ずかしい話なんですが、私は小さい頃の素行があまりよろしくなくて。
もしかしたら、自分自身も服役していたかもしれない。
そんな紙一重の少年時代を過ごしていました。
その検事の話を聞いたときに、「私なら絶対に心を開かないだろうな」と思ったんです。
ただ、逆に興味が湧いたんですよね。
私であれば、被疑者や被告人の気持ちに寄り添いながら、当事者目線で対話して本音を聞き出すことができるんじゃないかと考えたんです。
そんな経緯もあって検事になったんですが、次第にまた別の問題意識や関心を抱くようになりました。
ーーどんな問題意識だったんですか?
そもそも、犯罪を起こさせないためにはどうすればいいのか。
本人が罪を反省し、次の犯罪に及ばないよう、更生するサポートがしたい。
そんな思いが沸々と湧き上がってきたんです。
検事は、起きてしまった犯罪の処罰を求める仕事、犯人をとことん追い詰める仕事ですが、弁護士になれば、犯罪防止や更生の力になれると考え、転向することを決意しました。
弁護士としてのキャリアは、検事をはるかに超える約20年。
一貫して札幌で活動を続け、現事務所を開業してからも約17年の月日が経ちました(2024年10月現在)。
02 得意分野と強み①
更生支援や依存症からの離脱を必要とする刑事事件を得意としてる。出所者受け入れる飲食店も
ーー現在、力を入れて取り組んでいる分野を教えてください。
一番は、刑事事件です。
自分でやっていたので、検察の見方や手続きを熟知しており、その経験とノウハウを活かせるからです。
刑事弁護の件数自体は、おそらく札幌では誰よりもやってきているのではないかという自負はあります。
不起訴や減刑に持ち込むことは当然ですが、私がとくに力を入れているのが更生支援と再犯防止です。
やってしまったことは仕方がない。そこには正しく向き合い、責任を取る。そして、犯罪に手を染めてしまう根本原因を断ち、人生を立て直すきっかけを与え、将来の計画を一緒に考える。
そこに力を注いでいるんです。
ーーまさに検事時代から考えていたことを実践されているわけですね。
それに、更生支援は、被害者支援にも繋がる、表裏一体として不可欠な活動です。
本人が更生し、再犯を防ぐことができれば新たな被害者を生まずに済むからです。誰かがやらなくてはならない仕事だと思っています。
そのために、薬物や性犯罪など依存症が疑われる際は医療機関と連携し、症状を克服するための治療もサポートしています。
また、元受刑者をスタッフとして雇い入れる飲食店『おかえり』も開業したんです(コロナ禍の経営難で閉店)。
せっかく出所しても、就職先が見つからず再犯に走ってしまうことが課題になっているからです。
スタッフ自身の更生はもちろん、お店に募金箱を置き、売上金の一部もそこに入れ、被害者への賠償を実行して責任を履行する。嘘を付いて逃げず、筋を通して真っすぐ、自分を誇れる生き方に気付くことができる場にしたかったのです。
以前、殺人事件のご遺族が来店し、被害者のお立場からは普通は疑うことしかないはずの更生支援活動を、応援してくださったこともあるんですよ。
私自身も、利酒師やワインコーディネーターの資格を取りました。
お店の営業のためであるとともに、スタッフに伝えたかったんですよね。
日本酒をほとんど飲んでいなかった私でも、やればできるということ。勉強し、努力することの大切さを。
その成功体験が、再犯防止には重要だからです。
ーー本当に熱心にサポートされているんですね。
実際に店長まで務めたスタッフもいましたが、現実はそう甘くありません。
更生したい思いはあっても、なかなか行動に結びつかず、長続きしないんですよね。
私の感覚では、100人いたら99人は逃げてしまい、残るのは1人いるかいないか。
正直、もどかしさはあります。
それでも、彼/彼女らはただでさえ世間から異質な目で見られ、理解者が少ないんです。
再起のきっかけやチャンスを与え続ける役目を、誰かが担わなければなりません。
私はこれからもとことん寄り添っていく覚悟です。
それが、私が弁護士に転向した一番の動機であり、原点ですからね。
一番は、刑事事件です。
自分でやっていたので、検察の見方や手続きを熟知しており、その経験とノウハウを活かせるからです。
刑事弁護の件数自体は、おそらく札幌では誰よりもやってきているのではないかという自負はあります。
不起訴や減刑に持ち込むことは当然ですが、私がとくに力を入れているのが更生支援と再犯防止です。
やってしまったことは仕方がない。そこには正しく向き合い、責任を取る。そして、犯罪に手を染めてしまう根本原因を断ち、人生を立て直すきっかけを与え、将来の計画を一緒に考える。
そこに力を注いでいるんです。
ーーまさに検事時代から考えていたことを実践されているわけですね。
それに、更生支援は、被害者支援にも繋がる、表裏一体として不可欠な活動です。
本人が更生し、再犯を防ぐことができれば新たな被害者を生まずに済むからです。誰かがやらなくてはならない仕事だと思っています。
そのために、薬物や性犯罪など依存症が疑われる際は医療機関と連携し、症状を克服するための治療もサポートしています。
