ご家族や友人・恋人など、親しい方が逮捕されてしまった…!
しかし「すぐに会って話を聞きたい」と思っても、弁護士以外の方にはさまざまな接見の制限があります。
多くの方は刑事事件の経験がないため、この先どうすればいいか右も左もわからない方が多いでしょう。
そこでこの記事では、弁護士が行う弁護士接見や弁護士以外の人が行う一般接見との違い、一般接見のルール、接見の手順、接見禁止となった場合の解除方法について解説します。
身柄拘束されて収容場所まで接見に行きたい、と考えている方は必見です。
▼この記事でわかること
▼こんな方におすすめ

接見とは、身柄拘束を受けた被疑者・被告人が収容されている施設(警察署内の留置場、拘置所など)に行き、施設内に設けられた接見室で被疑者・被告人と面会することをいいます。
身柄拘束されている間は施設内で生活しなければならず、普段どおりの生活を送ることができなくなります。
さらに、捜査機関による厳しい取調べも行われます。
身柄拘束されている間、被疑者・被告人は体力的にも精神的にも極めて厳しい状況に置かれるのです。
そうした状況下に置かれている被疑者・被告人を支え、励ましていくための制度が接見です。
接見には弁護士が行う弁護士接見と、弁護士以外が行う一般接見とがあります。
それぞれ特徴がありますので、以下で詳しく解説します。
弁護士が行う弁護士接見は、つぎのような特徴があります。
以下で詳しく説明いたします。
弁護士であれば被疑者・被告人が逮捕された直後から接見できます。
ただし、この段階で接見できる弁護士は「弁護人」か「弁護人となろうとする者」のいずれかです。
国選弁護人は逮捕から約3日後の勾留決定が出た後でなければ選任されませんから、逮捕直後から国選弁護人と接見することはできません。
弁護士と接見するには、まずは逮捕された本人が弁護士と接見したいことを警察官に申し出ることが基本です。
警察署内の留置場では、被疑者・被告人が食事中など施設側の運用上の理由から接見できない時間帯はあるものの、基本的に弁護士であれば曜日(土日・祝日)、時間帯を問わず接見できます。
また1回の接見につき、時間制限は設けられていなく、1日あたりの回数制限も設けられていません。
そのため、時間や回数を気にすることなく弁護士と接見できます。
弁護士接見には立会人(警察官)が付きません。
つまり、立会人のことを気にすることなく、弁護士と一対一で接見することができます。
接見禁止とは、被疑者・被告人と弁護士以外の方との接見を禁じる裁判所の決定のことです。
接見禁止決定が出ても、弁護士との接見はできます。
接見禁止決定は薬物事件や共犯事件など、事件に関わっている人が多ければ多い事件ほど出されやすい傾向にあります。
勾留によって逃亡や事件関係者と口裏を合わせるなどの罪証隠滅行為を防止することはできるものの、上記のような事件では勾留でも不十分だと判断されやすいからです。
続いて、一般接見の特徴をみていきましょう。
法律上、弁護士以外の人が被疑者と接見できるのは勾留決定が出た後です。
つまり、逮捕から勾留決定が出るまでの約3日間は、基本的に被疑者と接見はできません。
逮捕直後に警察官に接見したいと申し出ても断られることがほとんどですが、稀に認めてくれる場合もあります。
時間、回数、人数制限等は収容施設によって若干異なりますので、接見に行く際には警察署等に問い合わせて確認してから行くようにしてください。
時間は、おおよそ平日の日中で昼食の時間以外の時間帯のみ接見可能です。例えば、曜日は月曜日から金曜日(平日のみ)、時間帯は午前が10時から12時、午後が1時から4時などです。
また1日に接見できるのは一人の被疑者・被告人につき1回のみで、接見できる人数は3人まで(乳幼児を含む)、接見時間は15~20分と設定されていることが多いです。
一般接見には立会人がつきます。
立会人は接見でどんな話をしているのか聞き耳を立て、必要によってはメモを取っています。
立会人の存在が気になるため、気兼ねなくなんでも話せる、という雰囲気ではありません。
被疑者・被告人に接見禁止がつくと、弁護士以外の人は接見することができなくなります。
弁護士接見の特徴と一般接見の特徴を踏まえて、両者の違いをまとめると以下のとおりとなります。
弁護士接見 |
一般接見 |
|
逮捕直後の接見 |
できる |
できない |
立会人 |
つかない |
つく |
接見禁止中の接見 |
できる |
できない |
弁護士に接見を依頼することにより、身柄拘束された方との交流をとる際、できることの範囲を拡げられることがわかります。
具体的には、弁護士接見にはつぎのようなメリットがあります。
弁護士に依頼すれば、接見で本人から何をやったのかなどを聴き取って、依頼者に報告してくれます。
また同時に、今後の見通しについての説明やアドバイスを受けることもできます。

家族、友人が身柄拘束されて一般接見を希望する場合は、まず前述した一般接見の特徴(ルール)をよく確認してください。
その上で、つぎの手順を踏むとよいでしょう。
まずは、本人が収容されている収容施設を確認しましょう。
本人の家族であれば、本人が拒否しない限り、警察に逮捕された時点で、警察から家族へ逮捕の通知がいく場合もあります。
また、逮捕時に家族が本人と一緒にいた場合は、扱われている警察署が分かる場合もあります。
そこで、本人の収容先を確認することができます。
また直ちに収容先が分からない場合でも、本人が弁護士との接見を希望した場合に、接見に行った弁護士から連絡がある場合もあります。
接見の細かいルールは収容施設によって異なります。
本人が拘束されている収容施設を確認できたら、収容施設ごとのルールを確認しておくと安心です。
直接電話で問い合わせることも可能です。
また接見の受付をする際には、差し入れをすることもできます。
差し入れ希望がある場合は、差し入れできる物、できない物もあわせて確認しておくとよいです。
接見を希望する場合は、当日の朝に警察署の留置係に面会ができるか確認したほうがよいです。
本人が検察庁に行ったり、犯行現場に行くため等で外出する可能性もあるからです。
接見が可能な場合は、行く時間を伝えておくとスムーズかと思います。
身分証等の持ち物も確認しておくとよいでしょう。
実際に接見ができるとなれば、警察署に行って受付の手続きをしてください。
なお、拘置所での接見の場合は,本人の所在確認はできませんが、裁判で裁判所に行っている場合等を除き、拘置所にいることがほとんどです。
受付を済ませた後は接見のルールにしたがって接見します。

接見禁止とは一般接見を禁止されることをいいます。
通常、検察官が勾留請求と同時に接見禁止請求を行い、勾留決定と同時に「起訴されるまで」などという条件付きで接見禁止決定が出ます。
この場合、少なくとも起訴されるまでは一般接見ができなくなります。
また、検察官が「起訴後も接見禁止が必要」と判断した場合は、起訴と同時に接見禁止請求されることがあります。
起訴後に接見禁止決定が出た場合も、裁判所が指定した期間までは一般接見することができません。
接見禁止決定が出ても、それを解除する方法があります。
一つは裁判所へ不服を申し立てる「抗告(または準抗告)」、もう一つは裁判所に接見禁止を解除してもらうよう促すための「接見禁止解除の申立て」です。
以下では、実務で取られることが多い後者の方法による解除までの流れについてみていきましょう。