なかの きみ
中野 希美弁護士
WILL法律事務所
淀屋橋駅
大阪府大阪市北区西天満4-6-8 OLCビル6階
インタビュー | 中野 希美弁護士 WILL法律事務所
DV・モラハラなど、証拠の乏しい裁判で逆転勝訴。徹底的な聞き取りで依頼者の笑顔を取り戻す
裁判官として数々の紛争に携わり、現在は大阪にWILL法律事務所を構える、中野希美(なかの きみ)弁護士。
徹底した傾聴姿勢と裁判官経験に裏打ちされた深い洞察力が、中野弁護士の大きな強みです。
25年のキャリアを誇る中野弁護士ですが、人柄はとてもフレンドリー。
「人の話を聞くのが得意なんです。ゆっくりで構いません。ぜひ色んなお話を聞かせてください」と温かい表情で語ります。
依頼者の5年後、10年後の未来を見据え、本来の姿を取り戻すために伴走する。
中野弁護士の熱意や信念に、迫ります。
徹底した傾聴姿勢と裁判官経験に裏打ちされた深い洞察力が、中野弁護士の大きな強みです。
25年のキャリアを誇る中野弁護士ですが、人柄はとてもフレンドリー。
「人の話を聞くのが得意なんです。ゆっくりで構いません。ぜひ色んなお話を聞かせてください」と温かい表情で語ります。
依頼者の5年後、10年後の未来を見据え、本来の姿を取り戻すために伴走する。
中野弁護士の熱意や信念に、迫ります。
01 これまでの歩み
司法の世界で25年。裁判官から当事者の生の声を聞く弁護士へ
――先生はもともと、裁判官をされていたとか。
はい。京都と松江の裁判所で5年ほど、裁判官を務めていました。
裁判官を目指したのは、争いの渦中にいる当事者の話を、きちんと聞きたいという想いがあったからです。
双方の言い分を聞いて、争いを終わらせるために「一番良いと思える解決」を提案する。
それができるのが、裁判官です。
もともと人の話を聞くのは得意でしたし、たくさんの事件を扱ってみたかったというのも、理由のひとつですね。
――裁判官になるのは、狭き門という印象があります。
でも実は私、司法修習時代の成績はあまりよくなかったんですよ。
当時の教官からは、「中野さんは人柄はいいんだけど、成績がね…」なんて言われていました(笑)。
裁判官になれたのは、私の熱意や人物を評価していただけたからかもしれません。
裁判官時代には、民事事件、刑事事件のほか、少年事件や民事保全など、さまざまな事件に携わり、最後の1年間は簡易裁判所で単独事件の裁判官も務めていました。
――順風満帆なキャリアです。では、なぜ弁護士に方向転換を?
裁判官である以上、どんなにたくさんの事件に携わっても、事件の背景にある本質には深く関われないと感じたんです。
裁判に出てくる情報は、弁護士が依頼者さまからヒアリングした内容のほんの一部、上澄みなんです。
富士山にたとえるなら、弁護士は樹海部分から事件を見ているのに対し、裁判官は山頂付近の景色しか見ることができません。
一部しか見えない状態で、果たして「良い解決」を提示できるのか、当事者のための司法サービスが提供できているのか。
このままだとルーティンで判断してしまうのではないかという疑問が深まりました。
「良い解決」のためには、私自身が樹海に分け入り、当事者に寄り添って生の声を聞く必要があるのではないか。
そのためには、弁護士になるしかないと思ったんです。
――そのような経緯があったのですね。では、弁護士のやりがいも教えてください。
一番は、依頼者さまの笑顔が見られることです。
初回の相談時は人生のどん底でも、解決した暁には今まで見たことのない晴れやかな笑顔で事務所を去っていく。
あぁ、これがこの方の本来の姿だったんだなと、嬉しくなります。
裁判官時代には見ることができなかった、私にとって特別な瞬間です。
はい。京都と松江の裁判所で5年ほど、裁判官を務めていました。
裁判官を目指したのは、争いの渦中にいる当事者の話を、きちんと聞きたいという想いがあったからです。
双方の言い分を聞いて、争いを終わらせるために「一番良いと思える解決」を提案する。
それができるのが、裁判官です。
もともと人の話を聞くのは得意でしたし、たくさんの事件を扱ってみたかったというのも、理由のひとつですね。
――裁判官になるのは、狭き門という印象があります。
でも実は私、司法修習時代の成績はあまりよくなかったんですよ。
当時の教官からは、「中野さんは人柄はいいんだけど、成績がね…」なんて言われていました(笑)。
裁判官になれたのは、私の熱意や人物を評価していただけたからかもしれません。
裁判官時代には、民事事件、刑事事件のほか、少年事件や民事保全など、さまざまな事件に携わり、最後の1年間は簡易裁判所で単独事件の裁判官も務めていました。
――順風満帆なキャリアです。では、なぜ弁護士に方向転換を?
