みずの あきこ
水野 彰子弁護士
法律事務所なぎ
烏丸駅
京都府京都市中京区天神山町280 石勘ビル4階-9
インタビュー | 水野 彰子弁護士 法律事務所なぎ
「生きがい」を守り、支える。家族や労働に関するトラブルを「オーダーメイド」で解決する弁護活動
複数の法律事務所勤務、上場企業のインハウスローヤー(組織内弁護士)などを経て独立した、法律事務所なぎ の水野 彰子(みずの あきこ)弁護士。
約17年に及ぶキャリアを通して、労働問題や、離婚や親子関係に関する「かぞく法務」などに力を注いできました。その実績は、京都を拠点とする弁護士の中でも指折りのもの。
豊富な経験を活かして、現在は1件1件、オーダーメイドで解決策を考えることを理念として掲げています。
「オーダーメイド」の解決策とは何か、またそこに至った弁護士としての軌跡について、お話をおうかがいしました。
約17年に及ぶキャリアを通して、労働問題や、離婚や親子関係に関する「かぞく法務」などに力を注いできました。その実績は、京都を拠点とする弁護士の中でも指折りのもの。
豊富な経験を活かして、現在は1件1件、オーダーメイドで解決策を考えることを理念として掲げています。
「オーダーメイド」の解決策とは何か、またそこに至った弁護士としての軌跡について、お話をおうかがいしました。
01 弁護士としてのキャリア
複数の事務所や上場企業でのインハウスローヤーを経て独立。キャリア17年、たどり着いたのは「オーダーメイド」の解決策
ーー約17年に上るキャリアの歩みを教えてください(2024年12月現在)。
2008年に弁護士登録をして以来17年間、一貫して京都・大阪を拠点に弁護士として活動しています。
その間、複数の法律事務所での勤務や上場企業でのインハウスローヤー(組織内弁護士)を経験し、キャリア15年の節目となる2023年に独立。現在の「法律事務所なぎ」を開所しました。
ーー具体的には、どのような分野の事件を多く手がけられてきましたか?
特に離婚や養育費、相続等、家庭内のトラブルに関する「家事事件」は、非常に多くの経験を積んでまいりました。
また、最近は、労働問題に関する事案も多く手がけています。
事務所勤務時は、労働者の立場から、過労死をはじめとする労災(労働災害)、未払い残業代の請求、ハラスメント等のご相談に携わってまいりました。
一方で、上場企業でのインハウスローヤーとして会社の内側から組織のあり方や意思決定のプロセスを見てきた経験もあり、これは現在、会社顧問や企業法務を担当させていただく上での土台となっています。
その他、社会的活動としては、アスベスト訴訟の弁護団の一員として、駆け出しの頃から15年近くにわたって被害者への補償を訴え続ける活動もしています。
また、過去には、カネボウ美白化粧品による白斑(はくはん)被害救済弁護団にも加わっていました。
ーーかなり密にキャリアを積まれてきたとお見受けしますが、独立したきっかけは何だったのですか?
1件1件丁寧に、依頼者さまのお気持ちと向きあって、ベストな解決策を模索していきたい。
そういう気持ちが大きくなったからです。
事務所勤務時代は、次から次に事件を受任して、途切れることなく「回していく」スタイルで仕事をしていました。
それは、多くの方を手助けし、自分自身も多くの経験が積める反面、どうしても画一的な対応にならざるをえない実情もあり……。
そうした日々が続く中で、「もっとできることがあったのでは?」「表面的な解決で良しとしていないか?」というが自問が増え、自分の理想とする弁護と現実との乖離に悩むようになったんですね。
そこで、依頼者さま一人ひとりに合った、いわば「オーダーメイド」の解決を追求できる場をつくろうと立ち上げたのが、「法律事務所なぎ」です。
ーー「法律事務所なぎ」の由来などを教えてください。
「なぎ」の名称は、言葉のとおり「凪」に由来します。
穏やかで波風のない凪いだ海。そのイメージから、暮らしや心の「平穏」を直感的に感じ取ってもらえるよう名づけました。
昔よりも法律の存在は身近に感じてもらえるようになりましたが、とはいえ、弁護士に相談しようという状況はそうそうあるものではありません。
特に個人の方にとっては、大きなトラブルを抱え、動揺、不安、そして疲弊と。まさに、先の見えない暗い嵐の海に放り出されたような気持ちで、日々を過ごしていらっしゃると思います。
不安で押し潰されそうな方々に、まずは安心していただきたい。そして必ず平穏な「なぎ」の日々を取り戻す。そんな理念を事務所名に込めました。
ーー先生が掲げられている、「オーダーメイド」の解決とはどのようなものですか?
