くろき ともひろ
黒木 朋宏弁護士
弁護士法人KURATA 焼津事務所
焼津駅
静岡県焼津市栄町1-8-14 デイジービル102
インタビュー | 黒木 朋宏弁護士 弁護士法人KURATA 焼津事務所
大切なのは納得してもらうこと。冷静に選択してもらうことで依頼者さまの最大の利益を
静岡県焼津市にある弁護士法人KURATA焼津事務所に所属する黒木 朋宏(くろき ともひろ)弁護士。
依頼者に対して大切にしているのは、納得してもらうこと、そして冷静に選択してもらうこと。
これらを心がけて事件解決に努めています。
交通事故を巡る遺産相続では、相続人全員の相続放棄の意思を確認。
ふたりの子どもがいる夫婦の離婚調停では、両親がそれぞれ親権をもつことで和解。
しかし、それ以上に依頼者に対して大切に思っていることがある黒木先生。
一体それは、何なのでしょうか?
依頼者に対して大切にしているのは、納得してもらうこと、そして冷静に選択してもらうこと。
これらを心がけて事件解決に努めています。
交通事故を巡る遺産相続では、相続人全員の相続放棄の意思を確認。
ふたりの子どもがいる夫婦の離婚調停では、両親がそれぞれ親権をもつことで和解。
しかし、それ以上に依頼者に対して大切に思っていることがある黒木先生。
一体それは、何なのでしょうか?
01 弁護士になったきっかけ
大学で経験したリアルな法律相談。元々、憧れていた弁護士に
――大学生のころ、意義のある活動をされていたそうですね。
高校生のころに弁護士に興味を持ち、大学は迷わずに法学部に進学しました。
大学では4年間、法律相談部に所属して法律相談に乗っていたのです。
もともと弁護士になるつもりで法学部に入学しましたが、法律相談部での経験もあり弁護士を目指しました。
――法律相談部とは……どのような活動だったんですか?
大学の中で定期的に場所を借りて、一般の方から法律相談を受けていました。
法律相談を受けると、自ら回答を考えて顧問の先生に「この内容で回答してよいですか?」と確認してその場で回答します。
そして、終わったあとはグループにわかれて、回答した内容の根拠となる条文や判例について議論するのです。
今から思えば、かなり本格的に活動していましたね。
相談内容も「親族のうち、誰が相続人に該当するのか?」や「高額商品を分割払いで買ったけど、解約できないか?」など生活に密着したものでした。
顧問の先生は、第一線で弁護士として活躍している大学の卒業生だったので、実践的な知識と経験を得られました。
――大学やロースクールの授業だけでは学べないことも、経験できましたか?
そうですね、対人スキルの面でよい経験になったと思っています。
ただ、やはり司法試験の勉強は大変でした。
高校生のころに弁護士に興味を持ち、大学は迷わずに法学部に進学しました。
大学では4年間、法律相談部に所属して法律相談に乗っていたのです。
もともと弁護士になるつもりで法学部に入学しましたが、法律相談部での経験もあり弁護士を目指しました。
――法律相談部とは……どのような活動だったんですか?
大学の中で定期的に場所を借りて、一般の方から法律相談を受けていました。
法律相談を受けると、自ら回答を考えて顧問の先生に「この内容で回答してよいですか?」と確認してその場で回答します。
そして、終わったあとはグループにわかれて、回答した内容の根拠となる条文や判例について議論するのです。
今から思えば、かなり本格的に活動していましたね。
相談内容も「親族のうち、誰が相続人に該当するのか?」や「高額商品を分割払いで買ったけど、解約できないか?」など生活に密着したものでした。
顧問の先生は、第一線で弁護士として活躍している大学の卒業生だったので、実践的な知識と経験を得られました。
――大学やロースクールの授業だけでは学べないことも、経験できましたか?
