いしかわ たかひろ
石川 貴博弁護士
石川総合法律事務所
札幌駅
北海道札幌市中央区北2条西2丁目41番地 札幌2・2ビル2階
インタビュー | 石川 貴博弁護士 石川総合法律事務所
地元に貢献するため、不動産会社から転身。司法過疎地で経験を積んだ弁護士の想い
不動産会社社員を経て、弁護士に転身した石川総合法律事務所の石川 貴博弁護士。
北海道で生まれ育った道産子で、弁護士転身後も「地元に貢献したい」と、札幌市内の法律事務所を経て、司法過疎地・留萌エリアの公設事務所へ赴任。
そこで任期の3年を務め上げ、2021年11月に札幌で独立開業しました。
前職では宅地建物取引士の資格を取得しており、不動産業界にも明るいです。
その後,行政書士の資格も取得しています。
穏やかな口調で親しみやすい人柄ながら、「依頼者さまの利益の最大化のためには妥協はしません」と熱い想いを内に秘める石川弁護士。
その胸中に迫りました。
北海道で生まれ育った道産子で、弁護士転身後も「地元に貢献したい」と、札幌市内の法律事務所を経て、司法過疎地・留萌エリアの公設事務所へ赴任。
そこで任期の3年を務め上げ、2021年11月に札幌で独立開業しました。
前職では宅地建物取引士の資格を取得しており、不動産業界にも明るいです。
その後,行政書士の資格も取得しています。
穏やかな口調で親しみやすい人柄ながら、「依頼者さまの利益の最大化のためには妥協はしません」と熱い想いを内に秘める石川弁護士。
その胸中に迫りました。
01 これまでの経歴
不安定な世の中で考えを見つめ直し、弁護士になることを決断
ーー弁護士になる前は民間企業で働いていたそうですね。
不動産業界で仲介営業をしておりました。
やりがいを感じる一方、当時リーマンショックがあり、経済の先行きが不透明な状況でした。
そこで「このままでいいのだろうか」と、自分の将来を改めてじっくりと考えてみたのです。
すると鮮明になったのが、能動的に困っている人を助け、社会貢献ができる仕事、また独立性・専門性が高い仕事に就きたいという想いでした。
この2つを満たす職業として頭に浮かんだのが、弁護士です。
法学部卒でしたので、「よし、もうひと頑張りしよう」と奮起し、司法試験を目指すことに決めたのです。
ーー司法試験合格後は、修習を経て北海道の公設事務所へ入所されています。
北海道出身なので、人の役に立つなら生まれ育った北海道に貢献したいと思っていました。
まず、札幌にある弁護士法人すずらん基金法律事務所で経験を積んだ後、留萌ひまわり基金法律事務所の6代目所長に就任しました。
留萌ひまわり基金法律事務所は、日弁連の会員が資金を募り、司法過疎の解消のために設立した公設の事務所です。
私にとって、司法過疎地での弁護活動は大きく2つの点で魅力でした。
ひとつは弁護士が少なくて困っている地域に赴任すれば、ダイレクトに住民のお役に立てるということ。
もうひとつは、エリアの弁護士の数が最小限ですから自然と多くの方からご依頼を頂き多くの経験を積むことができるということです。
人の役に立つ仕事という意味でも、弁護士として成長するうえでも、私にとっては願ったりの環境が留萌のひまわり法律事務所には詰まっていたのです。あと海が好きだということで留萌に決めました。
ーー現地での弁護活動はいかがでしたか。
管轄の留萌地裁管内は人口約2万人という過疎地区で高齢化も進んでおり、必然的に地域の法的トラブルは私ともう一人の弁護士に集中しました。
おかげで、民事事件、家事事件、刑事事件を問わず、多種多様な事件に携わることができました。
留萌市内の中学校でリーガル授業を行ったり、地区教育研究会の講師を務めたり、住民との交流もできました。
また、留萌は水産加工業が基幹産業で、漁師さんからとれたての魚介類を大量にいただいたこともいい思い出です。
留萌の冬は豪雪に見舞われますので、車が雪に埋もれてしまったこともありましたね。
そんなこんなで地域の弁護士として現地に溶け込みながら、弁護活動に励んだ3年間でした。
02 注力分野と取扱実績
司法過疎地で高齢化、大自然に囲まれながらあらゆる事案に対応し、磨き上げた弁護士スキル
ーーまさにマチ弁として、住民から頼りにされていたのですね。主にどのような事案を扱っていたのですか?