依頼者さま一人ひとりの事情・心情も含めて考え抜いた上での、その事案における最善の解決策を「オーダーメイド」の解決と呼んでいます。
当事務所が中心的に扱う家事事件や労使問題は、そもそもが、唯一絶対の解法がある性質のものではありません。
加えて、人間関係や感情的なものも複雑に絡みあうことが多く、杓子定規に法律を当てはめれば万事解決というわけにはいかないのですね。
たとえば、隣人トラブルがあった場合、転居を前提に徹底的に争って最大限の金銭的補償を目指すほうが良いケースもあれば、近隣の方々との関係性を視野に入れて、穏当に済ませるほうが良いケースもあるでしょう。
言い換えるなら、依頼者さまが最も納得でき、最も前向きになれる選択肢が、その事案での正解だと言えるでしょう。
しかし、依頼者さま自身、最初からその正解を持っていることは多くありません。依頼者さまの本心や本当の希望は、さまざまに悩み、考えた末に、見つかるものです。
そのため、当事務所では、依頼者さまがご自身でその「最善」の答えにたどりつけるまで、1件1件じっくりお話をうかがい、多くの選択肢を提示できるよう心がけています。
ーー簡単なことのようにおっしゃられますが、実際はとても難しいことなのでは?
そうですね。やはり経験がものを言う分野だとは思います。
その点、私は京都で活動する弁護士のなかでも、相当な数の家事事件や労使問題を扱ってきた自負があります。
勤務時代にがむしゃらに積み重ねてきた経験が、現在、自らの糧になっていると感じます。
加えて、私事ですが、この17年の間に、一人の女性として、結婚、出産・育児も経験しました。それにより人間的な幅や深みが出てきたことで、より依頼者さまの心情にそった「オーダーメイド」の解決を、真に実現できるようになってきたようにも思います。
ーー家事事件や労使問題は、感情的な対立がネックになるとも言われます。依頼主の心のケアまで踏み込んで対応することもあるのでしょうか。
たとえば、DVやハラスメントの被害に遭われた方の心のケアについては、弁護士業界の中でもその必要性や意識は高まっています。
私自身も、関連の研修に参加し、DV等で心に傷を負った方をどう支援すべきか、どのようなコミュニケーションが求められるのかといったことを積極的に学び、現在は講師として後進の育成にも携わっています。
一方で、私たちの本領は弁護士であり、医師やカウンセラーのように専門的なケアができるわけではありません。
私にできることは、法律を通して、まずは、依頼者さまの目の前の不安や危険を取り除くこと。そして、その先にあるたくさんの選択肢を見せ、必ず未来に穏やかな「なぎ」があることを信じられるようにすること。それが私の弁護士としてできる最良のケアだと考えています。
そのためには、依頼者さまの心の声に耳を傾け、気持ちに寄り添う。そして力強く、決然と、依頼者さまの「平穏」へ導いていく姿勢を示す。このことを依頼者さまと向きあう上で大切にしています。
2008年に弁護士登録をして以来17年間、一貫して京都・大阪を拠点に弁護士として活動しています。
その間、複数の法律事務所での勤務や上場企業でのインハウスローヤー(組織内弁護士)を経験し、キャリア15年の節目となる2023年に独立。現在の「法律事務所なぎ」を開所しました。
ーー具体的には、どのような分野の事件を多く手がけられてきましたか?