裁判官である以上、どんなにたくさんの事件に携わっても、事件の背景にある本質には深く関われないと感じたんです。
裁判に出てくる情報は、弁護士が依頼者さまからヒアリングした内容のほんの一部、上澄みなんです。
富士山にたとえるなら、弁護士は樹海部分から事件を見ているのに対し、裁判官は山頂付近の景色しか見ることができません。
一部しか見えない状態で、果たして「良い解決」を提示できるのか、当事者のための司法サービスが提供できているのか。
このままだとルーティンで判断してしまうのではないかという疑問が深まりました。
「良い解決」のためには、私自身が樹海に分け入り、当事者に寄り添って生の声を聞く必要があるのではないか。
そのためには、弁護士になるしかないと思ったんです。
――そのような経緯があったのですね。では、弁護士のやりがいも教えてください。
一番は、依頼者さまの笑顔が見られることです。
初回の相談時は人生のどん底でも、解決した暁には今まで見たことのない晴れやかな笑顔で事務所を去っていく。
あぁ、これがこの方の本来の姿だったんだなと、嬉しくなります。
裁判官時代には見ることができなかった、私にとって特別な瞬間です。
02 注力分野と強み
徹底的に寄り添い、明確な見通しを示す。家事調停官の経験も
――現在、注力している分野を教えてください。
離婚や相続、自己破産や一般民事事件など幅広く扱っています。
皆さまの身にいつ起きてもおかしくない、身近な法律トラブルのご相談が中心です。
――先生は家事調停官のご経験もあるとか。
はい。
家事調停官は、家庭裁判所の調停事件で裁判官の役割を担う仕事です。
私はまず、遺産分割事件を2年間、その後、離婚事件などの一般調停事件を2年間担当しました。
裁判官的な立場で双方の話を聞いて解決を提示するという仕事は元々やりたかったことですし、弁護士として数年間実務経験を積んだ上で再び裁判所の中に戻れたのは、非常に有意義でしたね。
――では、弁護士としての強みはいかがでしょうか?
徹底的に寄り添って、依頼者さまの話を聞くということです。
これがしたくて裁判官を辞めたので、かなり意識をしていることでもあります。
離婚や相続などの家事事件は、その方の人生の10年、20年、相続だと50年、60年といった長期間の積み重ねで起こる紛争です。
抱えている不満や不安は富士山の裾野のように広く、登り切るのも容易ではありません。
生駒山とか高尾山のハイキングとは、訳が違います。
裾野全体を理解し、本当に必要なことを引き出すためにも、2時間ほどの面談を、多ければ5、6回かそれ以上、重ねることもあります。
――かなり時間をかけているのですね。そして、山のたとえもわかりやすいです。
依頼者さまからも、説明が分かりやすいと褒めていただくことが多いです。
法律に携わっていない方にとって、法的な手続きや専門用語は非常に難しく感じるでしょう。
私だって、最初から知識があったわけではありませんしね(笑)。
だからこそご説明する際は、その方にとって分かりやすい比喩表現を交えることも心がけています。
――まさに依頼者の気持ちを考えた、寄り添った対応です。
そしてもうひとつの強みは、できる限りはっきりとした見通しを伝えるということです。
私には裁判官の経験があるので、裁判所が何を気にするか、どう判断するかが予測が付きやすいです。
初回の相談時から、この事件はゴールまでこれくらいの時間がかかる、なぜなら間にこういう手続きがこのくらいの期間で入るからです、など、具体的に説明するようにしています。
――終わりがわかると、依頼者は安心ですね。
紛争は、すぐには解決しません。
だからこそ目標地点が分かると、どれだけ辛くても「今はこの辺りだから、もうちょっと頑張ろう」と冷静に考えられるようになるでしょう。
もちろん、突然状況が変わることもあります。
急な嵐で道が通行止めになったら、別ルートを探しますよね。
それと同じで、状況が変わればその都度柔軟に考え、改めて見通しをお伝えします。
離婚や相続、自己破産や一般民事事件など幅広く扱っています。
皆さまの身にいつ起きてもおかしくない、身近な法律トラブルのご相談が中心です。
――先生は家事調停官のご経験もあるとか。
はい。
家事調停官は、家庭裁判所の調停事件で裁判官の役割を担う仕事です。
私はまず、遺産分割事件を2年間、その後、離婚事件などの一般調停事件を2年間担当しました。
裁判官的な立場で双方の話を聞いて解決を提示するという仕事は元々やりたかったことですし、弁護士として数年間実務経験を積んだ上で再び裁判所の中に戻れたのは、非常に有意義でしたね。
――では、弁護士としての強みはいかがでしょうか?
