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つねとみ とものり
常冨 智紀弁護士
新城法律事務所
武蔵新城駅
神奈川県川崎市中原区新城5-9-23 奥田ビル4階
対応体制
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注意補足

相隣関係、労働問題、医療問題、行政訴訟は取り扱っておりません。

インタビュー | 常冨 智紀弁護士 新城法律事務所

自動車によって人が亡くなるのはおかしい!?企業の利益追求に納得できず弁護士へ転身

「人の命は地球より重いっていうけど、本当なのかな?」

新城法律事務所の共同代表を務め、かつて自動車メーカーに勤務していた常冨 智紀(つねとみ とものり)弁護士は、当時こう思っていました。

自動車は人間の生活を豊かにするために開発されたのに、その自動車によって多くの人が亡くなっている現実を鑑み、非常に悩んだといいます。

そして、大企業の会社員という安定した立場を捨て、弁護士を目指したのです。
弁護士になってから、どのように活躍されたのか、お話を伺いました。

01 弁護士になったきっかけ

安全と利益の間で悩むエンジニア。信念を貫いて弁護士に

――もともと、自動車メーカーのエンジニアとして働いていたそうですね。

私は九州の生まれで、自動車メーカーの工場の近くで育ったため、物心ついたころにはこの自動車メーカーで働くぞと決めていました。
そのため、大学院を卒業して自動車メーカーに就職したんです。就活もこの1社しか受けませんでした。
当時面接官から「落ちたらどうするの?」といわれたので、「落ちたら来年また来ます」と言ったのは今でも覚えています。

ただ、実際エンジニアとして自動車の開発を行うなかであるジレンマに陥りました。
「安全な車を作れば交通事故で亡くなる人は減るが、コストが価格に見合わない」と。

友人に相談したところ、友人からは「企業は利益を生んで納税し、雇用を守るのが当然。コストを無視して安全な自動車を作っても売れないと会社が倒産する」「理想だけでは車は売れない」と言われたんです。

もちろん、頭のなかではそうだとわかっていました。
ただ、自分にはその考え方が合わないと思ったんです。
1台1億円で誰も死なない車ができたところで、誰も買いませんもんね。

それなら弁護士になって、少ない人数かもしれないけど、自分自身で直接人助けをしたいと思いました。


――それでロースクールに通い出す、と。それまで法律を勉強したことはあったんですか?

いいえ、法律についてはまったく勉強したことはありませんでした。

「六法全書」の六法が何のことか分かっていなかったり、「瑕疵(かし)」(=傷や過失のこと)が読めなかったりと、はじめの数か月は本当に大変だったんです。

会社を辞める前、周囲に相談しても誰も賛成しませんでした。
いちおう大企業でそれなりの給料をもらえていたので、当然ですよね。
ただ、私の心のなかには「絶対に合格して見返してやる」という意地があったんです。

あるとき、母親が私を励ますつもりで『夢を叶える勉強法』という本を送ってきました。
しかし、私はその本を送り返したんです。

そのとき私は「夢を見ているんじゃない。ちゃんと現実を見ているんだ」という気持ちでした。

そして、仲間に助けてもらいながら勉強を進め、非常に苦労しましたが、どうにか司法試験に合格しました。

02 弁護士としてのキャリア

刑事事件の実績多数。国選弁護人の仕事を積極的に引き受ける

――これまでの弁護士としての経歴を教えてください。

はじめは川崎市内にある弁護士が10人以上いる、川崎では、規模の大きな事務所にいました。
その後、司法修習の同期といっしょに独立して「新城法律事務所」を開設したんです。

これまで扱ってきた事件では、件数で言うと刑事事件が圧倒的に多いですね。
刑事事件は警察や検察など、国家権力が相手になりますよね。また、その人に一番寄り添わなければいけない事件だと思います。
そういう姿勢が好きなので、刑事事件はよく担当しました。

国選弁護人といって、経済的な理由から弁護士を選任できない被疑者に対して、国が弁護士費用を負担して弁護人をつけられる制度があります。

国選弁護人はその地域の弁護士が交代で担当しますが、私選弁護人(自ら弁護士を選任すること)に比べあまり報酬が高くないということもあり、国選弁護人の依頼を受けたがらない先生もいました。

そういった先生の分まで私は積極的に受けていたので、否認事件(被疑者、あるいは被告人が容疑を認めていない事件)を含めて刑事事件の実績は多いですね。もちろん私選弁護人としても刑事事件に多く携わってきました。


――ほかには、どのような分野を扱ってきたのですか?