特に離婚や養育費、相続等、家庭内のトラブルに関する「家事事件」は、非常に多くの経験を積んでまいりました。
また、最近は、労働問題に関する事案も多く手がけています。
事務所勤務時は、労働者の立場から、過労死をはじめとする労災(労働災害)、未払い残業代の請求、ハラスメント等のご相談に携わってまいりました。
一方で、上場企業でのインハウスローヤーとして会社の内側から組織のあり方や意思決定のプロセスを見てきた経験もあり、これは現在、会社顧問や企業法務を担当させていただく上での土台となっています。
その他、社会的活動としては、アスベスト訴訟の弁護団の一員として、駆け出しの頃から15年近くにわたって被害者への補償を訴え続ける活動もしています。
また、過去には、カネボウ美白化粧品による白斑(はくはん)被害救済弁護団にも加わっていました。
ーーかなり密にキャリアを積まれてきたとお見受けしますが、独立したきっかけは何だったのですか?
1件1件丁寧に、依頼者さまのお気持ちと向きあって、ベストな解決策を模索していきたい。
そういう気持ちが大きくなったからです。
事務所勤務時代は、次から次に事件を受任して、途切れることなく「回していく」スタイルで仕事をしていました。
それは、多くの方を手助けし、自分自身も多くの経験が積める反面、どうしても画一的な対応にならざるをえない実情もあり……。
そうした日々が続く中で、「もっとできることがあったのでは?」「表面的な解決で良しとしていないか?」というが自問が増え、自分の理想とする弁護と現実との乖離に悩むようになったんですね。
そこで、依頼者さま一人ひとりに合った、いわば「オーダーメイド」の解決を追求できる場をつくろうと立ち上げたのが、「法律事務所なぎ」です。
ーー「法律事務所なぎ」の由来などを教えてください。
「なぎ」の名称は、言葉のとおり「凪」に由来します。
穏やかで波風のない凪いだ海。そのイメージから、暮らしや心の「平穏」を直感的に感じ取ってもらえるよう名づけました。
昔よりも法律の存在は身近に感じてもらえるようになりましたが、とはいえ、弁護士に相談しようという状況はそうそうあるものではありません。
特に個人の方にとっては、大きなトラブルを抱え、動揺、不安、そして疲弊と。まさに、先の見えない暗い嵐の海に放り出されたような気持ちで、日々を過ごしていらっしゃると思います。
不安で押し潰されそうな方々に、まずは安心していただきたい。そして必ず平穏な「なぎ」の日々を取り戻す。そんな理念を事務所名に込めました。
ーー先生が掲げられている、「オーダーメイド」の解決とはどのようなものですか?
依頼者さま一人ひとりの事情・心情も含めて考え抜いた上での、その事案における最善の解決策を「オーダーメイド」の解決と呼んでいます。
当事務所が中心的に扱う家事事件や労使問題は、そもそもが、唯一絶対の解法がある性質のものではありません。
加えて、人間関係や感情的なものも複雑に絡みあうことが多く、杓子定規に法律を当てはめれば万事解決というわけにはいかないのですね。
たとえば、隣人トラブルがあった場合、転居を前提に徹底的に争って最大限の金銭的補償を目指すほうが良いケースもあれば、近隣の方々との関係性を視野に入れて、穏当に済ませるほうが良いケースもあるでしょう。
言い換えるなら、依頼者さまが最も納得でき、最も前向きになれる選択肢が、その事案での正解だと言えるでしょう。
しかし、依頼者さま自身、最初からその正解を持っていることは多くありません。依頼者さまの本心や本当の希望は、さまざまに悩み、考えた末に、見つかるものです。
そのため、当事務所では、依頼者さまがご自身でその「最善」の答えにたどりつけるまで、1件1件じっくりお話をうかがい、多くの選択肢を提示できるよう心がけています。
ーー簡単なことのようにおっしゃられますが、実際はとても難しいことなのでは?
