1. 離婚後の使用貸借契約内容/2. 土地明渡要求時の金銭受取可否/3. 住宅ローンと養育費の相殺

初めて投稿させて頂きます。
現在、私の住んでいる住居と土地についてご相談させてください。

数年前に、私と元妻が結婚している時に、新居を建てることにしました。
新居の土地は、元妻の祖父の所有する土地です。
新居の建物は、私の単独名義で住宅ローンを組みました。
そして、私と元妻の祖父との間で、土地の「使用貸借契約書」の書面を作成し、
取り交わしをしました。

使用貸借契約の内容は次のような内容です。
・私は祖父より、土地を無償で借り受ける。
・貸借契約期間は、満20年で、その後は10年毎の自動更新とする。
・私は、土地から退去する場合、土地の現状復帰を行う。

その後、3年程度結婚生活を送る中で、
・私と元妻の間に、子供が1人できました。
・土地の所有者の祖父が亡くなりました。

そして、私と元妻は、離婚することにしました。
離婚するにあたり、私と元妻側の家族との仲は悪化しました。
また、子供の親権は元妻が持つことになり、私は養育費を支払っています。

現在、土地の名義人は、祖父から相続をした、元妻の父親になっています。
建物の名義人、所有者は私であり、現在も私が1人で住んでいます。

先日、土地の名義人である元妻の父親から、
土地を購入するか、使用貸借契約の内容変更をして、賃貸契約をしろという要望が来ました。
私は、この住居に住み続けたくないので、
使用貸借契約の内容の変更にも応じませんし、賃貸契約もしない考えです。
住宅を元妻に譲りたいと考えています。

関係者の収入と、土地と住宅にかかる金額は、おおよそ以下の通りです。
・住宅ローン残債:3000万円
・住宅ローンの支払い額:年間120万円
・土地の評価額:1500万円
・私の収入:税引き前年収:500万円
・元妻の収入:パート収入150万円+各種補助金:100万円+養育費:60万円

そこで、ご相談です。
【相談1】
まず、土地の使用貸借契約(無償で使用する)を土地の名義人の都合で一方的に変更できるのでしょうか?
私はこの元妻の父親からの要望に、応じるつもりはありません。

【相談2】
土地の名義人である元妻の父親から、土地の明渡を要求された場合、私は明け渡さなくてはいけないのでしょうか?
また、明渡の際に、何らかの金銭(立退料や、明渡料など)を受け取ることが出来るのでしょうか?

【相談3】
住居を土地の名義人の子である元妻に譲り、居住して貰った場合、
住宅ローンの支払いを私が続けたとしたら、養育費の減額・相殺が出来るのでしょうか?
また、住宅ローンの支払い額(年間120万円)と、養育費(年間60万円)の差額(年間60万円)を私は支払って貰えるのでしょうか?

長文となり、申し訳ありませんがご回答頂けますと幸いです。

【相談1】
期間の定めの”有る”使用貸借とはいえ、裁判例からすると、
契約の解除が認められる可能性があります。
【相談2】
契約解除が認められた場合は、明け渡し義務が生じます。
使用貸借ですので、立退料支払いをする必要性はありません。
他方、解除後の賃料相当損害金を請求される可能性はあります。
【相談3」
減額の”交渉”はできると思います。

なお、「譲る」とありますが、
売却によらない名義変更を意図されていらっしゃるかと思いますが、
住宅ローン債権者との間で契約違反の問題が生じ得ます。

残債の額と相手方の収入からすると、
金融機関は名義変更とローンの付け替えはまず認めないと考えられます。
金利増加、一括請求、競売リスクがあるので、
相手方としては、収去を求める可能性もあることをお考えになられたうえで
対応を検討されたほうがよいでしょう。

【相談1】
他の事情によって判断が変わる可能性もありますが、離婚したことだけを理由に、一方的に使用貸借契約を終了することはできないと思われます。

【相談2】
期間満了した場合や解除が認められる場合を除いて、使用貸借契約が継続している限りは明け渡す必要はありません。

【相談3】
交渉の余地はあると思います。

元妻に譲渡する場合は、元妻が残ローンを一括返済する、元妻が新規借り入れをすること等が考えられます。
元妻だけの資力では難しいと思いますので、元妻の父親を連帯保証人にする、土地を担保にする等で可能かどうかを元妻に検討してもらい、難しければ第三者への売却(土地建物含めた売却も合わせて検討)も検討する必要があろうかと思います。

複雑なケースですし、弁護士を入れて協議によって解決した方が良いと思いますので、一度お近くの弁護士に相談された方がよろしいかと存じます。

匿名A様、大﨑様

長文の相談にも関わらずご回答頂きまして、ありがとうございます。
住宅ローンを組んだ金融機関や、近くの弁護士に相談させて頂きます。
ありがとうございました。