徹底的に寄り添って、依頼者さまの話を聞くということです。
これがしたくて裁判官を辞めたので、かなり意識をしていることでもあります。
離婚や相続などの家事事件は、その方の人生の10年、20年、相続だと50年、60年といった長期間の積み重ねで起こる紛争です。
抱えている不満や不安は富士山の裾野のように広く、登り切るのも容易ではありません。
生駒山とか高尾山のハイキングとは、訳が違います。
裾野全体を理解し、本当に必要なことを引き出すためにも、2時間ほどの面談を、多ければ5、6回かそれ以上、重ねることもあります。
――かなり時間をかけているのですね。そして、山のたとえもわかりやすいです。
依頼者さまからも、説明が分かりやすいと褒めていただくことが多いです。
法律に携わっていない方にとって、法的な手続きや専門用語は非常に難しく感じるでしょう。
私だって、最初から知識があったわけではありませんしね(笑)。
だからこそご説明する際は、その方にとって分かりやすい比喩表現を交えることも心がけています。
――まさに依頼者の気持ちを考えた、寄り添った対応です。
そしてもうひとつの強みは、できる限りはっきりとした見通しを伝えるということです。
私には裁判官の経験があるので、裁判所が何を気にするか、どう判断するかが予測が付きやすいです。
初回の相談時から、この事件はゴールまでこれくらいの時間がかかる、なぜなら間にこういう手続きがこのくらいの期間で入るからです、など、具体的に説明するようにしています。
――終わりがわかると、依頼者は安心ですね。
紛争は、すぐには解決しません。
だからこそ目標地点が分かると、どれだけ辛くても「今はこの辺りだから、もうちょっと頑張ろう」と冷静に考えられるようになるでしょう。
もちろん、突然状況が変わることもあります。
急な嵐で道が通行止めになったら、別ルートを探しますよね。
それと同じで、状況が変わればその都度柔軟に考え、改めて見通しをお伝えします。
03 これまでの実績
離婚裁判の逆転劇、ギャンブル依存で同時廃止など。依頼者の声を拾う
――非常に多くの事件に携わってこられたと思いますが、印象的だった事例はありますか?
ひとつは、離婚事件です。
一審で離婚請求が棄却されたものの、控訴審で逆転できた事例をご紹介します。
依頼者さまは、もともと別の弁護士に依頼していたのですが、控訴審から私が担当することになりました。
――控訴で逆転できる可能性は、低いと聞いたことがあります。
仰る通りです。
ただ本件は、一審で依頼者さまに有利な主張があまりできていませんでした。
特にDVやモラハラのようなケースでは、客観的な証拠が乏しいことがほとんどです。
そこで大事なのは、やはり依頼者さまのお話です。
いつ、何があったのか、どんな被害を受けたのか。
私は依頼者さまから改めて状況を聞き取り、その内容を主張に盛り込んで、徹底的に戦いました。
すると、高等裁判所の裁判官が私の主張を深く理解してくださり、最終的に離婚を認める判決を獲得できたんです。
――まさに、先生の強みが活かされた事例です。
明らかな証拠がなくても、依頼者さまの生の声を拾い上げて主張する。
弁護士なら、絶対に怠ってはいけないことです。
以前対応した自己破産でも、明らかにギャンブル依存症だったのですが、同時廃止で手続きが完了した事例もあります。
ギャンブル依存症のような免責不許可事由がある場合、同時廃止は採用されにくいといわれています。
一般的には破産管財人が選任されたり、裁判所での面談が必要になったりするなど、手続きが複雑になることが多いんです。
――なぜ、同時廃止で進めることができたのでしょうか?