そうですね。やはり経験がものを言う分野だとは思います。
その点、私は京都で活動する弁護士のなかでも、相当な数の家事事件や労使問題を扱ってきた自負があります。
勤務時代にがむしゃらに積み重ねてきた経験が、現在、自らの糧になっていると感じます。
加えて、私事ですが、この17年の間に、一人の女性として、結婚、出産・育児も経験しました。それにより人間的な幅や深みが出てきたことで、より依頼者さまの心情にそった「オーダーメイド」の解決を、真に実現できるようになってきたようにも思います。
ーー家事事件や労使問題は、感情的な対立がネックになるとも言われます。依頼主の心のケアまで踏み込んで対応することもあるのでしょうか。
たとえば、DVやハラスメントの被害に遭われた方の心のケアについては、弁護士業界の中でもその必要性や意識は高まっています。
私自身も、関連の研修に参加し、DV等で心に傷を負った方をどう支援すべきか、どのようなコミュニケーションが求められるのかといったことを積極的に学び、現在は講師として後進の育成にも携わっています。
一方で、私たちの本領は弁護士であり、医師やカウンセラーのように専門的なケアができるわけではありません。
私にできることは、法律を通して、まずは、依頼者さまの目の前の不安や危険を取り除くこと。そして、その先にあるたくさんの選択肢を見せ、必ず未来に穏やかな「なぎ」があることを信じられるようにすること。それが私の弁護士としてできる最良のケアだと考えています。
そのためには、依頼者さまの心の声に耳を傾け、気持ちに寄り添う。そして力強く、決然と、依頼者さまの「平穏」へ導いていく姿勢を示す。このことを依頼者さまと向きあう上で大切にしています。
02 得意分野と強み①
人の人生そのものと密に関わる「かぞく法務」、「どうぶつ法務」そして「終活法務」
ーー法律事務所なぎでは、個人案件も幅広く扱っておられます。どんな相談をメインに受けているのか教えてください。
大きく分けると、家事事件と労使問題の2つを主に扱っています。
家事事件はさらに分けて、一般の方でもわかりやすいよう、「かぞく法務」、「終活法務」、「どうぶつ法務」という名称でご案内しています。
ーー「かぞく法務」ではどのような相談を多く扱っていますか。
「かぞく法務」では、婚姻や親子関係等、親族法に関するご相談を扱っています。
やはり多いのは離婚に関するもので、親権や養育費、婚姻費用に関する多くのご相談をいただいています。
もちろんそれ以外にも、夫婦間契約や養子縁組、扶養の問題等、家族にまつわるご相談は何でもお受けしています。
近年、立法においても議論が活発なように、時代の変化によって家族のあり方も多様化していると感じます。
お子様の福祉に資することは絶対ですが、それぞれのご家族にとって最良の家族のあり方を考える一助になればと考えています。
ーー相続等「終活」に関する相談も増えていますか?
そうですね。「終活」という言葉が身近になり、ご家族にトラブルの種を残さないように生前整理に努める方や、いわゆる「おひとり様の老後」を考えてのご依頼が増えています。
法律事務所なぎでは、「終活法務」として、主に遺言書の作成や執行のサポートを行っています。
それ以外にも、亡くなった後には、死亡届の提出や各種契約の解約等のさまざまな手続きが必要だったり、葬儀や埋葬、お墓の問題も出てきます。そうした死後の各種手続きの備えも、生前に「死後事務委任」を用いて準備していくことが可能です。
ーー国内でも珍しい「どうぶつ法務」も扱っていらっしゃいますね。どのような活動をされているのですか?
当事務所の「どうぶつ法務」では、主には、ペット/コンパニオンアニマルに関するご相談を承っております。
たとえば、ペットが他者にケガをさせてしまった場合の示談交渉や、最近では、ペットホテルやトリマー等、ペット関連業の方から、飼い主様の大切なペットを預かる上での法的な体制整備に向けたご相談も承っています。
動物は、法律上は「物」に分類されますが、命あるものであり、飼い主様にとっては家族の一員でもあります。やはり、単なる「物」として割り切って考えるのでは解決が難しい部分があるのですね。
そのため、法律的な事実と心情的な部分の間隙を埋められるよう、丁寧な対話を心がけています。
また、昨年から「NPO どうぶつ弁護団」にも参画し、パピーミル(悪質ブリーダー)や動物虐待など、社会的・倫理的に影響の大きい問題に対して、法的な側面からサポートしています。
大きく分けると、家事事件と労使問題の2つを主に扱っています。
家事事件はさらに分けて、一般の方でもわかりやすいよう、「かぞく法務」、「終活法務」、「どうぶつ法務」という名称でご案内しています。
ーー「かぞく法務」ではどのような相談を多く扱っていますか。
「かぞく法務」では、婚姻や親子関係等、親族法に関するご相談を扱っています。
やはり多いのは離婚に関するもので、親権や養育費、婚姻費用に関する多くのご相談をいただいています。
もちろんそれ以外にも、夫婦間契約や養子縁組、扶養の問題等、家族にまつわるご相談は何でもお受けしています。
近年、立法においても議論が活発なように、時代の変化によって家族のあり方も多様化していると感じます。
お子様の福祉に資することは絶対ですが、それぞれのご家族にとって最良の家族のあり方を考える一助になればと考えています。
ーー相続等「終活」に関する相談も増えていますか?