また、元受刑者をスタッフとして雇い入れる飲食店『おかえり』も開業したんです(コロナ禍の経営難で閉店)。
せっかく出所しても、就職先が見つからず再犯に走ってしまうことが課題になっているからです。
スタッフ自身の更生はもちろん、お店に募金箱を置き、売上金の一部もそこに入れ、被害者への賠償を実行して責任を履行する。嘘を付いて逃げず、筋を通して真っすぐ、自分を誇れる生き方に気付くことができる場にしたかったのです。
以前、殺人事件のご遺族が来店し、被害者のお立場からは普通は疑うことしかないはずの更生支援活動を、応援してくださったこともあるんですよ。
私自身も、利酒師やワインコーディネーターの資格を取りました。
お店の営業のためであるとともに、スタッフに伝えたかったんですよね。
日本酒をほとんど飲んでいなかった私でも、やればできるということ。勉強し、努力することの大切さを。
その成功体験が、再犯防止には重要だからです。
ーー本当に熱心にサポートされているんですね。
実際に店長まで務めたスタッフもいましたが、現実はそう甘くありません。
更生したい思いはあっても、なかなか行動に結びつかず、長続きしないんですよね。
私の感覚では、100人いたら99人は逃げてしまい、残るのは1人いるかいないか。
正直、もどかしさはあります。
それでも、彼/彼女らはただでさえ世間から異質な目で見られ、理解者が少ないんです。
再起のきっかけやチャンスを与え続ける役目を、誰かが担わなければなりません。
私はこれからもとことん寄り添っていく覚悟です。
それが、私が弁護士に転向した一番の動機であり、原点ですからね。
03 得意分野と強み②
顧問先は約100社。社労士資格を取得、労務管理に注力し他士業との連携も
ーーほかの分野や事件はいかがですか?
刑事事件に限らず、現場に何度も足を運び、証拠を自ら収集して緻密に立証し、真実を明らかにする検事の業務経験は、ほかの分野を扱ううえでも大いに役立っています。
相続の財産調査、交通事故の現場検証、横領・詐欺など会社の不正事案、破産管財人としての財産・不正調査。
どれも徹底的に調査し、証拠を集め、真実を明らかにする。
検事時代に叩き込まれた捜査と同じやり方を、一般民事でも実践しています。
ーー企業法務もカバーされているんですね。
はい、100社近くの会社と顧問契約を結ばせていただいています(2024年10月現在)。
なかでも得意にしているテーマのひとつが、労務管理です。
私は、社会保険労務士(社労士)登録もしています。
社労士とは、労働社会保険の手続きなどを代行するとともに、労務管理について相談や指導に当たる専門職のことです。
ーー企業にとって、具体的にどんなメリットがあるんでしょうか?
弁護士と社労士の資格を持つ私であれば、裁判まで想定した対応が可能です。
裁判業務は、弁護士ならではの業務ですから。
たとえば就業規則の作成ひとつとっても、万が一裁判で争うことになった場合でも、裁判官を説得できるようなスキのない就業規則を準備することができます。
未払い残業代や、不当解雇、ハラスメントなどに対する慰謝料請求は、近年とても増えています。
労務に詳しい弁護士の力を借り、裁判も見据えながら十分な対策を講じる必要性はかつてないほど高まっているはずです。
関連して、さらにお伝えしたいことがあります。
当事務所には、司法書士も所属し、税理士と行政書士事務所もビルの同一フロア、隣同士にあって、密な連携を実現しています。
ーー他士業との強固なネットワークがあると。
弁護士になった当初から、真実を証明していくには、他士業とのパイプは重要なものだと考えていました。捜査では、たくさんの専門家とのパイプは当たり前のものでしかなかったのですが、民事・弁護士業務には、それは用意されてはおらず、自分で築き上げなければならないことに、転向後すぐに気付きました。
そこで、異業種交流会を主催し、他士業はもちろんのこと、様々な専門家とのネットワークを築いてきたんです。
他士業との連携は、企業法務に限らず、相続や不動産トラブル、倒産案件や事業承継などでも重要なカギを握ります。
私にご相談いただければ協力して問題解決に当たることができ、横断的な手厚いサポートが可能です。
刑事事件に限らず、現場に何度も足を運び、証拠を自ら収集して緻密に立証し、真実を明らかにする検事の業務経験は、ほかの分野を扱ううえでも大いに役立っています。
相続の財産調査、交通事故の現場検証、横領・詐欺など会社の不正事案、破産管財人としての財産・不正調査。
どれも徹底的に調査し、証拠を集め、真実を明らかにする。
検事時代に叩き込まれた捜査と同じやり方を、一般民事でも実践しています。
ーー企業法務もカバーされているんですね。
はい、100社近くの会社と顧問契約を結ばせていただいています(2024年10月現在)。
なかでも得意にしているテーマのひとつが、労務管理です。
私は、社会保険労務士(社労士)登録もしています。
社労士とは、労働社会保険の手続きなどを代行するとともに、労務管理について相談や指導に当たる専門職のことです。
ーー企業にとって、具体的にどんなメリットがあるんでしょうか?
