越境していたブロック塀の土台を、こちらの合意なしに勝手に削られた
自宅裏に建設中のアパートのまわりを囲うブロック塀をたてるのに土を掘り起こしたところ、我が家のブロック塀の土台が所々、数センチ越境していたことが判明。削らせて下さいとの話が業者からありました。
安易に削ってしまって大丈夫なのか、削るにしても安全な方法をとってもらえるのか、もし削って土台にビビが入り、後々倒壊の原因などになった場合保証はどうなるのか…等々はっきりせず、ちょっと待って下さいと伝えました。
ところがこちらの待って欲しいという希望が現場に伝わっていなかったようで、こちらの同意なしに勝手に土台を削られてしまいました。業者さんが言うには、民法上は越境しているから削っても問題はないとのことです
ちなみに自宅は新築建て売りで購入した家です。
①越境してしまっていたのはこちらだから、諦めるしかないのか?
②勝手にこちらの所有物を壊したことは、器物損壊や建造物等損壊にあたらないのか?法律的にOKなのか?
③越境した土台を作った、我が家の建設会社に保証をお願いすることは法律的にできるのか?
③今後、どのような対応をしていったらいいのか?
アドバイスを頂ければ嬉しいです。
業者の言い分は枝や根の切除に関する法改正と混同しているように思われます。
自力救済ですので違法だと考えられます。
ただ、この点を争ってもという事案ではあります。
というのも、越境部分の解消に関わる費用は本来ご自身が負担しなければならないものであり、相手方業者が費用負担を求めない場合は、経済的に見て得と評価できる面があるからです。
売主・隣地所有者・ご自身で現場と事実関係を確認したうえで、売主に一定の責任を問う形になろうかと思います(ただ、微々たるものになってしまうかと思います)
本当に越境しているのかの確認がまず必要です。
相手の損壊行為は器物損壊・自力救済となり違法ですが、結局越境が事実であるとすれば、仮に損壊行為について損害賠償請求しても、結局は境界内に納めなければならないという話になり、結局損害の発生が認められないということになり損害賠償請求は棄却という結論になる場合があります。
なお、新築建売を購入した時期によっては、時効取得が成立する可能性もあります。その場合は、仮に越境していても、時効取得により相談者の土地ということになり、相手の損壊について賠償を求めることができる可能性がでてきます。
私の考えとしては、まず一度、土地家屋調査士の方に、境界線位置について何が正しいのか相談して頂き、その上で、弁護士に今後の対応を相談されることをお勧め致します。