産休・育休 取得できますか?

従業員が5人程度の、小さな個人歯科医院で正社員として勤めています。働いて約2年半が経ちます。数ヶ月前に結婚し、そろそろ子供が欲しいと考えていますが、先生に確認したところ産休育休などの制度はないと言われ、困っています。ネットで調べていても、法律的には違反と書いてありますが、小さな個人医院は取得実績がないところが多いのが現実だと書いてあったり、半分諦めてはいますが、金銭的に余裕もないので出来れば取得したいです。ご相談に乗っていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
ちなみに、保険は歯科医師国保で、雇用保険にも入っています。

産休は労働基準法で、育休は育児介護休業法で認められている権利なので、
使用者は与える義務があります。
罰則付きです。
どうやって理解してもらうかですね。
パンフレットを渡して説明しますかね。
弁護士から通知してもらいますかね。
ユニオンに加入して、ユニオンに交渉させますかね。

産休・育休は労働者に認められた権利です。
それと同時に、産休・育休は、要件を満たす限り使用者側にとっては取得させる義務があります。
このように、育児休業等は、法定休業であり、使用者側で任意に設けられる休暇制度とは異なります。

小さな個人歯科医院だからといって、産休・育休を認めないということはできません。

ただし、残念ながら実際には、妊娠・出産をしたら退職する慣行の事業者はあります。
しかし、このような慣行となっていること自体が、均等法9条1項に違反します。

均等法違反は行政指導の対象となり、事業者が是正勧告に従わない場合には企業名が公表される可能性もあります。
実際に小さな医院で公表までいったケースがありますが、かなり稀なケースと言えます。
また、産休・育休を理由とした解雇は無効であり、損害賠償請求の対象にもなります。

実際にどのようなアクションを取るかは、職場での人間関係など気になる点があると思いますが、弁護士か労基署へ一度ご相談いただくと安心だと思います。

均等法
(婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等)
第九条 事業主は、女性労働者が婚姻し、妊娠し、又は出産したことを退職理由として予定する定めをしてはならない。
2 事業主は、女性労働者が婚姻したことを理由として、解雇してはならない。
3 事業主は、その雇用する女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第六十五条第一項の規定による休業を請求し、又は同項若しくは同条第二項の規定による休業をしたことその他の妊娠又は出産に関する事由であつて厚生労働省令で定めるものを理由として、当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
4 妊娠中の女性労働者及び出産後一年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は、無効とする。ただし、事業主が当該解雇が前項に規定する事由を理由とする解雇でないことを証明したときは、この限りでない。