具体的な事情に応じた養育費、面会交流で合意。調停により3か月で離婚することができた解決事例。
古山 隼也
弁護士
【ご相談内容】【依頼前の状況】
ご相談者は大学卒業後に就職したものの、職場内の人間関係などでうつ病となり、勤務先を退職しました。
ところが、妻やその両親がご相談者の療養を認めず再就職を強く要求したため、夫婦関係は悪化していきました。
さらに、妻が「子の名前が姓名診断によると悪いので改名したい。改名に応じないなら離婚する。」と言い出しました。
ご相談者は妻とその両親からの圧力に耐えかねて当事務所に来られました。
【依頼内容】
ご相談者も今後も妻と一緒に過ごす自信がないとして離婚を希望していました。
しかし、妻が多額の養育費を請求するとともに、子をご相談者に会わせようとしなかったため、養育費と面会交流が争点となりました。
養育費と面会交流をセットにすることで子と会う機会を確保すること、面会交流について子の将来の成長を見据えて内容を詳細に定めることをアドバイスしました。
【対応と結果】
当事務所より妻に対し具体的な離婚条件を提示しました。
しかし、妻は協議に応じないまま弁護士に依頼して家庭裁判所へ調停申立てを行いました。
調停において、妻は実際に子の世話にかかっている費用を養育費として支払うよう主張しました。
それに対し、当方は
①養育費の金額は年収から決めるべきであること、
②ご相談者は再就職したものの、いまだうつ病から完全に回復していないため年収を実際の金額より低く算定すべきであることなどを主張するとともに、
③子が小学校に入学した場合の学校行事への参加や泊まりなど、将来を見据えて具体的かつ詳細な面会交流の取決めを求めました。
当事務所の粘り強い交渉の結果、養育費は相場より一定程度低く、面会交流も3歳まで、6歳まで、6歳以降と、子の成長に合わせた合意を成立させることができました。
婚姻費用や養育費について、請求する側は実際にかかる金額を前提に主張することが珍しくありません。
しかし、支払う側にも生活があるため、これら費用は支出額でなくお互いの収入から決められるべきです。
また、単に現時点での収入額から決めることが適切でない場合は、その事情を説得的に主張することが重要です。
面会交流は、当事者同士が今後気軽に協議できる関係であればその都度決めればよいですが、そういう関係は比較的まれです。
そのため、できる限り具体的かつ詳細に定めておくことで、将来的に面会交流の方法について協議するストレスや実現されないリスクを回避することが大事です。
そこで、あらかじめ決めておくべき面会交流の具体的内容について、弁護士からアドバイスを受けて検討することが有用でしょう。