離婚、借金、相続、不動産、交通事故などやはり日常で起こる法律トラブルが多かったです。
ただ、たとえば相続ですと、「争いごとは恥」というような風潮がありました。
結果的に問題を放置して複雑化しているようなケースが多い傾向に感じましたね。
ーー前職の知見が弁護活動に生かされるシーンもあったと思います。
離婚における財産分与、債務整理での不動産処理、相続における財産としての不動産など、不動産の知識は多くの場面で事案の解決に役立ちましたね。
ーー思い描いていた環境でさまざまな経験を積み、弁護士としてのキャリアを磨き上げたのですね。
弁護活動はもちろんですが、公設事務所では所長として赴任しますので、経費や予算の管理も全て自分でやる必要があります。
その意味では事務所運営の基本も習得できましたので、独立の際はこの経験が役に立ちました。
03 解決事例
「依頼者さまの利益の最大化」を信念に。未払い賃料をほぼ全額回収し、土地の返還を実現
ーーこれまでに携わった中で印象に残っている解決事例を教えてください。
不動産関連で強く印象に残っている事案があります。
居住用建物を建てるということで依頼者さまが土地を貸していたところ、土地賃料の支払いが何年も前から滞っていました。
依頼者さまのご希望は「建物を取り壊して出て行ってもらい、土地を返してほしい」ということでした。
土地の返還には強いこだわりをお持ちで、そのためなら徹底的に戦うという姿勢でした。
そこで、未払賃料の支払および建物収去土地明渡を求めて訴訟を起こし、結果、勝訴判決を取得しました。
ーー妥協せず徹底的に戦い抜いたのですね。
一番のポイントは、判決を取得した後です。
建物の取り壊しと土地の明渡断行の強制執行を行い、任意でまず未払賃料のほぼ全額を回収しました。
さらに数百万円におよぶ建物解体費用等の土地明渡費用も全額相手方に負担させ、建物を解体させたうえで土地を更地にして明け渡して返還してもらえたのです。
私の弁護士としての信念は、「依頼者さまの利益の最大化を実現すること」です。
この事案では、滞っていた支払いをほぼ全額支払わせただけでなく、解体費用等も全額負担させ、そのうえで一番の目的である土地の返還ができました。まさに依頼者さまの希望を「最大化」してお返しできたので達成感がとても大きかったですね。
04 今後への想い
弁護士が気軽に頼られる存在になるために、やれることは全てやりたい
ーー留萌での約3年の任期を終え、2021年11月に独立されました。
留萌での3年間は自分の弁護士としてのかけがえのない財産です。
独立と言っても、公設事務所でも弁護士は一人でしたから何かが大きく変わることはありません。
ただ、留萌では法律事務所が2つなので必然的に住民の方に頼りにされました。
一方で、ここ札幌は逆に法律事務所が多いエリアです。
留萌で培ったスキルを最大限に活かし、そして強みである不動産知識も存分に活用して、まずは道央の方にも頼りにしていただける弁護士になることを目指します。
ーー最後に依頼者へ向けてメッセージをお願いします。
弁護士に相談することは「敷居が高い」と思われていますが、私はできる限りその壁を低くしたいと強く願っています。
私自身が、法律用語を噛み砕き、できるだけわかりやすいお言葉でご説明するよう心がけています。
費用などの心配に対しても、当事務所は初回相談は1時間程度を目安に無料としていますが厳密には時間制限は設けていません。
相談しようか迷われる前に、本当に気軽にご来所いただきたいんです。
場所は「札幌市時計台」のすぐ近くです。
誰にでもわかりやすいと思い選んだ場所ですので、気軽にご来所ください。