返済期限を10000年後とする金銭貸借契約は、法的に有効となりますか?
返済期限を
非現実的に長い期間に設定する
金銭貸借契約は、
法的に有効となりますか?
例えば、
A氏とB氏との間で、
A氏がB氏に500万円を貸し、
その返済期限を10000年後とする
契約です。
なんで一万年後に返済期限を設定したかによります。法的には一応有効になる可能性も高いですが、一万年後にしたことに合理的な理由がない限り、事実上貸主は返済を求める意思がないとして、消費貸借契約の成立を否定し贈与契約であるとする可能性も高いです。脱税などに悪用される可能性もあるので。
ご回答ありがとうございます。
法的には一応有効になる可能性も高いのですね。
しかし、返済期限を一万年後にする合理的な理由というのが思い浮かばないのですが、具体的にどのような理由なら「合理的」とみなされるのでしょうか?
まあ、個々の裁判官や弁護士により意見の分かれ得るところとは思います。この設例を目にしたとき、パッと思いついたのは以下の例です。
①AさんがBさんの慈善活動や思想に感銘を受け、Bさんに寄付をしようと申し入れた。しかしBさんは宗教上の理由から「施しは受けない」と贈与や寄付を拒んだ。そこでAさんが返済期限1万年の消費貸借契約にすることはどうかと申入れ、Bさんはしぶしぶながら承諾した。
②AさんとBさんは人体冷凍保存により今は治療不可能の病にかかっても、死亡しても、未来の技術で治癒や蘇生が可能になると信じている。そのため、AさんとBさんの間では1万年後も生きていることが当然あり得ると考えていたため、返済期限1万年の消費貸借契約を締結した。
③不老不死に関する研究により科学技術が飛躍的に向上し、事実上不老不死も可能になった。そのため返済期限一万年も非現実的ではなくなった。
なるほど、そういう理由なら合理的とみなられるのですね。
比較的現実にあり得そうなのは、その中でも①でしょうかね。
そういう場合なら、返済期限10000年後の消費貸借契約でも有効とみなされるのですね。
実質的には贈与税も節税も兼ねそうですね。
ご回答ありがとうございました。
ということは、慈善活動に寄付する際には、この手法を使えば良いのですね!
得心しました。
いや、節税や租税回避目的でそれをやると、課税庁などが贈与と認定して課税することがありますので、基本そういうズルは出来ないと思っておいた方がいいです。
そうですか、わかりました。