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たかやま りゅうじ
高山 竜嗣弁護士
法律事務所ルフ
堺筋本町駅
大阪府大阪市中央区淡路町2-5-8 船場ビルディング318
注力分野
対応体制
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  • 夜間面談可
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  • メール相談可
注意補足

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インタビュー | 高山 竜嗣弁護士 法律事務所ルフ

30代で弁護士を目指した異色のキャリア。世界を旅した経験から、人の尊厳を守る刑事弁護人に

窃盗や強盗、詐欺…。
世間的にも、犯罪加害者に対するイメージは良いものではありません。
加害者=悪だと決めつけている方も、多いのではないでしょうか。
その風潮に疑問を投げかけるのが、高山竜嗣(たかやまりゅうじ)弁護士です。

現在は大阪の地に、法律事務所ルフを開業。
「罪を憎んで、人を憎まず」の精神のもと、加害者の守られるべき権利の獲得に尽力しています。

そんな高山弁護士が弁護士を目指したのは、なんと30歳になってから。
20代までは世界中を放浪して過ごしていたそうです。
今回は、一風変わったキャリアをもつ高山弁護士のこれまでの歩みや、滲み出る刑事弁護への熱意をご紹介しましょう。

01 弁護士になるまでの歩み

世界を放浪した20代。惨憺たる現状を目の当たりにし、人の尊厳を守る弁護士に

――先生のご経歴を教えてください。

私、実は少し変わった経歴の持ち主なんです(笑)
そもそも大学に進学したのが30歳の頃で、それまでは世界のいくつかの国や地域を旅したり、飲食店を経営したりと、自由気ままな人生を送っていました。

――非常に意外です!

もともと中学受験して大阪にある私立の某進学校に通っていたくらいなので、勉強は嫌いじゃなかったんです。
でも当時、学校の先生から「大学に行かないとロクな大人にならないぞ!」と口酸っぱく言われていて。今思えば大学進学率を上げるための方便なんでしょうけど、中学生だった私にはその価値観がどうしても理解できませんでした。
「良い大学に入れば、良い会社に就職できる」周りの大人は口を揃えてそう言いましたが、本当にそれが幸せな生き方なのか。唯一絶対なのか。
その疑問がどうしても解消できなかった私は、中学を中退し、地元の公立中学、高校へと進学しました。
そして卒業後は、冒頭でお話しした世界放浪の旅に出るわけです。


――そこからなぜ弁護士を目指すことになったのか、気になります。

中国やタイ、イギリス、オーストラリア、スウェーデン…。
発展途上国から先進国まで、多くの国や地域に足を運びました。行き先を選ぶ基準は自分が面白いと感じるかどうか。ワクワクするかどうか。だから旅行者が多く訪れる観光地にはあまり行かず、小さな村で地元の人たちと酒飲んでのんびり過ごすだけのこともありました。期間も1週間のときもあれば、数ヶ月滞在することも。
そうこうしているうちに、貧困や差別、伝染病の蔓延など、日本では考えられない状況に苦しむ人々と出会い、人間の尊厳とは一体何なんだろうかと考えさせられました。
そして20代後半の頃には飲食店の経営もしていたのですが、金銭的な利益だけを目的に仕事をすることに疑問を抱いたんです。
世界には、人の最低限の権利すら守られずに苦しんでいる人々が大勢います。他方、自分といえば、こんな豊かな国に五体満足で生まれ、勝手気ままに生きている。
金儲けも、それはそれで楽しかった。でもこのまま、営利だけを目的とした仕事を続けていいのだろうか。
私も人の権利や尊厳を守り、命をかけて取り組める仕事がしたい。
そう考えて大学に入学し、弁護士を目指すことにしたんです。


――周りの反応は、いかがでしたか?