そうですね。「終活」という言葉が身近になり、ご家族にトラブルの種を残さないように生前整理に努める方や、いわゆる「おひとり様の老後」を考えてのご依頼が増えています。
法律事務所なぎでは、「終活法務」として、主に遺言書の作成や執行のサポートを行っています。
それ以外にも、亡くなった後には、死亡届の提出や各種契約の解約等のさまざまな手続きが必要だったり、葬儀や埋葬、お墓の問題も出てきます。そうした死後の各種手続きの備えも、生前に「死後事務委任」を用いて準備していくことが可能です。
ーー国内でも珍しい「どうぶつ法務」も扱っていらっしゃいますね。どのような活動をされているのですか?
当事務所の「どうぶつ法務」では、主には、ペット/コンパニオンアニマルに関するご相談を承っております。
たとえば、ペットが他者にケガをさせてしまった場合の示談交渉や、最近では、ペットホテルやトリマー等、ペット関連業の方から、飼い主様の大切なペットを預かる上での法的な体制整備に向けたご相談も承っています。
動物は、法律上は「物」に分類されますが、命あるものであり、飼い主様にとっては家族の一員でもあります。やはり、単なる「物」として割り切って考えるのでは解決が難しい部分があるのですね。
そのため、法律的な事実と心情的な部分の間隙を埋められるよう、丁寧な対話を心がけています。
また、昨年から「NPO どうぶつ弁護団」にも参画し、パピーミル(悪質ブリーダー)や動物虐待など、社会的・倫理的に影響の大きい問題に対して、法的な側面からサポートしています。
03 得意分野と強み②
人の生活と切り離せない「労働」。多くの企業の職場環境改善にも取り組む
ーーキャリアのスタート時から現在に至るまで、労働事件も多く手がけてらっしゃいますね。
労働事件・労使トラブルは、駆け出しの頃から一貫して関わってきたテーマの一つです。
労働者(従業員)のお立場からのご相談も、雇用者(会社)としてのご相談も、どちらも承っています。
ーーハラスメント問題にも多く取り組んでらっしゃると聞きます。労働者側から多い相談はどのようなものですか?
これまで、労災や残業代、ハラスメントを中心に、交渉から労働審判(迅速な解決を目的とする裁判所での手続き)、訴訟まで、ヘビーなものも含めて多くの経験を積んでまいりました。
最近特に増えているのは、ハラスメント被害のご相談ですね。
ハラスメント事件の難しさは、被害を受けた証拠が乏しく、立証が難しいケースが多いことです。
上司から暴言を吐かれても即座に録音できるわけではないですし、セクシャルハラスメントなどは密室で起きやすいものです。
それでも私は、数少ない証拠をつなぎ合わせてハラスメントを立証し、多くの事案で慰謝料や解決金の勝ち取ってきました。
ハラスメント被害を訴えるのは、とても勇気のいることです。
それでも、泣き寝入りする前に一度、当事務所にご連絡いただきたいと、心から願っています。
ーー企業・経営者からの相談も受けてもらえますか?