そうですね、対人スキルの面でよい経験になったと思っています。
ただ、やはり司法試験の勉強は大変でした。
02 弁護士としてのキャリア
法テラスでの勤務経験を踏まえて。現在も一般民事に広く対応
――弁護士になって、はじめに法テラスを選んだ理由は何でしたか?
大学の法律相談部の経験から、「法律相談といえば一般市民向け」というのが私のイメージだったのです。
一般市民だけを対象とした仕事ができることや、弁護士が少ない司法過疎地域での活動ができるということもあり、法テラスを選びました。
法テラスは、一般市民を対象として無料法律相談や弁護士費用を工面するための民事法律扶助制度等を行っている独立行政法人であり、全国に事務所があるため、全国転勤をともないます。
はじめ私は静岡市の法テラスに勤め、その後、浜松市の法テラスに移りました。
――そして今の事務所に移ると。今の事務所を選んだ理由は何だったのですか?
実は静岡市の法テラスに勤めていたころ、今の法律事務所に養成研修として1年間お世話になっていたんです。
そのご縁もあり、今の事務所で再度お世話になることになりました。
――現在は、どのような事件を扱っているのですか?
債務整理や離婚事件をはじめ、企業法務・従業員トラブルなど幅広く対応しています。
なかでも多いのが交通事故ですね。
あとは、遺産分割にも対応します。
こういった事件は数が多く、とにかく依頼されれば対応しているという状態ですね。
現在も数十件の案件を抱えて、同時進行で進めているところです。
大学の法律相談部の経験から、「法律相談といえば一般市民向け」というのが私のイメージだったのです。
一般市民だけを対象とした仕事ができることや、弁護士が少ない司法過疎地域での活動ができるということもあり、法テラスを選びました。
法テラスは、一般市民を対象として無料法律相談や弁護士費用を工面するための民事法律扶助制度等を行っている独立行政法人であり、全国に事務所があるため、全国転勤をともないます。
はじめ私は静岡市の法テラスに勤め、その後、浜松市の法テラスに移りました。
――そして今の事務所に移ると。今の事務所を選んだ理由は何だったのですか?
実は静岡市の法テラスに勤めていたころ、今の法律事務所に養成研修として1年間お世話になっていたんです。
そのご縁もあり、今の事務所で再度お世話になることになりました。
――現在は、どのような事件を扱っているのですか?
債務整理や離婚事件をはじめ、企業法務・従業員トラブルなど幅広く対応しています。
なかでも多いのが交通事故ですね。
あとは、遺産分割にも対応します。
こういった事件は数が多く、とにかく依頼されれば対応しているという状態ですね。
現在も数十件の案件を抱えて、同時進行で進めているところです。
03 強みを活かした解決事例①
相続人の多い遺産分割。依頼者さまの最大の利益とは?
――どのような事件が印象に残っていますか?
交通事故で亡くなった方の遺産分割が印象に残っています。
依頼者さまの旦那さまが交通事故に遭い、残念ながら亡くなられました。
結果的には保険金を含めて数千万円の遺産相続が発生することになったのです。
お子さまはいなかったため、相続人は依頼者さまと、旦那さまのご兄弟などを含めて8人でした。
ただ、ほかの相続人は遠方に住んでおり、全員と遺産分割協議を行うとなると手続きが非常に大変だったのです。
――解決に向けて、どのように進めたのですか?