そりゃもう、笑われましたよ(笑)
この年齢から司法試験を受ける、弁護士を目指すだなんて無理に決まっている、絶対に失敗する等、散々言われましたね。
でも私は、自分が決めたことは納得するまでとことんやらないと気が済まない性格なんです。笑うなら笑え。別に今からオリンピックに出て金メダルを獲るなんて言ってるわけでもないし、できるわと。両親や妹、親友など、少ないながらも応援してくれる人はいましたしね。
絶対に諦めないという覚悟で猛勉強し、司法試験には1回で合格、晴れて弁護士になることができました。

02 注力分野

加害者の権利を守り、罪を償わせる。人生のやり直しを支援する刑事弁護に注力

――先生の注力分野を教えてください。

現在は刑事弁護に注力しています。
事件の加害者側から、依頼を受けることが多いです。

強盗殺人や暴行、窃盗など、事件名だけ聞くと、加害者はとんでもない悪党なのではないかと思う方も多いのではないでしょうか。
テレビやネットでも加害者は散々な叩かれようで、世間に良い印象を与えることはないはずです。
でも、実情は違います。
私はこれまでに、数多くの刑事弁護に携わって参りました。
世間で凶悪だ、残忍だと騒がれている加害者の弁護も担当しましたが、根っからの極悪人は一人もいませんでした。
家族や行政の支援を受けられず、生きるためにやむを得ず犯罪に手を染めてしまった、不条理な出来事に巻き込まれてどうしようもなかったなど、事件の蓋を開けてみると、加害者の人物像が世間の認識と大きく乖離していることはよくあります。


――加害者の真の姿は、弁護士にしかわからないと。

なので私は、事件をセンセーショナルに取り上げるワイドショーの類が、どうしても好きになれないんです。
事件の真相を知らないのに、もしかしたら冤罪の可能性だってあるのに、報道はどんどん加熱していきます。
報道を見た世間の人々は「なんて酷いやつなんだ」と、加害者を非難しますよね。


――ネットニュースのコメント欄でも、皆さん思い思いに発言している印象です。

仰る通りです。でも、世間の皆さんが何気なく発言していることは、加害者のみならず、加害者のご家族まで傷つけてしまうかもしれません。
私は加害者に対して、面白がって無責任に石を投げる側にだけは絶対になりたくないんですよ。健康を失ったり、人に裏切られたり。いつ自分が「あっち側」に回るとも限らないじゃないですか。そんなときに石投げられたいですか?そういうことです。
もちろん、罪をなかったことにはできないですし、きちんと償う必要はあります。
でも加害者には、自分の罪を反省して謝罪し、人生をやり直す権利があることを忘れてはいけません。

事件の実情を私がこの目で見て、誤った司法判断とならないように加害者側の権利を守る。
この熱意を持ち続け、刑事弁護に取り組んでいます。

03 信念

依頼者の顔が見える弁護を。個人事務所の特性を活かし、フットワーク軽く駆け回る

――先生の信念を教えてください。

依頼者さまひとりひとりと向き合い、顔が見える弁護活動をすることです。
法律事務所ルフは、私ひとりの個人事務所です。
事務員もいないので、ご依頼から解決まで一貫して私が対応させていただきます。
そのため、どうしても対応できる事件数は限られてしまいますが、その分依頼者さまと密に関わり、事件にしっかり入り込んだ弁護活動ができるんです。

特に刑事事件は、初動が大切です。
大手の事務所さんだと、依頼の段階でまず事務員さんが電話で事件の概要を聞き取り、弁護士に伝え、契約書を締結する…という流れのところが多いと思います。
でも私の場合は、依頼の電話も私が受けますし、話も私がお伺いします。


――すぐに弁護士と話せるのは、個人事務所ならではの強みですね。

刑事事件の場合は、逮捕された加害者のご家族から依頼の電話が来ることがほとんどです。
私は、まずご家族のお話を聞いて、その後すぐに加害者のもとへ接見に向かうようにしています。
ご家族の方がどんなに私に依頼したいと仰っても、肝心なのはご本人の気持ちですから。
まずは逮捕されたご本人とお会いして、どうしたいのか、意思を確認するようにしています。契約書はその後です。


――それで、依頼にならないこともありますよね?

