労働・雇用の事例紹介 | 中澤 拓夢弁護士 中澤総合法律事務所

取扱事例1

• 業務上過失・損害賠償

上司等から劣悪な扱いを受け、勤務先の職場環境配慮義務違反等を主張した従業員において、勤務先を退職する代わりに、解決金６００万円を回収した事例

依頼者：３０代（男性）

【相談前】
男性は、勤務先内において業務上のルールに違反する事態が蔓延しているのにこれを放置する実態を知り、会社の体質を改善するため、改めて業務上のルールを策定し直したり、ルール違反をする従業員にその旨を指摘したり、それでも改善されない場合には管理職の立場にある人物に報告をして適切な対応をするよう求めるなどしていたが、それを煙たく思う一部の上司等から無視をされるなどの劣悪な扱いを受けたり、管理職にも特段の対応を採ってもらえず退職を勧められた。

【相談後】
男性は、録音データ等を証拠として提出するなどした上で、勤務先に対して職場環境配慮義務違反等を主張して損害賠償を請求した。最終的には、男性は退職することにはなったものの、勤務先には職場環境や男性への対応について適切な配慮を怠っていたことを事実上認めさせた上で、６００万円という多額の損害賠償を支払わせて、これを回収することができた。

【先生のコメント】
労働事件では、会社側に非を認めさせることは容易ではないが、本件では、客観証拠を示しながら粘り強く交渉した結果、会社に非を認めさせ、多額の損害賠償を回収することができたことは、労働者が会社に対して一矢報いることのできる可能性を見出すことができたという点で、価値があったものといえる。

取扱事例2

• セクハラ・パワハラ

男性上司からセクハラを受けた女性従業員において、２００万円の慰謝料を回収した事例

依頼者：３０代（女性）

【相談前】
女性は、勤務先の上司である男性（既婚者）と良好な関係性にあったが、男性の女性に対する接し方が次第にエスカレートして行き、性的な意味合いを多分に含む手紙等を渡されたり、同乗したタクシーの車内で何度も臀部や大腿部を撫でまわされるなどした。女性は、上記のセクハラを受けるとともに他の従業員からのパワハラを受けるなどしたことも相俟って、勤務先を退職することを決意した。

【相談後】
女性は男性に対して慰謝料請求をした。男性は、自らが既婚者であることや勤務先では上層部に位置する人物であること等もあり、秘密裡かつ穏便に紛争を解決することを望んだ。そのため、迅速かつ柔軟に交渉を進めることができ、最終的には２００万円という多額の慰謝料を回収することができた。

【先生のコメント】
セクハラ事案では客観証拠が乏しい事例が多いが、本件では、手紙等のほか録音データも存在しており、しかも相手方の属性の問題もあり、早期に十分な金額の慰謝料を回収することができた。