遺産の総額は保険金を含めて数千万円でしたが、奥さまと人数の多い兄弟姉妹の相続人とで相続割合が大きく異なります。
遺産分割協議のみならず保険金請求手続きの手間を考えると、ほかの相続人には大きなメリットはありませんでした。
ほとんどの相続人が相続分を奥様に譲渡することに同意してくれたため、手続きは比較的スムーズに進みました。
一部、相続したいという方がいましたが、その方には和解金を支払って同意していただきましたね。
そして、最終的に依頼者さまお一人で相続できるようにしたんです。
――旦那さまを亡くし、遺産分割の手続きもあり、依頼者さまは大変でしたね。
そうですね。
結果的に遺産分割の手続きが終わるまで一年かかりました。
依頼者さまは経済的にも困窮していたため、解決したときには「やっと終わってよかった」と安心した様子でした。
交通事故で亡くなった方の遺産分割が印象に残っています。
依頼者さまの旦那さまが交通事故に遭い、残念ながら亡くなられました。
結果的には保険金を含めて数千万円の遺産相続が発生することになったのです。
お子さまはいなかったため、相続人は依頼者さまと、旦那さまのご兄弟などを含めて8人でした。
ただ、ほかの相続人は遠方に住んでおり、全員と遺産分割協議を行うとなると手続きが非常に大変だったのです。
――解決に向けて、どのように進めたのですか?
遺産の総額は保険金を含めて数千万円でしたが、奥さまと人数の多い兄弟姉妹の相続人とで相続割合が大きく異なります。
遺産分割協議のみならず保険金請求手続きの手間を考えると、ほかの相続人には大きなメリットはありませんでした。
ほとんどの相続人が相続分を奥様に譲渡することに同意してくれたため、手続きは比較的スムーズに進みました。
一部、相続したいという方がいましたが、その方には和解金を支払って同意していただきましたね。
そして、最終的に依頼者さまお一人で相続できるようにしたんです。
――旦那さまを亡くし、遺産分割の手続きもあり、依頼者さまは大変でしたね。
そうですね。
結果的に遺産分割の手続きが終わるまで一年かかりました。
依頼者さまは経済的にも困窮していたため、解決したときには「やっと終わってよかった」と安心した様子でした。
04 強みを活かした解決事例②
ふたりの親権を得たい父親。ひとりだけでも獲得できた親権
――とくに大変だった事件はありますか?
お子さまのいる夫婦の離婚は、親権で揉めることが多いですね。
依頼者さまには奥さまとふたりのお子さまがおり、お子さまは小学生低学年でした。
依頼者さまははじめ、お子さまふたりの親権を得たいと希望されていました。
――父親が親権を獲得するのは難しいと聞いたことがあります。
基本的にはそうですね。
なので、私も依頼者さまには、ふたりとも親権を獲得するのは難しい旨を説明したんです。
最終的にはふたりのお子さまの親権を、夫婦がそれぞれひとりずつもつという形で和解しました。
離婚調停なので裁判所の判断ではなく、和解勧告があったわけでもなく、話し合いのなかで決まったことです。
――離婚の難しいところは、どのような点ですか?
当事者が感情的になってしまうことです。
親権が争点になるとなかなか大変ですね。
そのため、とにかく依頼者さまに納得してもらうことを大切にしています。
相手に言いたいこともたくさんあると思いますが、それをそのまま言ったり書面に記載すると、争いの火種になってしまうんです。
依頼者さまのお気持ちに十分寄り添ったうえで、「とはいえ、相手もこの書面を見るんですよ」とか「あなたがこのようにいうと、相手は◯◯と返してきますよ」とか……。
感情的になる場面で、できるだけ冷静になってもらえるよう説明していますね。
お子さまのいる夫婦の離婚は、親権で揉めることが多いですね。
依頼者さまには奥さまとふたりのお子さまがおり、お子さまは小学生低学年でした。
依頼者さまははじめ、お子さまふたりの親権を得たいと希望されていました。
――父親が親権を獲得するのは難しいと聞いたことがあります。
基本的にはそうですね。
なので、私も依頼者さまには、ふたりとも親権を獲得するのは難しい旨を説明したんです。
最終的にはふたりのお子さまの親権を、夫婦がそれぞれひとりずつもつという形で和解しました。
離婚調停なので裁判所の判断ではなく、和解勧告があったわけでもなく、話し合いのなかで決まったことです。
――離婚の難しいところは、どのような点ですか?