弁護士と社労士の資格を持つ私であれば、裁判まで想定した対応が可能です。
裁判業務は、弁護士ならではの業務ですから。
たとえば就業規則の作成ひとつとっても、万が一裁判で争うことになった場合でも、裁判官を説得できるようなスキのない就業規則を準備することができます。
未払い残業代や、不当解雇、ハラスメントなどに対する慰謝料請求は、近年とても増えています。
労務に詳しい弁護士の力を借り、裁判も見据えながら十分な対策を講じる必要性はかつてないほど高まっているはずです。
関連して、さらにお伝えしたいことがあります。
当事務所には、司法書士も所属し、税理士と行政書士事務所もビルの同一フロア、隣同士にあって、密な連携を実現しています。
ーー他士業との強固なネットワークがあると。
弁護士になった当初から、真実を証明していくには、他士業とのパイプは重要なものだと考えていました。捜査では、たくさんの専門家とのパイプは当たり前のものでしかなかったのですが、民事・弁護士業務には、それは用意されてはおらず、自分で築き上げなければならないことに、転向後すぐに気付きました。
そこで、異業種交流会を主催し、他士業はもちろんのこと、様々な専門家とのネットワークを築いてきたんです。
他士業との連携は、企業法務に限らず、相続や不動産トラブル、倒産案件や事業承継などでも重要なカギを握ります。
私にご相談いただければ協力して問題解決に当たることができ、横断的な手厚いサポートが可能です。
04 依頼者への思い
「絶対に後悔させない」。父がガンを患うも、病院に門前払いされた過去
ーー弁護士としての信念、こだわりを教えてください。
「この弁護士に頼んでよかった」「それでダメなら、あきらめがつく」。
そんな風に、依頼者さまに心の底から納得いただけるような弁護をすることです。
人生を託す覚悟でご相談にいらっしゃる方々の切実な思いを、身をもって痛感した瞬間がありました。
父がガンに倒れたときのことです。
「死ぬなんて、冗談じゃない」。
私は必死の思いで、名医のいる病院に次々と電話をかけ続けました。
しかし、窓口の対応は実に冷たいものでした。
依頼者さまには、絶対にそんな思いをさせたくないんですよ。
どなたも、最後の望みを託して、信頼できると思える弁護士を探し、、数ある弁護士のなかから私を頼ってくださるわけです。
それを裏切ることは許されません。
最後の一滴まで、力を振り絞るのが責任でしょう。
ーー頼もしいですね。同時に物腰が柔らかく、穏やかな口調も印象的です。
人として、弁護士としての私のバックボーンはどこにあるのか。
幼少期のことを少しお話します。
ネズミが這う古いアパートで暮らし、高卒の父は飲食店の皿洗いや新聞配達、水道工事に保険代理店と、家族にひもじい思いをさせまいと必死に働き私を育ててくれました。
私の周りの友人も、優等生とはほど遠い子ばかり。
でも、人情や、人としての筋・生き様を大事にする優しくて男気ある人たちなんです。
私はエリートではなく、根底に流れているのは反骨心や雑草魂。
そんな私だからこそ、どなたも温かく迎え入れ、同じ目線に立って親身に寄り添うことができるはず。
それこそが私の真骨頂であり、最も大事にしていることなんです。
ぜひ安心してご相談いただきたいですね。
「この弁護士に頼んでよかった」「それでダメなら、あきらめがつく」。
そんな風に、依頼者さまに心の底から納得いただけるような弁護をすることです。
人生を託す覚悟でご相談にいらっしゃる方々の切実な思いを、身をもって痛感した瞬間がありました。
父がガンに倒れたときのことです。
「死ぬなんて、冗談じゃない」。
私は必死の思いで、名医のいる病院に次々と電話をかけ続けました。
しかし、窓口の対応は実に冷たいものでした。
依頼者さまには、絶対にそんな思いをさせたくないんですよ。
どなたも、最後の望みを託して、信頼できると思える弁護士を探し、、数ある弁護士のなかから私を頼ってくださるわけです。
それを裏切ることは許されません。
最後の一滴まで、力を振り絞るのが責任でしょう。
ーー頼もしいですね。同時に物腰が柔らかく、穏やかな口調も印象的です。
人として、弁護士としての私のバックボーンはどこにあるのか。
幼少期のことを少しお話します。
ネズミが這う古いアパートで暮らし、高卒の父は飲食店の皿洗いや新聞配達、水道工事に保険代理店と、家族にひもじい思いをさせまいと必死に働き私を育ててくれました。
私の周りの友人も、優等生とはほど遠い子ばかり。
でも、人情や、人としての筋・生き様を大事にする優しくて男気ある人たちなんです。
私はエリートではなく、根底に流れているのは反骨心や雑草魂。
そんな私だからこそ、どなたも温かく迎え入れ、同じ目線に立って親身に寄り添うことができるはず。
それこそが私の真骨頂であり、最も大事にしていることなんです。
ぜひ安心してご相談いただきたいですね。