依頼者さまと何度も何度も打ち合わせを重ね、反省文を非常に細かく書いてもらったんです。
それが功を奏し、同時廃止を認めてもらうことができました。
依頼者さまの人生、抱えている想い、全てを徹底的に聞き取ることで、ご本人にとって利益の大きい解決ができたのだと思います。
ひとつは、離婚事件です。
一審で離婚請求が棄却されたものの、控訴審で逆転できた事例をご紹介します。
依頼者さまは、もともと別の弁護士に依頼していたのですが、控訴審から私が担当することになりました。
――控訴で逆転できる可能性は、低いと聞いたことがあります。
仰る通りです。
ただ本件は、一審で依頼者さまに有利な主張があまりできていませんでした。
特にDVやモラハラのようなケースでは、客観的な証拠が乏しいことがほとんどです。
そこで大事なのは、やはり依頼者さまのお話です。
いつ、何があったのか、どんな被害を受けたのか。
私は依頼者さまから改めて状況を聞き取り、その内容を主張に盛り込んで、徹底的に戦いました。
すると、高等裁判所の裁判官が私の主張を深く理解してくださり、最終的に離婚を認める判決を獲得できたんです。
――まさに、先生の強みが活かされた事例です。
明らかな証拠がなくても、依頼者さまの生の声を拾い上げて主張する。
弁護士なら、絶対に怠ってはいけないことです。
以前対応した自己破産でも、明らかにギャンブル依存症だったのですが、同時廃止で手続きが完了した事例もあります。
ギャンブル依存症のような免責不許可事由がある場合、同時廃止は採用されにくいといわれています。
一般的には破産管財人が選任されたり、裁判所での面談が必要になったりするなど、手続きが複雑になることが多いんです。
――なぜ、同時廃止で進めることができたのでしょうか?
依頼者さまと何度も何度も打ち合わせを重ね、反省文を非常に細かく書いてもらったんです。
それが功を奏し、同時廃止を認めてもらうことができました。
依頼者さまの人生、抱えている想い、全てを徹底的に聞き取ることで、ご本人にとって利益の大きい解決ができたのだと思います。
04 今後の展望、メッセージ
本来の姿を取り戻す。円熟期の今だからこそ、充実したサービスを
――先生の信念とは?
達成可能なゴールと道筋を具体的に示し、最後まで依頼者さまに伴走するということです。
依頼者さまの5年後、10年後の未来を考えて、ゴールまで一緒に歩んでいく。
その過程で、信頼関係も築けると考えています。
私のことを信頼していただければ、依頼者さまは安心して実務を任せられるでしょう。
すると、心に少し余裕が生まれ、ご自身の生活再建や精神的な回復に集中できるはずです。
――今後の展望を教えてください。
裁判官の時代も含めると、今年で法律実務の世界に入って満25年になります。
私の強みでもある、寄り添って話を聞くことと見通しを立てて伴走することは、今の年齢だからこそ充実してできていると感じています。
これからは、この25年間の経験の集大成といいますか、私が培ってきたものを依頼者さまに還元し、ひとりでも多くの方々の「本来の姿」を取り戻すお手伝いをしていきたいです。
――最後に、メッセージをお願いします。
弁護士を選ぶ際のポイントは、弁護士の言っていることが理解できるか、自分が分からないことや聞きたいことを質問しやすいか、質問に誠意を持って答えようとするかの3点です。
ぜひ複数の弁護士に相談して、相性の良い人を見つけてください。
私は元々心配性で、気が小さい性格なんです。
不安を抱えている方のしんどさは、痛いほどわかります。
ぜひ、私にお話ししてみませんか?
抱えている不安を、軽くできるかもしれません。
達成可能なゴールと道筋を具体的に示し、最後まで依頼者さまに伴走するということです。
依頼者さまの5年後、10年後の未来を考えて、ゴールまで一緒に歩んでいく。
その過程で、信頼関係も築けると考えています。
私のことを信頼していただければ、依頼者さまは安心して実務を任せられるでしょう。
すると、心に少し余裕が生まれ、ご自身の生活再建や精神的な回復に集中できるはずです。
――今後の展望を教えてください。
裁判官の時代も含めると、今年で法律実務の世界に入って満25年になります。
私の強みでもある、寄り添って話を聞くことと見通しを立てて伴走することは、今の年齢だからこそ充実してできていると感じています。
これからは、この25年間の経験の集大成といいますか、私が培ってきたものを依頼者さまに還元し、ひとりでも多くの方々の「本来の姿」を取り戻すお手伝いをしていきたいです。
――最後に、メッセージをお願いします。
弁護士を選ぶ際のポイントは、弁護士の言っていることが理解できるか、自分が分からないことや聞きたいことを質問しやすいか、質問に誠意を持って答えようとするかの3点です。
ぜひ複数の弁護士に相談して、相性の良い人を見つけてください。
私は元々心配性で、気が小さい性格なんです。
不安を抱えている方のしんどさは、痛いほどわかります。
ぜひ、私にお話ししてみませんか?
抱えている不安を、軽くできるかもしれません。