当事者が感情的になってしまうことです。
親権が争点になるとなかなか大変ですね。
そのため、とにかく依頼者さまに納得してもらうことを大切にしています。
相手に言いたいこともたくさんあると思いますが、それをそのまま言ったり書面に記載すると、争いの火種になってしまうんです。
依頼者さまのお気持ちに十分寄り添ったうえで、「とはいえ、相手もこの書面を見るんですよ」とか「あなたがこのようにいうと、相手は◯◯と返してきますよ」とか……。
感情的になる場面で、できるだけ冷静になってもらえるよう説明していますね。
05 弁護士として心がけること
法律相談じゃない。話す相手がたまたま弁護士であるだけ
――弁護士として、大切にしていることは何ですか?
依頼者さまのお話を最初から最後まですべて聞くことです。
もちろん、こちらからも質問していろいろな情報を集めますが、そのうえで、状況や依頼者さまの希望を整理し、選択肢を提示して最終的には依頼者さまに選んでもらうということが大事だと考えています。
依頼者さまのなかには、はじめからご自身で情報を集め、考えをまとめていたり、既に解決手段を決めていたりする方もいます。
しかし、弁護士の立場からすると、「依頼者さまが問題だと考えている重要なポイントと私が重要だと考えているポイントが全く違う…」、「任意整理より、自己破産のほうが……」とか「今すぐ別居や離婚をすると生活が困窮しそう……」など、思うことがあるんです。
それを丁寧に依頼者さまに説明して、それでもこちらがおすすめしない解決手段をご自身が納得したうえで選んだ場合には、私も覚悟を決めますね。
――今後、どのような弁護士になりたいですか?
「この弁護士に任せておけば大丈夫」と、誰もが安心感を覚えるような弁護士になりたいと思っています。
今後、知識や経験を重ねていきながら目指していきたいですね。
――最後に、法律で困っている方にメッセージをお願いします。
法律相談と聞くと身構えてしまうかもしれません。
だから、ちょっとだけ話しに行く。
話す相手がたまたま弁護士だった。
それくらいの気持ちでOKなんです。
話してもらうことで、感じている不安が大きな問題じゃないとわかります。もし本当に大きな問題だったとしても、問題があったと分かること自体が大事だと思います。
法律という言葉を気にせず、ただ相談をするというぐらいに気軽に話しに来てもらえればと思います。
依頼者さまのお話を最初から最後まですべて聞くことです。
もちろん、こちらからも質問していろいろな情報を集めますが、そのうえで、状況や依頼者さまの希望を整理し、選択肢を提示して最終的には依頼者さまに選んでもらうということが大事だと考えています。
依頼者さまのなかには、はじめからご自身で情報を集め、考えをまとめていたり、既に解決手段を決めていたりする方もいます。
しかし、弁護士の立場からすると、「依頼者さまが問題だと考えている重要なポイントと私が重要だと考えているポイントが全く違う…」、「任意整理より、自己破産のほうが……」とか「今すぐ別居や離婚をすると生活が困窮しそう……」など、思うことがあるんです。
それを丁寧に依頼者さまに説明して、それでもこちらがおすすめしない解決手段をご自身が納得したうえで選んだ場合には、私も覚悟を決めますね。
――今後、どのような弁護士になりたいですか?
「この弁護士に任せておけば大丈夫」と、誰もが安心感を覚えるような弁護士になりたいと思っています。
今後、知識や経験を重ねていきながら目指していきたいですね。
――最後に、法律で困っている方にメッセージをお願いします。
法律相談と聞くと身構えてしまうかもしれません。
だから、ちょっとだけ話しに行く。
話す相手がたまたま弁護士だった。
それくらいの気持ちでOKなんです。
話してもらうことで、感じている不安が大きな問題じゃないとわかります。もし本当に大きな問題だったとしても、問題があったと分かること自体が大事だと思います。
法律という言葉を気にせず、ただ相談をするというぐらいに気軽に話しに来てもらえればと思います。