交通事故、遺産相続、離婚、債務整理などの経験も多くあります。
今はいわゆる街弁なので、幅広い分野の事件を扱っているんです。

ほかには、「民事介入暴力対策委員会」という弁護士会の委員会にも入っています。
この委員会は反社会的勢力からの暴力などの被害に悩む市民や企業を救済するという目的で活動しているものです。

03 解決事例①

10件以上の特殊詐欺に関与。不起訴を目指して示談交渉に奔走

――印象に残っている事件はありますか?

特殊詐欺の受け子(被害者からキャッシュカードを受け取る役割)として逮捕された依頼者さまの弁護を担当しました。
依頼者さまは比較的若い年齢で、事件を起こしたのには理由があったんです。

家庭環境はそれほど悪くありませんでしたが、自分のせいではないのに、ある人が亡くなったことを、自分のせいだと思い詰めていたのです。それで、自分は幸せに生きててはダメだと、自暴自棄になっていました。
そんな精神状態のとき、SNSで怪しい仕事を少し手伝ったのが犯罪で、その後は脅され、抜けることができなくなってしまったのです。


――最終的にどのようになったのですか?

実は依頼者さまが関係した事件の数は10件以上でした。
私はすべての事件において示談を進めましたが、最終的に成立したのは半分ほどでした。
そのため、最終的には実刑判決を受けることになったんです。

件数が多いため仮にすべての事件で示談が成立しても、不起訴となるのは難しかったかもしれません。

たしかに、罪を犯すことは悪いことです。被害者もいますから。
ただ、本人は非常に反省しており「大切な親やみんなに迷惑をかけてしまった。」とよく泣きながら言っていたんです。
その事件の接見には何十回も行きました。ある時その依頼者が「捕まって本当によかった」と言ったんです。
どうして?と聞いたら、「もう犯罪をしなくてもいいから」と。今でも心に残っていますね。
出てきたらある職業に就きたい、そのためにも頑張るね、そしてそのお金で、被害者に対して少しずつでも返していきたい、ともよく話していました。
今でもたまにお手紙が届きます。出てきたら、語っていた職業について二度と犯罪に手を染めないで欲しいと願っています。

04 解決事例②

寄与分を主張する相続人。認められずに法定相続分を獲得

――ほかの分野の解決事例も教えてください。

ある依頼者さまから遺産相続のご相談をいただきました。
相続人のなかのひとりが「寄与分を主張している」という相談でした。

寄与分とは、被相続人の生前における身の回りの世話などを献身的に行った相続人に対して、
相続の割合を考慮するものです。
つまり、寄与分が認められれば、主張する相続人は貢献度に応じて相続できる資産が増えます。

ただ、相手の主張は、あまり信用できるものではありませんでした。


――どのように対応されたのですか?

関連する書物や過去の判例を調べました。
また、相手が主張する寄与分の内容をすべて確認したのです。

それは寄与分と判断できるようなものではなく、結局1円も認められませんでした。

3年ほどかかりましたが、最終的には法定相続分をきちんと獲得できました。

05 弁護士として心がけること

雰囲気はやさしく、信頼関係を大切に。ご相談はお早めに

――弁護士として大切だと思うことは何ですか?

今でもたまに相談しづらい雰囲気の弁護士がいると聞きます。
しかし、私はそんなことなく、リラックスして相談していただけると思います。

一方で、できることとできないことを区別して、わかりやすくお伝えするようにしています。
依頼者さまに頼っていただくには信頼関係が大切です。

できないことははっきりと説明していますね。


――今後の展望はありますか?

自動車メーカーで開発をしていたときは、おこがましいのですが、自分が誰も死なない車を作って、多くの人の命を救えたらなんて思っていました。

それに比べて、弁護士が関われる人数って、かなり少ないですよね。

しかし、私のような弁護士を見て、弁護士や人を助けられる仕事に憧れる人が増えれば、弁護士になった甲斐があったなと思います。
そのための種まきという意味も込めて、日々目の前の仕事に励んでいます。


――最後に常冨先生からメッセージをお願いします。

何か困りごとがあったとき、躊躇していると問題が大きくなってしまいます。
そのため、相談は早ければ早いほうがいいんです。

弊所では初回無料相談を実施しているため、大事ではない場合、往々にして初回で解決する場合もあります。

弊所がある川崎市中原区は人口のわりに、弁護士事務所が少ない地域です。特に最寄りの駅である武蔵新城駅は、周辺住民が多いいのにも関わらず、事務所が非常に少ない地域です。
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