相続人じゃないけど…

父が亡くなり、家族皆で相続放棄します。
私は、血の繋がった娘ですが、戸籍上では父は別の人で、相続人ではありませんでした。

この場合、私が相続に値する行為をしたらどうなるんでしょうか?
例えば、死亡後も父名義の携帯代が私名義のカードから支払われているとか。
父の傷病手当てを私の口座に振り込むとか。

教えてください。。。

あなた自身が戸籍上お父様の子ではなく、法律上の相続人でもないのであれば、あなた自身について「相続を単純承認した」と扱われることは基本的にありません。

もっとも、実際の相続人であるご家族が相続財産を処分・取得する行為に関与すると、ご家族の相続放棄に影響する可能性があるため注意が必要です。

まず、お父様名義の携帯電話料金があなた名義のクレジットカードから引き落とされている点については、あなた自身の財産からお父様の債務を支払っているにすぎず、お父様の相続財産を処分したことにはなりません。そのため、これだけでご家族の相続放棄ができなくなるとは通常考えにくいでしょう。

もっとも、死亡後も料金を払い続ける必要があるかは別問題ですので、携帯電話会社に死亡の事実を伝え、解約や支払停止について確認することをお勧めします。

次に、お父様が生前の休業期間について取得していた傷病手当金については注意が必要です。死亡後であっても、相続人が請求できる場合があります。そのため、相続放棄を予定しているのであれば、相続人が傷病手当金を請求して受領・消費することは避けた方が安全です。

また、あなたは相続人ではありませんので、本来相続人が請求する傷病手当金を、あえてあなた名義の口座へ振り込ませて取得することもお勧めできません。相続人がその手続に関与し、受領した金銭をあなたに移したような場合には、相続財産の処分・隠匿等として、その相続人について法定単純承認が問題となる可能性があります。

したがって、ご家族全員が相続放棄を予定しているのであれば、お父様の預貯金や未支給の傷病手当金などについては、自己判断で受領・使用せず、相続放棄が完了するまで現状を維持するのが安全です。