もちろん、ありますよ。
依頼にならなければ当然、お金をいただくこともありません。
でもそれでいいんです。
たとえご依頼につながらなくても、逮捕されたご本人の声に耳を傾け、今後不利にならないよう取り調べ時のアドバイスなどはしっかりさせていただきます。
ここまでフットワーク軽く動けるのも、個人事務所だからこそです。

04 解決事例

実刑免れない特殊詐欺。被害者への熱い手紙と被害弁償で執行猶予を獲得

――印象に残っている解決事例を教えてください。

複数の高齢者から高額な金銭をだまし取った、特殊詐欺の事例をご紹介します。
お金に困っていた依頼者さまは、友人から割の良いバイトがあると紹介されて、詐欺の受け子に手を染めてしまったんです。
最初は詐欺だと知らずにやってしまい、気付いたときには抜けることができず、結果的に数百万の現金をだまし取った疑いで逮捕、起訴されました。


――近年、特殊詐欺は厳罰化の傾向にありますよね。

基本的に特殊詐欺は、執行猶予なしの実刑判決が出る事件です。
でも、依頼者さまの年齢はまだ若く、実刑となれば人生の貴重な時間を失うことになります。
私は、少しでも依頼者さまの利益を獲得したい一心で、被害者の方々への被害弁償に向けて動き始めました。


――どのように交渉に臨んだのでしょうか。

被害者は、これまでにコツコツ貯めた高額な現金を奪われているわけです。
中にはショックで寝込んでしまう方もいらっしゃいましたし、ご家族が激怒して話し合いを拒否される方もいました。
私は、被害者の方々へ手紙を書いてお送りしたり、自宅に足を運んだりなど、心から誠意を尽くして話を聞いていただけないかと掛け合いました。


――手紙ですか。先生の熱意が伝わってきます。

形式的な書面ではなく、心を込めた手紙のほうが、気持ちが伝わりやすいと考えたんです。

諦めずにコンタクトを取り続けた結果、ようやく数名の被害者が話し合いに応じてくださり、無事に被害弁償をすることができました。
金額は約500万円で、依頼者さまのご両親に協力していただき捻出しました。
ご両親にもきちんとご説明し、理解を得られたからこそ出していただけたお金だと思っています。


――最終的な判決は、どうなりましたか?

被害弁償の事実と反省の意が考慮され、特殊詐欺では異例の執行猶予判決を獲得できました。
判決が言い渡された瞬間、依頼者さま、そしてご家族は涙ぐんでいましたね。

先ほどもお話ししましたが、罪をなかったことにはできません。
でも、事件の背景や加害者の気持ちを理解すること、加害者の権利を守り、更生をサポートすることが私の役目です。
事件の加害者だという先入観を持たず、目の前の依頼者さまを信じて、今後も誠実に弁護活動に取り組んでいきます。

05 今後の展望、メッセージ

自分の手で最後まで丁寧に。挫折を経験したからこそ、人に優しい弁護を

――今後の展望を教えてください。

依頼者さまひとりひとりと向き合える今のスタイルが気に入っているので、今後も変えるつもりはありません。
これからも、自分の目の行き届く範囲でご相談をお受けして、最後までしっかり責任を持って対応できる弁護士でありたいです。


――メッセージがあれば、お願いします。

冒頭でもお伝えした通り、私はかなり独特な人生を歩み弁護士となりました。
幾度となく挫折も味わいましたね。実際、中学も辞めてますし(笑)
幼い頃から優秀で、有名大学を出て弁護士となった、いわゆるエリートタイプでは全くありません。
だからこそ弱い立場の人の気持ちがよくわかりますし、痛みや苦しみも理解できるんです。

個人事務所ならではのフットワークの軽さで、ひとつひとつのご相談に熱く誠実に対応いたします。
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