はい。当事務所では、個人事業主や家族経営の小規模事業者を中心に、企業法務のご依頼も積極的に受けております。
たとえば、就業規則の策定・見直しといったことから、法律顧問としてより密に労使間のトラブルを未然に防ぐ手だてを講じたり、万一、労働者との間で問題が生じた際は、円満解決を図るべく交渉にあたることもあります。
私は、企業法務に携わる場合、必ずその会社を訪問し、従業員のみなさんの顔を見て、現場の動きや雰囲気をこの目で確かめるようにしています。
なぜなら、企業と一口に言っても、その内実はさまざまだからです。
法律を画一的に当てはめるのではなく、それぞれの会社の風土に合わせて考えることが大切なんですね。
企業法務においても、その会社に合った「オーダーメイド」の課題解決・仕組みづくりを行うこと。それを私は大事にしています。
ハラスメントの防止は当然のことながら、従業員が働きやすい環境をつくることは、企業において、コンプライアンスや社会的責務の面から急務となっています。
また離職率の低下など、経営課題の解決にも直結する部分でもあります。
就労環境や組織体制を整える一助として、ぜひ当事務所の企業法務もご検討いただければ嬉しいです。
労働事件・労使トラブルは、駆け出しの頃から一貫して関わってきたテーマの一つです。
労働者(従業員)のお立場からのご相談も、雇用者(会社)としてのご相談も、どちらも承っています。
ーーハラスメント問題にも多く取り組んでらっしゃると聞きます。労働者側から多い相談はどのようなものですか?
これまで、労災や残業代、ハラスメントを中心に、交渉から労働審判(迅速な解決を目的とする裁判所での手続き)、訴訟まで、ヘビーなものも含めて多くの経験を積んでまいりました。
最近特に増えているのは、ハラスメント被害のご相談ですね。
ハラスメント事件の難しさは、被害を受けた証拠が乏しく、立証が難しいケースが多いことです。
上司から暴言を吐かれても即座に録音できるわけではないですし、セクシャルハラスメントなどは密室で起きやすいものです。
それでも私は、数少ない証拠をつなぎ合わせてハラスメントを立証し、多くの事案で慰謝料や解決金の勝ち取ってきました。
ハラスメント被害を訴えるのは、とても勇気のいることです。
それでも、泣き寝入りする前に一度、当事務所にご連絡いただきたいと、心から願っています。
ーー企業・経営者からの相談も受けてもらえますか?
はい。当事務所では、個人事業主や家族経営の小規模事業者を中心に、企業法務のご依頼も積極的に受けております。
たとえば、就業規則の策定・見直しといったことから、法律顧問としてより密に労使間のトラブルを未然に防ぐ手だてを講じたり、万一、労働者との間で問題が生じた際は、円満解決を図るべく交渉にあたることもあります。
私は、企業法務に携わる場合、必ずその会社を訪問し、従業員のみなさんの顔を見て、現場の動きや雰囲気をこの目で確かめるようにしています。
なぜなら、企業と一口に言っても、その内実はさまざまだからです。
法律を画一的に当てはめるのではなく、それぞれの会社の風土に合わせて考えることが大切なんですね。
企業法務においても、その会社に合った「オーダーメイド」の課題解決・仕組みづくりを行うこと。それを私は大事にしています。
ハラスメントの防止は当然のことながら、従業員が働きやすい環境をつくることは、企業において、コンプライアンスや社会的責務の面から急務となっています。
また離職率の低下など、経営課題の解決にも直結する部分でもあります。
就労環境や組織体制を整える一助として、ぜひ当事務所の企業法務もご検討いただければ嬉しいです。
04 依頼者への思い
嵐の先に訪れた「なぎ」の日々。“元”依頼主たちの嬉しい便りが力になる
ーー1件1件の「フルオーダー」での解決となると、先生ご自身の負担も大きいと思います。それでも立ち向かうパワーはどこからあふれてくるのですか?
