大学留年の不当判定に対する法的措置に関する相談

大学一回生です。先週留年判定をうけました。
理由は必須科目の単位不足でした。
大学に理由を聞いたところ、必須科目の単位不足ということでした。
その科目は年間に4回テストがあり1つでも受けなければ留年になるとのことでした。
学校の提示している資料には必要単位数の記載はしていましたがテストを全て受ける必要があるとは記載ありませんでした。1回目のテストの当日体調不良で欠席してしまい、そのあとの授業は普通にうけていました。2回目のテストをうけ、3回目のテストの時に先生に「なんでいてるの?1回目のテスト受けてないのだからもうこれ以上うけても意味がないわよ」と先生に言われたので受けませんでした。先生にどうすればいいか相談したところ「単位はあげれないけど来年履修したらいいから」と言われ「留年にはならないですか?」と尋ねたら「そんなん留年なんかならないわよ!」と軽めな返答でした。だから安心していました。
でも結果的に1回目のテストを受けなかった理由で留年判定になってしまいました。
判定の日に大学で決められているサイトに直接先生に問い合わせました。すると、テストを4回全て受けないと留年になることを認識不足でした、すいませんでしたとの返答でした。でも結果は単位取得は認めないという判定ですとのことでした。
こんな重大なことを認識できていないことに大きな問題があると思います。
そのあともどうにかならないか何度も先生にメールしていますが全く返事もありません。
大学の教務課に電話しても担当の先生の判定だから直接先生と話して下さいと言うだけです。
どうにかならないでしょうか?
法的には先生は罪にはならないのでしょうか?

大学側の行為と司法審査については、過去にいろいろと争われており、判例が形成されてい来ていますが、以下の参考判例等からすると、留年判定については、裁判所の司法審査の対象となり、大学側の裁量権の範囲の逸脱を争える可能性があります(大学が国立でも私立でも同様に考えられます)。
 判例の事案(信仰を理由とする事案)は、あなたのケースとは異なりますが、あなたの事案では、テストが受けられなかった理由は体調不良であったこと、必須科目の単位認定方法(テスト4回の受講)が事前に説明されていなかったこと、その授業を担当していた先生自体も留年につながる認識を欠いていたこと、体調不良によるテスト不受講に対する代替措置が設けられていなかったこと等の事情があり、司法審査の対象となる場合には、大学側の裁量権の範囲の逸脱と判断される余地があるかもしれません。
 いずれにしても、過去に相当数の裁判例が見られることからも、大学側は一旦行った判断を自主的に変えようとしない傾向があるようなので、あなたとして、司法の場に訴えてでもしっかりと争いたいというお気持ちをお持ちの場合には、親御さんにも相談の上、一度、学校問題の紛争も取り扱っている法律事務所に直接相談し、今後の対応を検討してみるのが望ましいように思います。

【参考】裁判例検索サイトより引用

 最高裁判所第二小法廷平成8年3月8日判決

(裁判要旨)
 市立高等専門学校の校長が、信仰上の理由により剣道実技の履修を拒否した学生に対し、必修である体育科目の修得認定を受けられないことを理由として二年連続して原級留置処分をし、さらに、それを前提として退学処分をした場合において、右学生は、信仰の核心部分と密接に関連する真しな理由から履修を拒否したものであり、他の体育種目の履修は拒否しておらず、他の科目では成績優秀であった上、右各処分は、同人に重大な不利益を及ぼし、これを避けるためにはその信仰上の教義に反する行動を採ることを余儀なくさせるという性質を有するものであり、同人がレポート提出等の代替措置を認めて欲しい旨申し入れていたのに対し、学校側は、代替措置が不可能というわけでもないのに、これにつき何ら検討することもなく、右申入れを一切拒否したなど判示の事情の下においては、右各処分は、社会観念上著しく妥当を欠き、裁量権の範囲を超える違法なものというべきである。