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かわい しょうこ
河合 祥子弁護士
弁護士法人きさらぎ 新百合ヶ丘事務所
新百合ヶ丘駅
神奈川県川崎市麻生区万福寺1-8-7 パストラル新百合ヶ丘201
対応体制
  • 分割払い利用可
  • 後払い利用可
  • 初回面談無料
  • 休日面談可
  • 夜間面談可
  • WEB面談可
注意補足

初回相談は60分無料。夜間・休日の面談は事前予約が必要となります。

インタビュー | 河合 祥子弁護士 弁護士法人きさらぎ 新百合ヶ丘事務所

3人の子を育てた主婦が司法試験に合格。「女性が生きやすい社会」を目指す奮闘の日々

弁護士法人きさらぎ新百合ヶ丘事務所の河合 祥子(かわい しょうこ)弁護士は、3人の子育てが終わった後に司法試験に合格した異色のキャリアを持ちます。
主婦として3人の子どもを育て、新たに歩み出した第2の人生。
そこには、自身と同じように家庭や育児に悩み、生きづらさを抱える女性たちを支えたいという強い決意と覚悟がありました。
依頼者に寄り添う姿は、この社会に何を問いかけているのでしょうか。

01 弁護士を志した理由

結婚、育児を経た後に司法試験に合格。「主婦の経験を活かしたい」

ーー司法試験に合格したのは子育てが終わった後です。思い切ったチャレンジでしたね。

それまでの私は、法律とは無縁の人生を過ごしてきました。

太宰治や夏目漱石らの文学小説が好きで、大学は文学部に進学。
大学教員になるのが当時の夢でしたが、結婚を機に「家族の生活を支えたい」との思いも芽生え、悩んだ末に主婦業に専念することにしました。

子どもは3人います。
そして、一番下の子が中学校に通い始めた頃に、大きな決断を下しました。
自分自身の人生を見つめ直したときに、「弁護士になりたい」という思いが頭に浮かんできたんです。

主婦だからといって、気楽な人生を送ってきたわけではありません。
出産や育児に悩んだり、女性であるがゆえの生きづらさを感じたり。
ですから、弁護士になって私と同じように悩んでいる方々の力になりたかったんですよ。


ーーそれで、一念発起して受験勉強を始めたと。

40歳を過ぎてからの決断でした。
夫や子どもから驚かれましたし、周囲から「無謀ではないか」と冷ややかな視線を浴びせられることもありました。

でも、一度決めたことは絶対にやり遂げる。
そう思って子どもたちと一緒に勉強机に向かい、猛勉強の末ロースクールに合格。
進学後も育児をしながら勉強し、なんとか司法試験に受かることができたんです。

02 現在力を入れている分野

女性や主婦特有の夫婦や家族問題。離婚後の生活を支えるために

ーー現在は新百合ヶ丘(川崎市)を拠点に活動されています。

ここは、大学院の先輩だった代表と一緒に立ち上げた事務所です。
在籍する弁護士は7人(2023年1月現在)。
本部の東京と宮崎県にも事務所があります。
難解な事件やマンパワーが必要な案件も、チームで対応できるのが強みです。

最も実績豊富なのは、離婚・男女問題です。
不貞の慰謝料、離婚に伴う親権争いや財産分与、養育費などの問題です。
とくに、私の場合は男性からのご相談もありますが、やはり内容的に女性同士の方が話しやすいということで女性からのご相談も多いですね。
それに債務整理や相続、交通事故などが続くかたちです。


ーー夫婦や家族の問題に関して、女性から寄せられるのはどんな相談が多いですか?

とくに多いのは、「離婚をしたくても、なかなか決断できない」といったものです。
これは、旦那の収入に経済的に依存しがちな女性ならではの問題をはらんでいます。

今からお話するのは、実際に過去にあった事案です。
依頼者さまは、旦那さんと小さな2人のお子さんと暮らす女性。
モラハラに悩み離婚を考えていたんですが、一家の生活費を稼ぐ旦那さんから「それならおまえが家を出ていけ。生活費も親権も渡さない」と脅され、悩んでいらっしゃったんです。


ーーお金を「人質」にされているような状態だったんですね。

その女性に限らず、そうした事情からなかなか離婚に踏み出せない方がたくさんいらっしゃるんです。
仮にお子さんと家を出ても、生活苦に陥ってしまうのではないかと。
それなら、「子どものために自分さえ我慢すれば…」と感じてしまうのは無理もありません。

でも、決して我慢する必要はないんです。
そうした方々を支えるために、私たち弁護士や法制度があるからです。
婚姻費用や養育費、財産分与のことです。
親権についても、収入が少ないことは決定打になりません。
最も重視されるのは、お子さんの監護実績です。


ーー先ほどの事件でいえば、依頼者は離婚して子どもと一緒に生活できるわけですか?