法律トラブルに巻き込まれると、どんなに気丈な方でも、身も心も本当にボロボロになってしまいます。
そんな中でも力をふり絞って、当事務所のドアを叩いて下さった依頼者さまの姿を目にすると、「なんとしてでも助けなければ」と自然と使命感や力が湧いてくるんです。
それが個別の事件に向きあう上での、弁護士としての原動力と言えると思います。
また、長いキャリアを支えてくれているものとしては、トラブル解決後に、“元”となった依頼者さまから届く嬉しい近況報告ですね。
離婚を経てシングルマザーになったある女性からは、こんな手紙をいただいたことがあります。
「あのときはつらかったけど、一緒に乗り越えられてよかった。今は幸せに暮らしています」
彼女はその後、専門学校に通って資格を取り、働き始めたとのことでした。
同じように人生をリスタートされた方や、新しい環境でのご活躍ぶりを知らせてくださる方も多くいらっしゃいます。
ーーまさに嬉しい便りですね! 先生も報われたように感じるのではないですか?
当事者である依頼者さまとは比べものになりませんが、1件1件の事件に密に関わることは、弁護士にとってもハードで、ネガティブな気持ちが蓄積していくこともあります。
でも、自分が導いた結末のさらにその先が、ちゃんと依頼者さまのしあわせにつながっていたと聞くと、私自身も飛び上がるほど嬉しくなるんです。
“元”依頼者さまの皆様の声が、私に力をくれて、どんなときでも私を弁護士として奮い立たせてくれています。
ーーキャリアを振り返ってのお気持ちや、今後の抱負を聞かせてください。
多くの法律業務がある中で、私が選んだ「かぞく法務」や労使問題は、つきつめると人の「生きがい」を守り、支えるものだと、弁護士人生を続ける中で日に日に強く感じています。
「生きがい」をないがしろにされ、傷つけられたとき、人の心は、怒りや悔しさ、そして先の見えない不安でぐちゃぐちゃになってしまいます。
そのような状況にある依頼者さまの安全を守りながら、依頼者さまのペースで、なにがご本人にとっての「なぎ」なのかを一緒に考え、最善の未来に向かって前進していく。
そんな弁護士として、多くの方の平穏と生きがいを守り・支えることができるよう、これからも尽力していきたいと思います。
法律トラブルに巻き込まれると、どんなに気丈な方でも、身も心も本当にボロボロになってしまいます。
そんな中でも力をふり絞って、当事務所のドアを叩いて下さった依頼者さまの姿を目にすると、「なんとしてでも助けなければ」と自然と使命感や力が湧いてくるんです。
それが個別の事件に向きあう上での、弁護士としての原動力と言えると思います。
また、長いキャリアを支えてくれているものとしては、トラブル解決後に、“元”となった依頼者さまから届く嬉しい近況報告ですね。
離婚を経てシングルマザーになったある女性からは、こんな手紙をいただいたことがあります。
「あのときはつらかったけど、一緒に乗り越えられてよかった。今は幸せに暮らしています」
彼女はその後、専門学校に通って資格を取り、働き始めたとのことでした。
同じように人生をリスタートされた方や、新しい環境でのご活躍ぶりを知らせてくださる方も多くいらっしゃいます。
ーーまさに嬉しい便りですね! 先生も報われたように感じるのではないですか?
当事者である依頼者さまとは比べものになりませんが、1件1件の事件に密に関わることは、弁護士にとってもハードで、ネガティブな気持ちが蓄積していくこともあります。
でも、自分が導いた結末のさらにその先が、ちゃんと依頼者さまのしあわせにつながっていたと聞くと、私自身も飛び上がるほど嬉しくなるんです。
“元”依頼者さまの皆様の声が、私に力をくれて、どんなときでも私を弁護士として奮い立たせてくれています。
ーーキャリアを振り返ってのお気持ちや、今後の抱負を聞かせてください。
多くの法律業務がある中で、私が選んだ「かぞく法務」や労使問題は、つきつめると人の「生きがい」を守り、支えるものだと、弁護士人生を続ける中で日に日に強く感じています。
「生きがい」をないがしろにされ、傷つけられたとき、人の心は、怒りや悔しさ、そして先の見えない不安でぐちゃぐちゃになってしまいます。
そのような状況にある依頼者さまの安全を守りながら、依頼者さまのペースで、なにがご本人にとっての「なぎ」なのかを一緒に考え、最善の未来に向かって前進していく。
そんな弁護士として、多くの方の平穏と生きがいを守り・支えることができるよう、これからも尽力していきたいと思います。