他サービスの画像を利用者が使用する場合、著作権侵害にならないでしょうか。(利用規約作成者を探してます

新しいアプリのサービス考えています。(利用規約作成のご依頼できる方を探しております。)
内容は、買い物をするときに意思決定の為に他人に意見が聞けます。
その際、2つの画像を選択して、どっちが良いかを選んでもらえるだけの簡単なものです。

この画像として使用されそうなのが、アマゾンやZOZO、楽天の商品画像なのですが、そういった著作権ありの画像をユーザーが使われる場合、サービス提供側として、ZOZOや楽天などから著作権使用で起訴されたりしないのでしょうか。

SNSではそういったことが横行しているはずなので、その観点も含めてアドバイスもらえると助かります。

よろしくお願いいたします。

画像をどこから引用したかを明記しておけば、
問題は起きないでしょう。
ブログでもきちんと引用されてる人の割合が
多くなってなってますね。

ユーザーがどこから引用したかまで記載するケースは非常に少ない想定なのですが、その場合はどうでしょうか。ご確認の程、よろしくお願い致します。

原著作権者までわからなくても、出所を明らかに
していただけば大丈夫でしょう。

著作権とは、複製権や公衆送信権等、著作物に対する様々な権利の総称です。こうした著作物に対する権利を許可なく侵害すれば、著作権侵害となります。

また、例えば画像や音楽等、著作物についての第三者に対して利用を認めているサイトもありますが、商用の禁止や加工の禁止等、利用の仕方等に制限を課していることが多く、こうした制限に反した使用をすると、やはり著作権侵害となります。

さらに、引用については、「報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるもの」に限って認められるとされています(著作権法32条1項)。
そのため、こうした限定から外れた使用の場合には、例え出典元を引用しても、著作権侵害となります。

今回ご質問のありました、ショッピングサイトにおける商品画像の権利は、原則として各出品者やサイトに帰属しています。また、大手のショッピングサイトでは、画像の取扱等についても規約上で定めを設けており、転載等を禁じていることが多いです。
こうした中で、画像を許可を得ずに転載すると、上述した複製権等を無断で侵害したものとして著作権侵害となります。実際にも、こうした無断転載による権利侵害を理由とした損害賠償請求等も増えつつあります。

また、引用をつけたとしても、営利目的のサイトやアプリ運営という目的では、前述した著作権法32条1項の定める制限の範囲外と考えられますので、なお著作権侵害になるものと思慮いたします。

このように、画像の転載については、著作権侵害となる可能性がありますので、控えられた方がよろしいかと思慮いたします。
ビジネスモデルやその規約作成等にあたっては、こうした法律面でのチェックを経ながら行なっていく必要がありますので、ビジネスを開始する前には、一度弁護士にチェック等を受けた方が安全なものと思慮いたします。

青山様

ご丁寧な回答ありがとうございます。そうするとメルカリでもECサイトの画像が勝手に使われていますが、その点はどのように解釈すればよいのでしょうか。

ご確認の程、よろしくお願い致します。

ご参考になったようであれば幸いです。

上記のご質問についてですが、結論としましては、単に権利者からの具体的な請求がまだなされていないだけであって、著作権侵害の状態にはあるものと思慮いたします。

例えば、大手のECサイトの規約を見ますと、各投稿者によるコンテンツの投稿については、適法か否かも含め、投稿者で自己責任で行うものとし、サイトとしては責任を持たない旨の規定がなされていることがあります。
利用者も多いため、サイトとして投稿画像等のチェックは行えないことから、自己責任で判断して行動するように求めた規定と思慮いたします。

この結果、画像投稿の時点では、サイトにおいて事前チェックがなされるわけではないため、著作権侵害となるような画像もそのまま投稿されてしまい、結果として、権利者から削除や損害賠償等の請求がなされるまで、事実上、その投稿状態が残ったままになっているものと思われます。

こうした無断転載の件数は多く、また、本人の特定にも時間や費用がかかることから、全ての無断転載に対しては、権利者が対応できていないという実情があるものと思われます。
もっとも、著作権者として承諾をしているのでない限り、請求が現時点でないとしても、著作権侵害となることに変わりはありません。
そのため、著作権者が、本人の特定や具体的な請求に動いてきた場合には、こうした無断転載をしていると、権利侵害の責任を問われることになり、結果として、賠償等をしなければならない事態にもなります。

このように、ECサイト等における画像転載等は、適法な状態とは必ずしも言い難く、権利者の行動次第では責任が生じかねないものですので、やはりこうした無断転載は控えた方が安全かと思慮いたします。