はい、事件の続きをお伝えしますね。
お話をうかがってから、まずはお子さんと一緒に別居生活を送っていただくことに。
そして、生活費に当たる婚姻費用を求める調停と、離婚調停を申し立てました。

旦那側が激しく争ってきた親権は、監護実績を踏まえて女性側に。
婚姻費用や養育費とともに適切な財産分与も手にし、無事に離婚も成立。
女性とお子さんは、そこから新しい人生をスタートされていきました。

03 弁護士としての強み

財産分与を700万円増やした熟年離婚。親権争いで高い勝訴率

ーー先ほどお話の続きです。離婚に際しては、財産分与もとても大事な要素だと思います。

財産分与の割合には「原則1/2」ルールがありますが、大事なのは何を分けるか、対象をどこまで広げるかです。
現金預金、不動産、株、場合によってはへそくりがあるかもしれません。
そこを隅々まで調査することが重要です。

これは、ある熟年夫婦の離婚を担当したときのことです。
ご相談いただいた女性に当初、旦那側が提示してきた金額は預金を1/2にした約300万円でした。
ただ、それが調査の結果、1,000万円ほどにまで膨れ上がったんです。

増額した約700万円の内訳は、自宅の不動産評価額、旦那さんが数年後に迎える定年退職金の見込み額などです。
このように、財産分与は弁護士が介入することで当初の何倍にも増額できるケースが少なくありません。

みなさんにお伝えしたいのは、決して焦って離婚届けにサインしてはいけないということです。
養育費などの条件を取り決めておかないと、離婚後に生活苦に陥ってしまいかねません。
ただ、逆に言えば事前に合意しておけば、安心してリスタートできるんです。


ーーとりわけ女性の離婚や家族問題には、ご自身の主婦経験が大きな意味を持ちそうですね。

それこそが、私の最大の強みだと自負しています。
依頼者さまが抱える夫婦関係の悩み、家事・育児の苦労や葛藤。
それは、当事者だったからこそ痛いほどわかるんです。
きっと深いところで共感でき、わかり合えるはずです。

さらに、私の場合は40歳を過ぎるまで法律とは無縁の世界で生きてきました。
弁護士は敷居が高いと言われがちですが、その感覚もよくわかるんです。
壁や距離を感じさせず、依頼者さまと同じ目線で寄り添う弁護。
これもまた、私ならではの武器だと思いますね。


ーー調停や裁判など、実際の紛争現場ではどうでしょう?

たとえば、親権を争う裁判で考えてみましょう。
裁判では、家庭裁判所の調査官が夫婦双方からお子さんの監護状況を聞き取るプロセスがあります。
いかに自分こそが親権者にふさわしいか、それをアピールする重要な場面で、それが判決内容に直結します。

私は3人の子どもを育てました。
実体験があるからこそ、育児の実態を詳細に、熱量を込めて調査官にお伝えすることができます。
育児経験のない弁護士とは、説得力に如実な差が出てくるはずです。
私が親権を含む離婚や家庭問題の裁判で、高い勝訴率を誇るのはそのためです。


ーー頼もしいですね。このメッセージが多くの女性に伝わってほしいです。

男女平等や女性の社会進出が叫ばれて久しいですが、日本は世界から遅れをとっています。
世界経済フォーラムが調査した「ジェンダー・ギャップ指数」の116位(2022年)はその象徴でしょう。
「女性活躍」のかけ声とは裏腹に、まだまだ女性の立場は弱いのが現実です。

壁は厚いですが、ひとりの女性として、弁護士として、女性が生きやすい社会の実現に少しでも貢献したいですね。

04 私を支える信念と思い

長男から告げられた言葉。依頼者には「人生を大切にしてほしい」

ーー40歳を過ぎてからの挑戦と第2の人生。その姿は周りの人に勇気を与えそうですね。

「いくら歳をとっても、新しいことに挑戦できる。感動し、勇気づけられた」。
ある日長男が、私に向かってこう口にしたんです。
子どもたちの人生に何かプラスになってくれたなら、これ以上の喜びはありませんよね。

勉強は大変でしたし、司法試験も一発で合格できたわけではありません。
心が折れかけたこともありましたが、「絶対に最後までやり切るんだ」という一心でやってきました。
それは弁護士になった今、交渉などで妥協を許さない強気の態度にも表れているはずです。


ーー依頼者を勇気づけるメッセージにもなりそうです。

悩みは、抱えているだけでは一向に解決せず、ただつらい毎日を過ごすことになってしまいます。
みなさんにお伝えしたいのは、「自分の気持ちを押し殺すことに慣れないでほしい」「あなた自身の人生を大切にしてほしい」ということです。

弁護士に相談することは、とても勇気のいることだと思います。
でも、その一歩が人生を大きく変えるはずです。
あきらめずに、ぜひ私を頼っていただきたいですね。
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