家賃滞納による賃貸契約解除通知について

コロナの影響で家賃滞納を4か月分しております。
仕事が決まっており、今月の25日頃まで全額解消できる予定です。

現在、督促の電話に対して対応、相談はしておりますが、解除通知等はまだ来ておりません。

もし賃貸契約解除通知が届き、期間内にお支払いが難しく、数日遅れで全額お支払いした場合に関しても、強制退去となるのでしょうか。

よろしくお願いします

令和2年4月1日施行の改正民法541条ただし書では、相当の期間を定めた履行の催告がなされた場合において、その期間経過時の債務の不履行の程度が軽微なときは、契約の解除はできないこととされています(なお、上記施行日前に契約が締結された場合の契約解除については、改正前の規定が適用されますが、基本的には同じような解釈になるかと思われます)。
 不履行の程度が軽微である等と主張して契約解除を争っていく方法もありますが、家賃滞納が3か月以上続くと契約解除が認められてしまう可能性が高くなるので、解除通知が届く前に、滞納状態を解消•軽減させておくのが望ましいと言えます。
 今月25日には資金の目処が立っているならば、ご家族などに相談して不履行分の援助を受け、賃貸人に早めに支払いをして不払の解消•軽減を図っておき、資金が得られ次第、援助してくれたご家族などに返済する方法もあるかと思います。
 
(催告による解除)
第五百四十一条 当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない。

清水先生のご見解に付言しますと、契約解除の意思表示は形成権の行使ですので、一度解除の効果が発生してしまうと、その後に賃料を支払っても、解除の効果を覆滅させることは原則として困難です。
したがいまして、強制退去させられる可能性を少しでも軽減させるためには、先方から解除通知が届く前に滞納分を支払う方がよろしいかと存じます。